【R6.2.4】東京新聞杯の予想

【気になる血統傾向】

 冬の東京で行われるこの東京新聞杯ですが、血統傾向を見た時にちょっと気になるというか、やっぱり冬らしくちょっとタフな舞台に適性の高い血統の馬が走る傾向にあります。
 近5年がかなり顕著で、馬券内に好走した15頭のうち8頭が父か母父に欧州のノーザンダンサー系を持っている。持っていない7頭が
・ウインカーネリアン(父スクリーンヒーロー)
・イルーシヴパンサー
・ファインルージュ(母父ボストンハーバー)
・カラテ(22.23好走)(父トゥザグローリー×母父フレンチデピュティ)
・クリノガウディ(父スクリーンヒーロー)
・インディチャンプ(父ステイゴールド)
 とイルーシヴパンサーこそ目立ってタフな条件への適性の高さは血統からは感じられないものの、それぞれに洋芝交じりの冬馬場をこなせそうなパワーを高める要素を強めに持っている。
 それと併せて、これはかなり強めなデータになるが、直線が長く、直線での伸びが重要となる東京コースらしくサンデー系を持っている馬が馬券内のシェアの多くを占めており、直近10年で見ると父、母父のどちらにもサンデーを持っていないで馬券内に好走しているのは
・ウインカーネリアン
・カラテ
・ブラックスピネル
 の3頭のみであり、ブラックスピネルこそ出走時点では直線の長い左回りでの実績は無かったが、他2頭は東京、新潟外回りで上位の上りを使って勝利した実績を既に持っていた。
「タフな馬場への適性を高める血の有無」という視点で見た時に今回のメンバーで評価が下がるのは
・ドルチェモア
・ルージュリナージュ
・マスクトディーヴァ
・フリームファクシ
 のサンデー×ルーラーシップ組(特に父ルーラーシップは東京新聞杯に限らず年明けのこの時期は距離問わず芝で苦戦気味。)
「サンデーの有無」×「直線が長いコースで上位の上りを使った実績」で見た時に評価が下がるの馬としては
・ホウオウビスケッツ
・ウンブライル(稍重の東京で最後方から34.0をどう評価するか)
・ダノンタッチダウン
・サウンドビバーチェ
 あたりは疑いたくなる。

【ここで巻き返し!というレースではない】

 タイミング的にここに出走してくる意図は春のG1に向けての賞金加算。作秋のG1には間に合わなかったものの着実に力をつけてきた馬がここで賞金を加算するレース。
 過去の結果としても、上がり馬が勢いで勝っていくことが多く、勝ち馬の傾向としては直近10年で「前2走のどちらかで1着、重賞で馬券内」がある馬が9頭。逆に人気を裏切る馬の傾向としてはG1で続けて掲示板外に負けているものの、相手弱化したこのメンバーならば上位でしょう!と人気して飛んでいくのが多い。
 時期的にも、基本的にG1に出走するための賞金が既に足りている馬が勝負気配満々で仕上げてくるレースではない。
 今回のメンバーで近走成績が振るっていないのは
・サクラトゥジュール(3走前にOP勝)
・ドルチェモア
・ウインカーネリアン
・ホウオウビスケッツ
・ダノンタッチダウン
・コナコースト
・サウンドビバーチェ(3走前に重賞勝)
・フリームファクシ
・アヴェラーレ(3走前に重賞勝)
 とここら辺はレースの傾向とはマッチしないローテーション。人気馬も含まれるがちょっと疑ってみてもいいのかもしれない。

 ここに至るまでに特にマイナスデータが無いのは
・アスクコンナモンダ
・ジャスティンカフェ
・マテンロウスカイ
・トゥードジボン
 の4頭だが、ジャスティンカフェは既にG1に向けて賞金を加算する必要はなく、調教映像を見てもここへの勝負気配はあまり高くなさそう。さて……どこから入るか……

