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「スキーマ療法⑭失敗」を複雑性PTSD/ボーダーライン・パーソナリティー症の目線から説明してみた

18種類のスキーマの9つ目は、
「失敗スキーマ」です。

このスキーマを獲得してしまった原因は
「依存/無能スキーマ」と同じです。

このスキーマを持つ人の特徴は、

⒈同年代の人達と比べて、学業・スポーツ・仕事・経済面・地位など
 自分が劣っていると感じている

⒉自分はバカで、不器用で才能も無く、無能でいつも失敗していると信じている

⒊成功に必要なものが自分に欠けていると思っている

⒋何事もいい加減に取り組む

⒌課題をサボり、先延ばしにする

⒍逆に頑張りすぎる

⒎出来が悪いから人の何倍も努力しないといけないと思い込んでいる

⒏成功しても居心地が悪く「自分がなにか不正をしたのでは?」と疑う

⒐成功しても常に失敗するのでは?と考え落ち着かない

10.失敗スキーマに基づいた行動を取り続けることで、
 実際の能力が低下する(自己成就予言)

なんだか、切ないスキーマです。
家庭環境の影響で、自分の無能を証明する行動をとります。

成功すればストレス、失敗すれば安心しても、結果はストレスです。

 
人の何倍も努力するって立派な事です、普通は。
しかしこのスキーマを持っていると、
「無能だから努力する」になり成功はストレスになります。

治療目標は、

①「自分もそこそこ出来る」と感じれること

②本人のスキルを伸ばし、成功体験を通じて自信をもつ

③すでに成し遂げていることを、再確認し達成感を感じるようにする

④能力の限界を認めつつ、だからと言って自分に価値がないわけではない、
 と認識できるようにする

そもそも失敗するのって当たり前なんですよね。

そこそこ出来れば充分なんだと思います。

「自分が劣っている」と感じているのはスキーマの仕業です。
劣っている面もあるし、劣っていない面もある、
苦手な事もあるけれど、得意なこともある。

過去の成功体験をたくさん思い出してみてください。

お読みいただきありがとうございました。

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