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若い内からと「盆栽」を始めた話

盆栽プロローグ

植物を育てたい。

という思いは昔からあったんですが、色々あってなかなか一歩が踏み出せないでいました。
理由はしょうもない事なので割愛しますが、結婚して二人暮らしを始めたことで観葉植物が身近になり、いっちょ育ててみるか!と思い立ったのです。

それが吉日。

本当は実物を見て選びたかったのですが、近くに盆栽園もなく、持ち帰りもどうするんだという事でネットで相当吟味して、盆栽妙さんの通販で購入しました。

さて、私の盆栽ライフの始まりはじまり。
2021年4月半ばの事です。

始めるのは早い方がいい

これは主に何にでも当てはまる事ですが、こと趣味においては間違いないでしょう。

時期尚早?なにそれ。

タイトルにも書いたのですが、若い内に、早い内に、始める事が出来るのならそれに越したことはないですよね。
だって楽しめる時間がその分伸びるんですよ。
私は先述したように結婚しているので、まぁちょっと若い内に。は盛った感じはあるのですが、恐らく日本の盆栽ファンの平均年齢からすると若い部類のはずです。

そしてお年寄りになった頃には盆栽職人のようになるって寸法ですね。

近年はニューヨークの狭いベランダ?でも育てられるという事で、アメリカをはじめ外国でも「BONSAI」としても人気があるそうです。

つまらないと思ったらお終いになってしまう

せっかく始めたのに、この趣味は難しい。合わない。等になってしまうと勿体ないですよね。
盆栽は植物。生きています。
なのでまずは枯れにくいもの。
そしてもちろん自分が好きになれそうなもの。
の二点を重視して品種を探しました。
ネットで大体目星をつけ、本を買い。並行して盆栽妙さんのサイトを徘徊していた状態です。

そして行き着いたのがトップ画像に載せた「真柏」「シンパク」という樹です。
トップ画像の物と同じ樹なのですがひとまず届いた時の写真と今を見てみましょう。
上が届いた時。
真ん中が色々整えた時。
そして最後が現在の姿です。

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ぜーんぶ同じ樹です。
変わり過ぎだろう。

このように手入れするのが楽しいのです。もちろん眺めていても楽しい。

さて、それではこの真柏を参考に、私がたどった10カ月程の足跡を振り返ってみましょう。

育てやすく盆栽らしい樹「真柏」

主観です。
ですが、色んなサイトや本には、

・枝等の曲げに対する高い適正
・丈夫で寒さにも比較的強い
・育てやすい
・虫もつきにくい
最初の一本におススメ

と書かれていたらもう真柏しかない!!と思い注文しました。

一応一冊の本と、同じサイトで入門キット(剪定ばさみ・ピンセット・肥料等)も同時に購入しました。
手入れ道具ですね。これがなきゃ始まらない。多分。

真柏は松柏類といい、松を始めとした樹の定番の盆栽!という感じです。
他にもモミジなどの雑木類・リンゴなどの実もの・梅を等の花物。
などに分けられます。これはちょっと置いときましょう。

素材に合った樹形を探る

説明しよう。樹形とは。樹の形である。そのままです。

様式美、型物のような、盆栽の基本形があります。
これは写真で見た方が早いので、気になる人は「盆栽 樹形」で検索してください。
手元にそんな多種多様な樹は無いのです。ちなみに約十種類の基本樹形があります。 

こう書くとめんどくさそうだなぁと思うかもしれませんが、基本樹形というのは盆栽の歴史の中で美しいとされる形を追い求めていった結果じゃないかなと思っています。
なので初心者ほど、参考にする事で美しい盆栽に近づける事が出来るのではないでしょうか。

さて、まずは私の真柏の樹形を探ると共に、正面になる部分を見つけたいと思います!四方から見るとこんな感じでした。

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うーんわからん!!
わからんがどうやら最後が落ち着きが良いのでここを正面としました!!
えぇ~い!!私が決めたんじゃ!!好きにさせい!!
私は基本的にすべての趣味は周りに経験者が居ない状態で始めます。
そうするとこのように困る事が出てきますが。
まぁなんとかなるでしょう。趣味だし!!

また、樹形は斜幹といい、横に幹が傾き前後左右に枝が伸びた、自然界によくある形ではないか?と思い?ます!(何もわからん)
しかしここで私が真柏を選んだ隠れ要素が活きてきます!
それは樹形を意識せず、独創的な形を作っても面白い。
とかそのような事がかいてあったんですね。
形を変えやすい特性から来たものでしょう。私の感性でいい感じにしてやるぜ!!!!

