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47

シラノ・ド・ベルジュラック TYPE-MOON Fate/Grandorder イベントストーリーで取り上げられた、フランスの戯曲。なにか妙にそそられるものがあったので、それを原作とする映画を観た。 美しい言葉と美しい顔。ロクサーヌが求めるものを与えるには一人では叶わず、二人で協力して捧げる。シラノは言葉を、クリスチャンは顔を。騙されながらとはいえ、ロクサーヌは二人ともを愛した。しかし、彼女は人間を愛さなかった。不細工な男を愛さなかった。無粋な男を愛さなかった。林檎の実を

    • 320 抱腹は報復

      JOKER を見たのは先月か先々月あたりで、感想を書くのをすっかりサボっていた。ここらでちょいと書いてみることにする。 https://youtu.be/C3nQcMM5fS4?si=BioMvAVotgdMIW8K The same way that you decide what’s funny, or not.(同じさ。自分で決めればいい、笑えるか笑えないか) 胸糞悪くなるタイプの映画かと思って観始めたのだが、とても痛快で爽快、アーサーと一緒に小気味よく踊りたくな

      • 38

        食べ残しと鼻紙と吸いさしと抜け毛と。なんでも要らないものが積み重なって、20リットル二袋の汚物と化す。漏れてしまわぬようしっかりと括って、外に放り出せば、そのうち誰かが持ち去って燃やしてくれる。 ゴミを漁るようにして心を覗く。わたしの心。すべてが腐敗して毒ガスを放っている。一息で鼻がひん曲がり肺まで溶ける。とは言い過ぎか。とにかく、あまり良いものじゃない。しっかりと括って、外に放ると有害なのでここに置く。わたしはゴミ屋敷だ。持ち去ってはもらえない。当然、燃やされることも。

        • 31

          もはや現実についてはウケるなーって受け流している。どうでもいいんだよ! つって生首を蹴っ飛ばすことは不謹慎じゃない。この世界が不謹慎なのだ。受けろ、ウケろ、ウケ流せ。 くだらない、と見限って笑うんじゃない。しっかと見つめて味わって抱腹絶倒する。涙洟垂れ唾渋いて、苦悶していると見紛うほど醜い姿で笑う。腹が痛む、頬が痛む、笑うことは痛いこと、笑い合うことは痛み合うこと。 まあ、飛躍しているかもしれないが。 受け継ぐよりもウケ流す。何処かでそうできていたなら、人類は復讐から解

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        記事

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          詩を書かない日が続いている。考えてはいる、いや、いないかも。生活をしている。生活は順調だ。とても退屈だ。とか言いつつ、ちょっと書き進められた部分もある。なんだ、していない気がするけど、している。

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          動物の死を悲しまない夜がある。 焼かれる地を悲しまない夜がある。 差別を悲しまない夜がある。 人生を悲しまない夜がある。 歯を磨いて羽織ってスマホだけ持って歩き出して、曇り空、点滅している街灯さえ頼もしく見える田舎の夜、には不似合いなディスカウントストアに着く、値下げシールが目立つ総菜売り場、つまみとワインをビニール袋に詰められ、数字を渡す、今日はとても風が強い、髪を引っ張り回され肩を背を叩かれ揺さぶられ、一人だというのに大勢と賑わいながら行くような帰路、ざああっと木々の喝采

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          ワイン飲んではチータラつまみ映画を見てごろごろしている、以外はほぼ寝ている、みたいな生活が続いて、汚部屋と化しつつあったのだが、結局は掃除をしあげてこの生活以前よりも綺麗になった。わたしは自堕落なデブに堕ちきらず、かといって張り切って社会に出てもいかない、腐りも咲きもしない半端者だ!!!! という悲しみが湧いてきた。 そして今は気分よく詩について考えている。 わたしという奴は精神も人格も血のリズムに過ぎず、血が踊れば陽気だし、血が滞れば陰気だし。刻々と変化する身体がそのま

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          なんだか詩が手につかないので、フリマで物を売り捌き始めた。儲けた小銭をワインに変えて映画鑑賞。だらしない生活をしている。まったくだらしない貧乏人だよわたしは。 こうしていらない物はすべて売るか捨てるかして、自殺に備えておくのはいいなと思った。自殺せずともふわっと死にそうな気がしているので、片付けておくといいよ。 しっかしまあオタクだったんだなー自分。そういう品物がけっこう出てきて、呆れている。精神的な拠り所だったのだろう。確かに、辛かったもんな。糞味噌な状況だった。布団すら

