とどのつまりは人口問題

世界の、あるいは日本の様々な社会上、政治上、経済上の問題は、たいてい人口の増減が理由の一つとなっています。

日本のかつての高度経済成長は、産業の復興・発展もさることながら、単純に人口が急増したことによる人口ボーナスによるGDP(当時はGNP)の増大も大きく寄与しました。

その逆、現在の少子高齢化は、若年層の人口減少が人口ピラミッドの歪さを生み、そしてその少子高齢化が年金制度の不安視や、経済不況、地方の過疎化、技術継承の困難さ、求人難などなど、多くの社会問題の原因となっています。

Jリーグファンの高齢化も、サッカー・JFA・Jリーグ・各クラブにも原因はあれど、一番大きい理由は日本社会自体が少子高齢化だからです。各世代で同じ割合でファンが増減していれば、単純に中高年ファンの割合が増えてくるのは当然です。

世界に目を向けても、食糧危機は発展途上国が経済発展プラス人口急増により、先進国のような食生活が普及してきたことにもよります。

環境破壊も同じく、人口が増えている発展途上国が産業に必要な資源や電力を大量に使用することが大きな原因です。もちろん先進国にも責任はありますが。

先進国における移民問題も、人口の増える途上国から、人口が減る先進国への移動によるものがほとんどです。発展している人手不足の先進国と、仕事や収入が少なくて人手あまりの途上国のアンバランスさが移民を生み出しているのです。

人口減少はある程度、AIやらロボットやらテクノロジーによってある程度は解決出来るでしょうけれど、全ては解消出来ないはずです。

人口と収入の平準化が、先進国と途上国の間で、完全に均一とはならなくても、ある程度バランスが釣り合うところに行き着くまでは、移民問題も無くならないでしょうね。

見方を変えると、これら多くの社会問題には人口増減問題が絡んでいる以上、マルサスの人口論によって開拓された人口学は、21世紀において最も重要な学問になるかも知れません。

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