【予想印】

◎13トゥードジボン
〇2アスクコンナモンダ
▲6マスクトディーヴァ
△5ウインカーネリアン
△11マテンロウスカイ
 これで行きましょうか。

【各馬の評価】

◎トゥードジボン
 前走は京都金杯で3着、開幕週で内を活かしてイン前先行するも伸び負けての3着だったということで、相手強化となる今回人気を落としていると思うがそれでも舐められすぎ。
 前走の敗因は鞍上が人気サイドの馬ということでかなり自信を持った、言うなれば「実力上位の馬がする立ち回り」で正面から勝ちに行った結果内の馬と前に居た馬に足元を掬われた形。大崩れしないように無理せず取れるポジションで妥協気味に構えて、勝負どころの仕掛けも後手に回り気味、ちょっともったいない負け方だったと思う。
 京都と阪神をメインに使われてきており、直線の長いコースは苦にしない。スピードのロスなく手前をころころと変えながらトップスピードを長く持続させられる独特の走りは東京でも十分通用する。
 今回のメンバー的に逃げるのは初ブリンカーで好枠をゲットしたウインカーネリアンの可能性が一番高いと思うが、その後ろに絶対につけたい馬があまり多くない。前走飛ばして逃げたドルチェモアは石橋騎手に乗り替わってちょっと消極的な立ち回りになりそう。ホウオウビスケッツは岩田騎手に乗り替わってどういう競馬にするか読めず、出たなりの競馬が濃厚。マテンロウスカイは無難に行くならば番手だが典さんなので下手したらハナまで狙いに行きそう。サウンドビバーチェは前目に行きたいと思うが牡馬混合だとテンのスピードやや不足で外枠厳しい。
 とつらつらと書きましたがポジション争いでライバルになりそうな馬の立ち回りがかなり不安定、ブレずに出していくことが出来ればしっかり欲しいところが確保できそうなのは大きい。
 そして、ウインカーネリアンが初ブリンカーで流し気味に逃げた場合は、番手のこの馬がそこまで追いかけず、京都金杯の再現のような前に行かせて馬郡をスローに落としながらの先行となる可能性も高く展開面での利が大きい。
 ここまでは一応ウインカーネリアンの逃げ前提で組み立てているが、ウインカーネリアン自体そこまでスタートが安定している馬ではなく、内目の奇数枠で初Bの今回出遅れる可能性はまあまあ高め。逃げ馬不在で逃げが叶った場合は激熱というほかなく、このオッズで買えるならばかなり期待値が高い。
 間隔詰まるものの調教の動きは更に上昇しているような印象で、前走のタフな京都よりは時計の出る東京の方が適性的にも合いそう。(調教評価はXでポストしています。こちらをご覧いただければ)
 重い斤量を背負った経験も多く、57㎏までならば苦にせずこなせそうで、ここはもう一度本命で狙いたい。

〇アスクコンナモンダ
 武史騎手の乗り替わりをポジティブにとらえて対抗評価。
 近走は後方に構えて末脚を活かす競馬が目立っているが、実績としては中団くらいからでも競馬ができる。
 内枠で武史騎手騎乗の今回、メンバー的にもスッと中団あたりに構えることができそうであり、そこから切れ味を発揮することが出来ればかなり熱い。
 重馬場でも全く苦にせず上がり最速で勝ち切っている実績もあり、冬のタフな東京への馬場適性も高そうで、調教も上り調子の好時計。
 こちらも今年5歳馬で上のクラスに挑戦するためにはここで賞金を積みたいところ。OP入りから近2走賞金嵩んできていないが、どちらも展開、や舞台適性合わずの結果であり、それでここまでオッズが落ちるならば。

▲マスクトディーヴァ
 この馬は強い。逆らえない。これ以上は評価を下げられない。

△ウインカーネリアン
 立場的には賞金も十分で特にここに向けて勝負をかける理由もないが、今回初ブリンカーをつけての出走ということで、実験的なレースとは思うがハマればあっさりがある。
 調教からもかなり状態面良さそうで、しっかりスタートを決めて、番手がそこまでついて来なければ恵まれる可能性も高く、独特な適性が求められるこの時期の東京マイルで実績があるのは大きい。

△マテンロウスカイ
 前走マイルへの距離短縮で一発回答。緩いペースならば前目で足を溜めて上位の末脚使うことが出来たのも収穫として大きく、今回も前目に行ってマイペース刻めればチャンスある。
 適性的にはベストはやはり1800mとは思うが、タフな馬場で持続力が求められる冬の東京マイルならばむしろそれぐらいのところに適性がある馬の方がマッチしそう。強烈な切れ味のある馬が少ない今回、前目が恵まれそうな気がするんですよねぇ…

【無印の各馬】
(抑えたい)
・サクラトゥジュール
 調教の動き上り調子。最内じゃなければ印を回すまで考えたがちょっとポジション争いで後手を踏みそうなので抑えまで。
 前走でやや適性外気味の中山2000を使ったのもこの短縮ローテを見越してないとも感じられ不気味。血統的にもこの舞台は合いそうで、東京実績もある。穴の条件は揃っている。

(軽視)
 他の馬は嫌って、かなり馬券を絞って勝負しようと思います。人気馬の軽視理由だけ。

・ジャスティンカフェ
 前述のとおり、ここで仕上げる理由が無い。
 調教映像的にもマイルCSとの比較で数段仕上がり落ちる印象。状態落ちのタイミングではあっさり凡走することも珍しくない馬なのでここは思い切って。

・ウンブライル
 言っても故障明け初戦。
 人気になっているが、メンバーレベル怪し目のNHKマイルで展開恵まれての2着が主な実績であり、古馬重賞で実績を積んできている馬もそれなりに居る中で上位とは言い難い。
 あえて東京新聞杯を選んできているのも気になるところ。行ってしまえば、ここでダメでもG1までにもう一回賞金を積むチャンスが残されている、保険の効くレース選択に見える。
 調教の動きからも休み明け感否めず。血統傾向的にもやや外れる今回は嫌ってみたい。

【まとめ】

 いやー、今回は人気から行くのがいいかなと思っていましたが結局穴からですね。ちょっとルーラーシップ産駒とこの時期の東京芝の組み合わせのイメージ悪くてこのオッズでは本命にはできませんでした。望来騎手の東京マイル出走時の位置取りの微妙さも気になりますね。
 馬券としては
〇単勝 トゥードジボン
〇ワイド 13-2.5.11
〇3連複BOX 1.2.5.6.11.13
 これをメインにパドックで目を引く馬が居たら足したりしながら調節していきたいと思います。
 トゥードジボン、強いと思うんですけどねぇ。本当にこんなオッズで買ってもいいんですか?

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