見出し画像

140字小説【優しさ探し】

僕は間違い探しをしながら生きてきた。でも何か違う気がしていた。階段に蹲る低血糖の青年。声を掛けジュースを買ってきた人を見た。止まない雨の中、困り顔の少女が民家の軒下に立っている。少女の前に車が止まった。「返さなくていいから」と傘を渡して走り去る人を見た。本当に探したかったのは…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?