見出し画像

介護福祉事業所の人事労務戦略室 ~次世代リーダーを育てる 連載第12回 「知らない事業所には応募しようがない」

こんにちは。ラボ事務局の杉田です。
今週もラボ代表及川による「介護新聞」連載企画(第12回)をお届けいたします。

第12回のテーマは「知らない事業所には応募しようがない」です。

今ほとんどの求職者はネット上で求人を検索し、仕事を探しています。それ自体はみなさんもご存知かと思いますが、では求職者はどのようにして自社の求人を見つけるのか、見つけてもらうためにはどういったアプローチが必要なのか、といった発想を持って求人活動を行っておりますでしょうか。

「コストを掛けて求人広告を出しても応募が来ない」「CMで話題の求人サイトに掲載してるのに反応がない」と嘆く事業所の多くは、この視点が欠けているのだと思います。

求人は事前準備が9割とも言われています。人が欲しいからとりあえず求人を出すのではなく、求人を行う前に知っておくべきこと、やるべきことがたくさんあります。その中でも特に重要な項目について、今回の記事で紹介しています。

今週の記事は、採用にお困りの方にとっては必読の内容ですので、ぜひ最後までお読みください!

介護福祉事業所の人事労務戦略室 ~次世代リーダーを育てる‼
連載第12回「知らない事業所には応募しようがない」

 突然ですが、1つ課題を出させてください。Google検索で、あなたの事業所の求人を見つけることはできますか? 当然ですが「事業所名 求人」はNGです。企業名で検索されるのは、知名度の高い大企業のみですから。「介護 求人 札幌」など求職者が検索しそうなキーワードで探してみてください。見つけられない場合、あなたの事業所の求人を、求職者は知りようがなく、つまり応募のしようがないのです。

 その場合、お金を多めに払って求人広告や人材紹介事業所にお願いするか、前回説明した「自社採用サイト構築システム」によって、Web上の求人サイトに掲載する方法となります。

 その上で、Web求人検索エンジンの中で見てもらえるような工夫も必要です。具体的には「求人情報の更新作業を行う」「クリックしてもらいやすい掲載タイトルを考える」「掲載内容にWeb求人検索を意識したキーワードを自然な形でいれていく」といった方法になります。

 なぜか「応募者は必ずうちに来てくれるもの」と勘違いされている方が多いのですが、人手不足の今は違います。事業所側は「選ばれる立場」に過ぎません。だからこそ、選んでもらうためには、ライバル先を把握しておく必要があり、そのための手段が検素です。「介護 求人 札幌」と検索すると、「何社、求人しているのか」「どういったライバルが募集しているのか」「ライバルの給料はいくらなのか」がわかります。

 また、「いい人が欲しい」という漠然とした考えでは集まりません。採用ペルソナ(どんな人がほしいのか)を明確にしておくことが重要です。自社にマッチする人材の応募を集められ、採用後のミスマッチを防ぎ、早期離職防止につながるからです。ペルソナとはマーケティング用語で「企業の商品を買ってくれるもっとも理想的なお客さん像」のことです。採用ペルソナの設定は、今の職員が辞めずに働く理由を見える化した上で、「どんな仕事をしてもらいたいか?」「どんな経験をもっている人がよいか?」「どんな家族構成の人がよいか?」など具体的に書きだします。

 事業所名で検索しない限り、求職者とあなたの事業所との最初の接点は、求人原稿になります。つまり「求職者の第一印象は求人原稿で決まる」ということです。「印象がよい求人原稿」とは、自社にマッチする求職者が読んだ際に、「この求人に応募しないとダメだ!」と感じてもらえるような原稿です。自社にマッチしない求職者がたくさんいても、手間ばかりがかかってしまいます。なにより、本当に欲しい人の心を動かし、応募する行動に移してもらうことが先決です。だからこそ、求人原稿には仕事内容や職場を具体的にイメージできるよう具体的に記載し、求職者の心が動くような仕掛けが必要です。

 逆に言うと、ハローワークでよく見かける「給料・勤務地・休日といった事務的な記載が並ぶだけの求人票」ではダメです。ましてや「急募」なんて、書いていませんか?それは「採用する側」の事情に過ぎません。求職者には関係のないことですし、むしろ求職者は「急募ということは人手が足りていないのでは? こき使われそうで嫌だな」と感じるのではないのでしょうか? 「急募」は求職者目線に立っておらず、1ミリもプラスにならない情報と言えます。

 この点を改め、求職者目線に立った求人原稿を書かないことには、お金をかけてWeb求人検索エンジンで露出し、多くの求職者の目に留まったとしても、応募につながることはないでしょう。

 職場や仕事を具体的にイメージできる求人票を作成し、求職者が疑問に思うこと、不安に感じるであろうことを先回りして、つぶしておくような求人票を作成する必要があります。

介護新聞4/14付「介護福祉事業所の人事労務戦略室―次世代リーダーを育てる!!」
http://wwu.phoenix-c.or.jp/~medim/kaigo/2023/202304kaigo/kaigo20230414.html

今週もご訪問いただきありがとうございました!
また次回、第13回の記事でお会いしましょう!

【プレゼントのお知らせ】
自社の採用に課題を感じている中小企業の経営者の方へ
ラボでは現在、自社採用を成功に導くワーク小冊子
「従業員20名までの社長の為の採用成功4つの実践ステップ」を
一人でも多くの経営者の方に活用いただけるよう、無料で差し上げております。
ご興味のある方はぜひこちらのリンクからお申込みください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?