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M-1グランプリ2022 パート3

ロングコートダディが最初の会場の爆発を生んだので、
例年通りここから審査員の点数も上がっていき、
基準点どこ行ったんや展開」が来るんだろうと予想
なので、ここの順番を引いたヒキが強い芸人は誰か。

天心が五番目に引いたのが・・・。さや香でした。

・さや香

ネタは免許返納。

決勝進出者発表の時に、番号が呼ばれて各々喜ぶ中、
あまり喜びを出さなかったのがさや香でした。
僕にはそら合格やろみたいなドヤ顔に見えて、
アキナの呪いがここで発動すると僕は踏んでたんで、
さや香は笑神籤でトップバッターか、
おスベリ大魔神が降臨するんじゃないかと思ってました。

ですが、ボケとツッコミを変えた事や、
新山が中盤から偏見が掛かったズレツッコミが、
炸裂しだして、ボケツッコミが目まぐるしく変わるのがいい。
それがあざとくなく、自然な流れとして入るので見やすい。
熱量がドンドン増していくのと、笑いの量が比例して
M-1の漫才として、理想の4分間の使い方でした。

佐賀は出れるけど入られへん」というワードで
爆発させてから、最後のオチにもう一回持ってきて
オチがバシっと決まって、これはいい漫才見たって感想。

オチが拍手笑いですぐ「もうええわ」で終わる最高の終わり。
このネタは予選から何回も改良が加えられてるとの事ですが、
研鑽を続けてた事が一番いい舞台で開花した結果となりました。

M-1のボルテージがドンドン上がってきた所で、
正直僕の中で見たい組はあと一組ぐらいだったんで、
その目当てがどのタイミングで呼ばれるか、少しドキドキ。
その中で六組目で呼ばれたのが・・・。男性ブランコ!

・男性ブランコ

ネタは音符運び。

僕の最後の目当てがここで登場しました。
男性ブランコは去年のキングオブコントで見て好きになり、
去年の敗者復活の漫才もとても面白くて、去年は上位三組に投票。
今年のキングオブコントはまさかの三回戦敗退で、
僕の中で衝撃が走ったのですが、災い転じて福と成すではないですが、
その敗戦のおかげで気持ちを切り替え、M-1に全振りできて、
見事初決勝を勝ち取ったので、本当に良かったです。

出てきて、ツカミでほんわか掴んだところで、
平井が「あのー僕ね、まん・・・芸人以外で」って
思いきり言い間違えた所で、すんごい目を見開いちゃいました
千鳥のノブが「立て直せ!」ってテレビの前で叫んだ
打ち上げ配信の時に話してましたが、本当によくわかる話で、
やっぱお客さんもヒヤッとしてしっかりサッと一回引くので
その空気の変わりようと噛んだ自分のメンタルに飲まれて、
ネタが上手く運べなくなる事は本当によくあるんですよね。

ただ、そこから引きずられる事無く、奇抜な設定を振って
ネタのファーストボケでしっかり笑い取ったので、そこからは
もう噛んだことは忘れて、ネタに集中出来ました。

平井が音符を運ぼうとして、失敗して浦井がやられるテンドンネタ。
二人がコント師という事もあり、表現が本当に上手。
ちゃんと音符を持ってるし、ちゃんと音符で殺されてる。
殺した後の平井がどうやって殺されたかをマイムして、
アワアワしてる所が段階踏むごとに倍々に面白くなってくる。

そしてやられた後の浦井のツッコミの表現が好きです。
もう二機やられたんですけど」とか
つながってる八分音符でやられた後の
平井の「ダブルあさま山荘事件」からの
あさま山荘ですら一個やったんやから」とか、
浦井の風貌に合った声量と声の高さが心地よい

平井が毎回アワアワしてて全然助けへんやんって
お客さんが面白くなってきた時に
何が一番ダメって事故が起きてから何にも助けてない」って
ちゃんとツッコんでお客さんの溜飲もしっかり下げる所もいい。

ネタ中に松ちゃんがよく抜かれてましたが、めちゃくちゃ笑ってて
おお!これはあるか!と思いました。

期待して採点シーンに。邦ちゃんが86点でムムっと思いましたが、
その後は90点前半で、二人の顔も少し陰りが。
しかし、礼二の96点で顔がゆるんで、松ちゃんの96点で
今日イチの笑顔が出て僕も思わず拍手。
950点で第3位に滑り込み。
まずは暫定ボックスに行けてよかったなぁと安堵しました。

松ちゃんの「僕は好きですねー」って言葉、本当にうれしかっただろうな。
ただ、その後すぐ「でもやっぱ一位にはなれんかー」と言ってましたね。
確かに38マイクは無視してないものの、題材もファンタジーだし、
掛け合いもなかなか無いのでよりコントっぽく見られたかなと。
大吉先生も言ってたようにこれぞ王道のしゃべくり漫才であった
さや香の後だと余計に色が比べられたのは否定できないなぁと。

それでもあの漫才の後でこの点数は称賛されるべきで、
男性ブランコが一段上のステージに足を掛けた瞬間が見れたと、
自分は勝手にそう思っています。

さて、自分の目当てが全部出てきた今回のM-1グランプリ。
後半このまま三組で最終決戦になだれ込むのか、
それとも覆すコンビが現れるのか
、続きはパート4にて。



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