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病み上がり、別れ。

実はここ1週間ほどインフルエンザらしき症状で寝込んでおり、今日はスーパー以外の久しぶりの外出になりました。

生身の人間とまともに会話をするのが1週間半ぶり、英語となると3週間ぶりというかなり驚くべき状況だったのですが、久しぶりに友達と遊ぶのはやっぱり楽しかったです。

体調が極限まで悪いときは、何を考えるでもなくただしんどくて寝ていたのですが、一番辛い時期を超えたものの、まだ体力がない時はやることもなく時間をつぶすしかないですよね。

そういう時ってふと、考える必要のないことにまで思いを馳せてしまって、いらぬ取り越し苦労をしてしまいがち。
そして体調を崩して、誰も看病してくれず、自力で食べ物を準備しなくてはいけない、けれどスーパーにもまともな出来合いのものは売っていない、というときに、アイルランドへ来て初めて、日本が恋しくなりました。ホームシックというものだったのかもしれない。(一般的なホームシックとは少し質が違うかもしれないが)

隣の部屋に住んでいる子にお願いをして、お買い物をしてきてもらうことで食料は確保できましたが、本当に辛かった。日本のレトルト食品って神です。

そんなこんなの辛い1週間を経て今日があったわけですが、なんと今日は1学期で帰国してしまう友達とのお別れの日でもありました。

ERASMUSという、EU域内留学のプログラムで来ている友達にとても良くしてもらっていたのですが、そのプログラム生のほとんどは4ヶ月しか滞在しないのです。例にも漏れず、私の友達も4ヶ月で帰国してしまいます。

朝から晩まで友達と過ごし、途中で別の友達とも合流して楽しいひと時を過ごしました。お別れの時間になって、ひとりひとりハグをしているときに、もう4ヶ月経ってしまったことへの衝撃、彼らがいない来学期への不安、次にいつ会えるかも分からない寂しさ、今が折り返し地点で4ヶ月後には自分も帰国する身であることの再認識…などなどが湧いてきて、呆然としていました。

帰り道、バスを降りて1人で歩いている時、病み上がりで久しぶりに友達と話した今日1日への満足感と、それに対比されて際立った寂しさが、寒さとともに染みてきました。

こうやってひとりひとりとお別れをしていかねばならないのか。

けれど、ちゃんと別れを惜しむことのできる存在がいるという事実をうれしく思う自分にも気づきました。

時代を感じる建物と、空気が綺麗で静かなこの場所が私はとても好きになっていること、4ヶ月すれば嫌でもこの場所を発たなければならないことを思い出して、今のこの環境への愛着を再確認するとともに、日本が恋しい気持ちもかなり吹き飛びました。そんなことよりここでの生活を楽しみたい。

明日にはもっと多くの友達と最後のお別れをしなければなりません。考えるだけで悲しい。

ルームメイトが自国に帰った後の、静かな寮の自室でこのnoteを書きながら、迫り来る別れを噛み締めています。

ああ辛いなあ。でも辛いと思える留学生活が送れていて幸せだなあ。うん本当に。

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