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自分で、自分の育て方を学んでいく(宇多田ヒカル)

4月10日、宇多田ヒカルさんがベストアルバム「SCIENCE FICTION」をリリースした。

メディア出演もあり、いくつかの番組をチェックした中で、「NHK MUSIC SPECIAL」でのファンとのやりとりがとても良かった。

僕が印象に残ったのは、不安への向き合い方のこと。

質問したのは20代で美容師になったばかりの女性。「新社会人になって不安が出てきた。落ち込むこともあるが、どんなふうにモチベーションを上げたら良いか。どうしても自分は他人と比べてしまう」という悩みを抱えていた。

宇多田さんの回答は、こんな感じ。

私だったら……落ち込んじゃうのはいいと思うし、無理やりテンションを上げようとしなくてもいいと思うし、でもたぶん私がそう(不安に)なってたら、周りのみんなも同じくらい不安なんじゃないかなって逆に想像します。だって、不安があるってことは裏を返せば何か新しいことに挑戦しようとしてるっていうことだし、すごくチャンスのときだと思うし。何か変化があるということ。不安とか迷いがない人生なんてめちゃくちゃつまらないじゃないですか。

だから私は学校とか、管理された環境から出て、自分で自分の育て方みたいなのを学んでいく時期ってすごく大事だし、必要な時間だし良いなと思います。ゆっくり分かっていけば。

私はみんなそれぞれ違うと思うから、それを見つけていくのが、今の時期なのかなと思います。

「「NHK MUSIC SPECIAL宇多田ヒカル(2024年4月18日放送)」より引用、太字は私

目新しい回答ではない。

不安や悩みがあり、その状況を打破しようともがいた先に突破口が開ける。それは宇多田さんのような超一流のプロフェッショナルでなくても、多かれ少なかれ共有できる回答だ。

僕が良いなと思ったのは、「自分の育て方は人それぞれ違う。どう育てるかゆっくり学んでいけばいい」というものだ。ストレス解消とか、短期的に不安と付き合っていくのでなく、「自分で自分を育てていく」というスタンスが大事だなあと共感したのだ。

不安とか迷いのない人生なんて、面白くない。頭で分かっていても、不安や迷いが消えるわけではない。ましてや精神論で何とかしようなんて愚の骨頂である。(いや、人によっては精神論で何とかすることが最適解なのかもしれないが)

どのように、僕は僕を育てていけるだろう。「子育て」と同じように、時には自分自身に向き合って「自分を育てる」ことに重きを置いていかなくては。


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