vol.2「アニメにみる、「性」のいろいろ 」

 今回ももっくん珈琲オーナーのもっくん(川村葉月さん)が話題提供をしてくれました。小学低学年までの3人のお子さんを子育て中のもっくん、子どもと一緒に幼児向けのアニメを見ながら、色々と考えるところがあったそう。第1回目のお茶会の後、ざっくばらんなおしゃべりの中で、テーマが決まりました。

 今回は4名の参加者ともっくん、私で合わせて6人でのおしゃべり。(残念ながら写真は撮り忘れてしまいました!)動画を実際に観ながら、それぞれ思うことを語り合いました。

 話題として導入に取り上げられたのは「ドラえもん」、「はなかっぱ」、「おさるのジョージ」。ドラえもん×性というと、しずかちゃんのお風呂シーンが真っ先に思い浮かぶ人も多いと思いますが、もっくんの切り口はそこではありません。
 ドラえもんではかなり初期の長編映画作品をとりあげ、仲間のために果敢に行動するしずかちゃんの”女神性”、男らしさのプレッシャーに対するスネ夫の苦悩について、動画の該当シーンに合わせてもっくんなりの解説が実況風に入り、とても面白かったです。

 はなかっぱ、そしておさるのジョージを観た後には、家庭での生活や子どもの集団遊びの中でのジェンダーそして家族の描かれ方について、お国柄の違いなども含めて気づいたことをシェアしあいました。幼児番組は繰り返し見ることが多いので子どもの意識への影響について、「教育」という観点が製作段階で入ることの是非、ネットに存在する多様な作品についてなどなど、特定の作品に対する批判ではなく、それぞれの異なる捉え方、表現の規制に対する考え方など様々な切り口で語りました。今回は参加者の中に男性の大学院生がいて、感じ方や考え方の違いが新鮮でとても刺激的な場にしてもらえたと思います。

 途中、ジェンダーに関する本を紹介したり、クイズに挑戦してもらったりもしました。いずれも正解を提示するものではなく、意識を柔らかくほぐすストレッチ的なものです。

画像1

こちらは昔話を素材に、男女共同参画の視点で物語を改変した短編集。著者は国語の先生で、解説部分にはジェンダーだけでなく、古典や歴史の知識も盛り込まれていて面白いです。

クイズ

こちらは、性教育の勉強会でいただいた資料から。下半分のクイズは以前、とある企業研修でも目にしたことがあります。その場では、外科医=男性の思い込みがないか?を問うものだったのですが、実は息子の両親は男性カップルであるという説も成り立つので、やっぱり正解はないというか、色々ありえるということになります。

 導入は幼児向けのアニメ作品の話でしたが、そこからコミックや音楽の話まで広がり、2時間があっという間でした(結局、次の企画の話も含めるとさらに1時間くらい皆さん参加してくれました)。
 個人的に面白かったのは「両声類」という言葉があるという話。男性ボーカルの音域が最近とても広がってきていると感じることが多くて、ラジオを聴くことの多い私は、昨年末の紅白歌合戦をテレビで観るまで「髭男」も「King Gnu」も女性がメインボーカルだと思い込んでいたという話をしたところ、この言葉の存在を教えてもらいました。女性のような高い音域の声を出すためのノウハウがネットでも公開されているそうで、実際に出せるようになった人のことをこう呼ぶのだとか。つまりはそういった性のボーダーを超える表現へのニーズが高まっているということ。私も、河島英五みたいな低音でカッコよく「酒と泪と男と女」を歌いたいんだよなぁ…って、あの歌詞も相当アレですけど、好きなものはしょうがない(笑)

 第3回目は二次性徴について語り合います。話題提供は、今回場に相当量のスパイスを投入してくださった大学院生の田邉大樹さんにお願いすることになりました。
 コロナ感染拡大防止ということでZoomでのオンライン開催となります。お知らせはコチラをご覧ください。

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