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リモートワークは「サボる」「雑談が生まれない」という説に、小さく反論してみる

世の中で、よく耳にする出社回帰の理由。
「リモートワークより、出社したほうが生産性があがる」
なぜなら「リモートはサボる人がいる」し「リモートは雑談など偶発的なコミュニケーションが生まれない」から。
これって本当だろうか。

このnoteでは、「リモートワークでもサボってないことを証明できる」コツと、「リモートワークでも雑談を生み出す」コツを紹介し、小さく反論してみようと思う。この働き方を、絶滅させないために。


1.リモートワークで、サボっていないことを証明する

思い立ったが吉日、いつでも誰でもできる簡単なコツ。
社内のカレンダーに予定を全て入れて公開し、聞かれなくても何をしているかわかる状態をつくる。

「この人いま、何やってるの?スケジュールスッカスカだけど忙しいの?あの案件ってちゃんと進んでる?何か困ってる?もしかして忘れちゃってる?」これが分からないから、サボってると思われたり、声を掛けづらいと思われるのではないか。

「リモートワークはサボる」のではなくて、「リモートワークは働いている姿が見えないので、サボっているように見える」のだと思う。

弊社はGoogleカレンダーを利用しており、同じチームの同僚はもちろん、他部署でも経営層でも、みんなの予定が見える。使い方は割と自由であり、人によって登録内容の粒度も様々だ。予約枠を空けておくために会議予定だけ登録している人もいるし、非公開で登録している人もいる。

私の場合は、誰が見ているというわけではないのだが、アポイントや会議だけでなく作業やタスクもできるだけ細かく入力している。

予定外の差し込みで入ったタスクでも、完了後でいいから「差し込み 〇〇」と入れる。計画よりも早く終われば時間を変更し、伸びれば続きのタスクを足す。カレンダーの説明欄には、アウトプットのリンク先も載せておく。リモートワークで姿が見えなくても、自分の仕事をガラス張りにできる。

これを習慣化すると、サボってるとかサボってないとかそんな次元の話にはならない。いま何をしているのかが一目瞭然で把握できるし、「あー、いま忙しそうだな。16時頃に声をかけてみよう」など、コミュニケーションを取りやすくなる。ふーんこんな資料作ってるのね、なんて覗き見することもできる。もしも全員がやってくれたら、少なくとも私はすごく助かる。

問題があるとすれば、これは会社から強要したら全く意味がない。やらされ地獄になり、きっとカラアポを入れる空虚なサラリーマンを生み出す。あくまで、自分の意志で勝手にやることをおすすめしたい。

見せる意味合いではなくとも、タスク管理としてカレンダーの通知設定がリマインドにもなるし、種別ごとに色分けすれば何に時間を使っているか集計もできる。とってもおすすめ。
ちなみに、私はリアル出社すると同僚に会えて興奮してしまうため、在宅勤務のほうがはるかに時間にシビアで、業務に集中できる。

2.リモートワークでも、雑談を生み出す

社内のコミュニケーションツールに、しょうもないことから大事なことまで、自由に投稿できる場所をつくる。

雑談と言っても、「ねえ見て私眉間にボトックス打ったんだよ」とかではない。(それも隙あらば言いたいけど)

お客さんからこんなこと聞いたんだけど、こういうことって実現できないのかな?とか、自分ではどうしたら良いかわからないモヤモヤとか、ふと思いついたアイデアとか。
緊急性は無いけれど、「これって大事な気がする、そわそわする、誰かに話したい」類いの雑談だ。

弊社ではslackをフル活用しており、細かく分けたチャンネルがあるので、スレッド上ですぐに話せる。テキストでの非同期コミュニケーションだから、相手の状況を見て話しかけるのを待つ…みたいなこともない。

コミュニケーションのボールを、「置いてくる」感じだと思う。むしろ、リモートで非同期だからこそ、遠慮なく相手が返信を書いている間に別件の投稿をし、そうしている間に返信がくるのでそれに答え、横から誰かが参戦し…と、対面で会話するより効率的かつオープンにコミュニケーションが取れる。フルリモートだからと言って、コミュニケーションが希薄だということは全くないと思う。

同じ相手と複数のスレッドで複数の会話を同時にこなしていることも多々あって、そのテンポの良さに笑ってしまう。忙しいときはスタンプだけして、リマインダーをかけておく。テキストになっているので、後から検索もできる。

該当する場所が無い時は、slackの個人チャンネルにとりあえずメモを投稿している。気になるテーマは自由研究として深掘りし、notionにまとめて公開する。いざ業務に活かすタイミングになった際、参照できてとても便利だ。しかも、個人チャンネルならば本当にしょうもないことも呟ける。

2つのコツを実践すると、リモートメンバーだけでなく、出社しているメンバーも働きやすくなるはず。「リモートでも働ける環境は、社員全員にとって働きやすい」と私は思う。フルリモートだからってサボらないし、雑談を生み出すことはできる。
ささやかながら、私の反論は以上です。

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働き方に悩む誰かが、「フルリモートの仕事なら働き続けられるかもしれない」と思ってくれたら嬉しいし、
経営者や人事担当者が、「フルリモートメンバーも、試しに採用してみようかな」と思ってくれることを心から願う。



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