大学生のうちにビジネスを理解しておくのは誰かを守るためでもある

大学生は、ビジネスと言われてもあんまりピンとこないか、少し怪しいイメージを持っていると思う。

ビジネスと聞くと、お金儲けのイメージが強いかもしれないけど、お金儲けが目的ではなくて、あくまで手段である点は見過ごしてはいけないと思う。


目的達成のための活動全体をビジネスと呼ぶと、少し具体的なイメージに変わるかもしれない。


そして、ビジネスを知ることは、社会全体のことを知ることにも繋がるから、個人的には「夢を叶える」という目的以外にも、「誰かを守る」という目的にも非常に有効だと思っている。


経営者や優秀なビジネスマンは、社会全体のことを俯瞰し、情報を整理して、課題解決のためのアイデアや行動を起こすことに非常に長けている。

"課題解決ができる"ということは、自分の夢を叶える以外にも、自分の両親や兄弟、親族や友達が困っている時にも、助けてあげることができる可能性が高いということ。


だから個人的には、ビジネスの理解・ビジネススキルは、夢を叶えるための"矛"でもあるが、同時に誰かを守ための"盾"でもあると思ってる。


何かやりたいと思って行動した人は、壁にあたってビジネスを理解する

自分で何か、サービスを作りたい!継続的な活動をしたい!誰かの課題解決をしたい!

と思い立って行動をし始めた人は、

「あれ、お金が必要だけどどうすればいいんだっけ」
「あれ、もっと人がいた方がいいけどどうしよう」
「作ったはいいものの売れるんだろうか」
「どうやって売っていけばいいんだろうか」
「どうやって認知してもらえばいいんだろうか」

などなど、壁にぶち当たる経験があるので、なんとなくビジネスってこういうことかと理解できる。


ただ、そうじゃない人からすると、あんまりピンとこないと思う。

学生のうちにお金が絡む活動といえば、この辺り。

収入:仕送り・バイト代
出費:家賃・光熱費・食費・洋服・娯楽 etc...

お金お稼ぐ行為として1番に浮かぶのは、やっぱりバイトだと思う。

それでも周りを見渡せば、同じ大学生でも、YouTubeで動画の再生数や企業からの広告案件でお金を得ている人もいれば、ライバーとして投げ銭などでお金を稼いでいる人もいるし、自分で経営する会社がある人もいたりする。

特別だと思うかもしれないけど、メルカリで自分が持っている商品にちゃんと値付けをして販売している大学生は多いのではないだろうか。


という具合に、仕送り・バイト以外でもお金をうまく作っている大学生はたくさんいる。

それでも多くの人が、バイトの延長に近い形で就職していく。

就職してからも、勤務時間に応じたお金を受け取っているみたいなものである。週何日・一日何時間働いて、それに応じたお金をもらうことになっている。バイトとあんまり変わりはない。

資本主義の世の中では労働力の対価としてお金をもらう仕組みなので、しょうがないのだけど。


ビジネスとは何か?

ビジネスとは何か?と問われたときに、「信頼の獲得合戦」と聞くこともあるけど、ピンとこない人も多いと思う。

Wikipediaの説明でも「経済行為を表す用語であり、狭義から広義まで様々な意味を持っていて、1つの日本語に置き換えて表現することはできない。」とある。ただ、次のような説明もある。

広義のビジネスについては次のように表現することが出来る。ビジネスとは営利や非営利を問わず、また組織形態を問わず、その事業目的を実現するための活動の総体をいう。したがって、ビジネスの主体者としては株式会社などのような営利企業だけなく、NPOなどの非営利活動法人や住民サービス提供などを行う行政組織等を含み、個人または法人組織などの事業体がそれぞれの事業目的実現のために人・物・金・情報などの諸資源を活用して行う活動全体を意味する。

つまり、冒頭でも触れた通り、法人組織だけでなく、個人が目的実現のために行う活動全体を意味している。

冒頭でも触れたが、経営者や優秀なビジネスマンは、社会全体のことを俯瞰し、情報を整理して、課題解決のためのアイデアや行動を起こすことに非常に長けている。

なので、ビジネスの理解・ビジネススキルは、夢を叶えるための"矛"でもあるが、同時に誰かを守ための"盾"でもある。

この点を理解しておくだけでも、ビジネスを理解することがどれぐらい有効かは分かると思う。


継続的な活動のためにお金が必要

目的達成のための活動にはもちろんお金がかからないこともあると思う。例えば、自分が健康的にいることが目的であれば、自分で食事を調整したり、ランニングなどの運動をしたり、しっかり睡眠をとったりと、特にお金はかからない。

ただ、誰かに健康でいてもらうために、健康的な食事を出したり、運動の計画を立ててあげたりする必要がある。

だとすると、食材を仕入れたり、調理するスキルが必要だったり、盛りつけるお皿が必要だし、そういった準備にかける時間も必要になってくる。


もちろん空いている時間でボランティア的にやることもできると思うけど、別で収入源があることがあることが必須になるので、自分の家計が厳しくなった時に、継続した活動ができなくなると思う。

そこを回避するためにも、誰かの健康管理をすることを事業として、継続的にお金が回る仕組みを作れれば、家計を気にすることなく活動に専念することができる。


目的達成のための活動の中で様々な知見を得る

上記のような、誰かの課題解決をするための活動であっても、

・なぜボランティアだと継続的な活動が難しいのか
・最初にお金が必要な場合はどうすればいいのか
・お客さんを集めるにはどうすればいいのか
・食材や器具などが必要な場合はどこから仕入れればいいのか
・どうすれば活動にかかる経費が安く済むのか
・この活動をサポートしてくれる団体はないのか
・どうすれば広く認知してもらえるのか
・どうすればスタッフが集まってきてくれるか
・活動の中で起きた失敗をどう解決するのか

などなど、考えることがたくさんある。

こんなにたくさんのことを考えないといけないのか…と思うかもしれないけど、こういった課題をくぐり抜けるからこそ、誰かを守るためのスキルが身につくと思う。

・身内が経済的に困っている
・次の仕事が見つからない(リストラされた)
・税金がかかる空き家や空き地などの活用に困っている

こういった身内の問題以外にも、

・知り合いの事業がうまくいっていない
・地域全体の経済的な活気がなくなった

などなど、自分の知っている範囲で起こる問題は他にもたくさんあると思う。そうした時に、課題解決のスキルを持ち合わせておくのが大事である。


自分の人生をより豊かにする一面ももちろんある

もちろん、誰かを守るための一面もある一方で、自分自身の夢を叶えたり、キャリア形成に役立ったりする面もある。

ビジネスを知ることで社会を知って、自分自身の主体的なキャリア選択・形成に役立つことは否めない。

大学生の時にこういうことを理解しておけば…という大人も少なくない。そうしたことが分かっているのであれば、早いうちに経験して、理解しておくに越したことはない。


選択肢の幅を広げることで、より豊かな人生が送れるようになる。既存の縛られた価値観・考え方から解放されるためにも、早いうちにビジネスを理解しておくことが重要であると思っている。

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