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          アマプラでイーストウッド作品を観ている。「グラン・トリノ」「クライマッチョ」二作ともけっこう楽しめた。最近は億劫なのでさぼっているが、改めて感想を書きたい。先日の「首」についても書き切れていないし。 うむ、体調のせいもあるが億劫でいけない。詩もなにも書けていない。文章を仕上げる、というのは疲れる。こういう雑談に類するものは手につくのに。大してなにも主張していない、強く訴える気がない、言葉の垂れ流し。 とにかく、やれない時はやれないのだし、やれることに集中しろ。

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          最近つくづく思うけど、わたしは自己愛以外の愛を理解していない。他者を愛するということも、自己愛の射程範囲の拡大としてしか理解していない。 自己って何か? いったいわたしは何を愛しているのか。それは時間だという気がしている。脈拍して流れる血、わたしの体に課されてあったリズム。落ちる血、上がる血、揺れると揺り戻す、重く沈み、跳ね返って浮く、自己はそうした不規則な時間経過にすぎない。血が生むリズムが、意思や喜怒哀楽と見える。おそらく自己は表現していない、わたしが表情を見出しているだ

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          入っちゃいけないところに入ってきたので、「こら~」とやや冷たく言いつけて追い払ったら、機嫌を損ねてしまったようだ。今日は近づくとしっぽ振り回してくる。わたしの母にはそうせず、わたしにだけする。ちゃんと顔を見分けているし、なにか不愉快なことを言われてされたのだと分かっている。鳴己(雌・グリーンイグアナ)は、人に近しい感情的な様子を見せるので面白い。けっこうな気分屋。 柳虎(雄・ブルーイグアナ)はとても理性的で、わたしより大らかで優しい、ちょっと信じられないほど謙虚なおじさんだ。

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          亜子が死んだ。レオパードゲッコー、推定12歳。老衰と思われる。 寂しさはあった。少し泣いた。けど、やはり悲しくはなかった。老いて終わる、それは悲劇ではない。病んで終わる、それは苦しいが悲劇ではない。亜子にとって此処での生が良かったのかどうかは知り得ないが、少なくともわたしたちは君と会えて良かった。ありがとう、おやすみ。 可愛かったなァ。

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          最近やっていること。 詩作。ぼーっとして進まないことが多いが、とつぜん閃いて書き上げる。今日も、一ヶ月ほど進まなかった詩がいきなり書き上がった。コラボ作品で、発表時期は未定です。 英語アプリをつつきまくる。だんだん英語に対するストレスが軽減されてきたように思う。読みたいのに読むのだりぃ……って思わなくなってきた。 英詩翻訳。ikd-sj の歌詞、直訳じゃなくて詩的に整える方法で、改めて the mortuary から順番に訳している。とんでもねえなこりゃ~って文章が多く

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          体調が崩れるのは仕方ないが、それでまた自分の気持ちまで腐らせてどうすんだ。 休んでもいい、それは撤退じゃない。が、わたしが今していることは? どっちを向いているんだ、見失うなよ。真っ直ぐ歩ける足がないなら、手でも肩でも這いずって進め。 最近ますます閉塞しているというか……自分以外と話すことが少なくて、馬鹿に拍車がかかっていやしないか心配だ。 これらの手記を後から見直して、やべーなと思うこともある。なに言ってんだこいつ、大丈夫か? みたいな。あんまり酷いと直している。自分では

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          自分は自分である、という実感が昔から薄いので、よく自分のいる位置が分からなくなるのだが、これは一種の越権行為なのかもしれない。自他の境界線を勝手に踏み越えて、相手の痛みを背負ってみたり、罪の意識に苛まれてみたり、共感と言えば聞こえはいいが妄想だ。これは傲慢でもある。 とにかく、もう少し自分は自分として、自分のことに専念すべきだ。その自分のことってなんなのか、すぐ分からなくなるので、リマインダーを使い始めた。することに優先順位をつけて、リスト化しておく。通知も出す。これなら頭が

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          新年早々、激痛だった。この痛みはどっちの痛み止めだ!? と考えて間違えた。痛いとき正しい判断をする力を身につけろ。 激痛に耐えるあいだ精神状態を観察しているのだが、今回は上手く耐えれた気がする。これまでは痛みから遠ざかろうとしていた。今日こそは逃げてみせる! と思うのだが、逃げられるわけないので心身とも打ちのめされていた。今回は痛みと向き合い続けた。実際に言葉を掛けるわけじゃないが、言葉にするなら……よしよし治るよーあと少しよーじゃなくて、ほらほら痛いだろーが、もっと痛い、ず