この間の週末に東京に行ってきたのだが、そこで驚いたのが「街にいる女がだいたい綺麗」ということである。とにかくバスタ新宿に着いてそしてバスタ新宿から愛媛に帰るまで、大体の女は美しかった。

私はたいてい夜行バスから降りた時点では襤褸を纏いた裸顔の喪女という状態なので、ネカフェで身なりを整えるのがお決まりになっている。

もちろん新宿は超絶都会なので１時間５００円くらいで利用できる「メイクスペース」なる身なりを整えたい女に特化した商売も存在しているのだが、行かない。

なぜかというとそのような空間を利用する女は全力全開で身なりを整えているので、気迫が違う。私のような猿真似で顔に粉を塗りたくっている喪女は鏡台を確保することすら臆してしまうのだ。ネカフェにもメイクスペースはあるが、大抵埋まっている。そしてメイクスペースから出てくる女も大抵美しいのである。

ネカフェの個室で粉を塗りたくったが今回毛に付けるベタベタした油とか一切合財を忘れてきたので、毛並は最悪の状態であった。改めて新宿をブラブラすると、まあなんと……………美しい女が…………………多いのだろう………………。

ボーっと見ているだけでもかわいいで～～す！！はいかわいいで～～す！！！かわいい…で～～～す！！！！！と指を指したくなるレベルである。私は人が可愛い恰好をしてたらすぐに「可愛いカッコしてんな」と言いたくなるタイプなのだが、東京の女は大抵可愛い恰好をしている。

東京は凄いなあ……と驚嘆して愛媛に帰ったわけだが、改めて愛媛に帰って街の女を見るとまあ…愛媛の女も美しいのである。あれっ………

そう、最近あまりにも仕事以外では外出せず、まともに私服を着て活動する人間を見ていなかったので目が「人間の姿かたち」の最新データを取得していなかったのである。

家には老いた犬と母親、近所には老人と猪しか住んでいないためこれはほぼ有効なデータでないと言っても差し支えないであろう。実際私も家に帰ればヒートテックにエディオン開店記念のブランケットを纏うだけという蛮族のようなスタイルで生活しているため、現代人とカウントされることはないと思われる。

やはり私服を着て世の中に繰り出す女は少なからず己なりの美意識を持って繰り出しているのであるから、結果として大抵美しいのであろう。

知らなかった…………………。ァタシ………………………。人間が………………………………服ぉ……………こんなに着てるなんて…………………………。

思えば私は服も買わないし美容師に恐怖されることでお馴染みの剛毛も半年に一度しか切らないし化粧も何をやっているのかわからないままだし強迫性皮膚摘み取り症(名前カッコE)で指はほぼ悲惨な有様であるしでおよそ社会に繰り出してよい状態ではない。

竹達彩奈の服が３万である件で大紛糾しているが、世の中に服に３万を出すことを厭わない人間がいること、芸能人は3万以上を着てもおかしくないことは十分承知の助である。しかし私の金銭感覚は小学生で停滞しているので「プチプラコーデ♪全身で¥10,000！」などと言われると「ゲームボーイアドバンスのソフトが2本買えてまうがな～～～～～！！！！！！！！！！！」と思考が崩壊してしまうのだ。

どうしていい歳こいてこんな有様なのだろう……………。世の中の女は…………どうしてあんなにちゃんとした格好をして……………………ちゃんとしているんだろう…………………………………。どうして………………………………………？(ちゃんとしてるからでは)

もう冬が来ると言うのに服がないのですが(喪あるある：毎年生きてるのに春夏秋冬服がない)、11月はクリスタEXと平沢進のライブDVDを買ってしまったのでもう使うお金がありません。クリスタEXと平沢進のライブDVDに入っていた謎のマウスパッドでトータルコーディネートするしかないかな…？

ちゃんとしたい！！！！人間としてちゃんとしたい！！！と思った矢先、入浴に関してあまりにこなすべきタスクが多すぎることに突然に“キレ”てしまいシャンプーだけしてリンス的なものを一切せず、髪も乾かさずに寝たら今朝頭がサイババみたいになってました。

今冬はクリスタEXと平沢進のライブDVDに入っていた謎のマウスパッドとビブーティで街に繰り出すか、一切外出しないことでやりきることにします。

世の中の女は美しくあろうと努力していて偉いなあ。