真柏の剪定と芽摘み

さて、本・サイト・お店からの冊子などから読み取るに、届いた4月はこの素材として育てられたフッサフサの枝や芽をスッキリさせるのに良い時期らしいです。

伸びすぎた芽や枝を整える事で見た目は美しく、風通しが良くなり樹に優しく、良い事づくめの作業ですね。多分!!

剪定とは枝を切り落とす作業なのですが、これも先人の教えがあり「忌枝」という、簡単に言えば生えてると綺麗に見えない枝。
というのを剪定してスッキリさせます。

まずはこのフッサフサの樹を何とかしよう。
という訳で剪定します!!(見切り発車)
まずは少しづつ、明らかに変な方向を向いている枝を切り落としていきます。
正直可哀そうに思いますが。後で知りました。この切った枝。挿し木(植える)すれば良かった!!!!!!
後の祭りです。別日に切った物は挿し木したのですが、この時切った物の方が良かったと思う。
皆さんはその辺も調べておいてね!!

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可哀そうと言いながら音楽を聴きながらだんだん勢いづいて切っていったのが見て取れますね。
まぁ最悪間違っていても何年かしたら生えてくるだろう精神でやってみました。
結果は下の写真のようになりました。おぉ!?盆栽っぽいのでは!?ないか?わからん!盆栽なんもわからん!でも面白い!!!!

ついでに軽くなら大丈夫という文を見つけたので、針金を使って素材の状態から、より斜幹っぽく、枝の向きも少し針金を巻いて修整しました!!

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毎日の手入れをしながら鑑賞を楽しむ

暖かい時期の毎日のお手入れは、水やり。まず水やりです。
そしてちょっと勢いよく飛び出してきた芽(徒長というらしい)があれば摘む。
それくらいと言ってもいいでしょう。

本当はちょっと肥料を置いたり、一応虫予防しておいたり、薄めた液体肥料をたまに散布したりしましたが、基本は毎日の水やりと芽摘みを行うだけでした。

では鑑賞面はというと。まずはスレートというおしゃれ食器を買いました。

盆栽を鉢のまま木のテーブルに置くと傷がつきますからね。
こういった石の板です。もちろん裏面にはクッションが付いています。

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っぽくなりましたね!?
さてここからが問題でした。

【意外とやる事がない】

この真柏という樹は、成長がゆっくりです。なので水やり以外にやる事と言えば、鑑賞なんですね。
う~む、もうちょっと何かしたい。
盆栽好きの人がいくつもの鉢で育てているのがわかりました。

樹木と人間の時間の流れは別なんですね。

そうだろうそうだろう。君は私が大往生した先も緑を育むのだろう。

水石という存在

ご存じでしょうか。水石(すいせき)というものを…
ここから私は盆栽を家に置き旅に出る事になります。
しかし脱線しすぎるので道中の事は置いといて、収穫物がこちら!!
そう!!石です!!

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文字通り、水が流れているような石です。
ちょっと奥が深すぎるので簡単に説明しかできないのですが、石の形やこのような模様で自然やワビサビを。

そして極めれば宇宙を感じる物です。だそうです。凄いな水石。

ちなみに台座は木を彫刻刀で削って色を塗りました。
水が流れているように、白い模様の先は色をあえて塗っていません。
この滝の様な水石を盆栽の横に置くと…

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こんな感じです。写真の撮り方が悪いな。というのは置いといて、無いものと比べると、より自然の情景が感じられるのではないでしょうか。

今更ですが盆栽の楽しみ方はまぁ好きに緑を感じれば良いとも思っていますが、その目指す先にはこの小さな樹と鉢、そして飾り方で、自然界の環境を再現・感じることが出来るか、なのかなと今の所思っています。

樹の枝ぶり、幹の風格、葉や苔の茂り具合、根の張り具合、それらをカメラではなく肉眼で、においを感じ、森のなかに踏み入ったような気持ちにさせる樹になってくれればいいなぁと思いながら育てています。

あと何年かかるんでしょうね。
他にも別の石を置いたのがこちらです。
水石自体は上記の滝の様な物が一番好きですが、真柏との調和を求めると最後の水石が良いかなぁと思っています。完全に好み。

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植え替え

さて、このままでも良かったのですが、やってみたかったのと、もう少し幹を太らせたいなと思い(本当に太るのだろうか)一回り大きな鉢に植え替える事にしました。
一通りやってみたかったんですね。
季節的に秋に植え替えるのもアリらしいので。

余談ですが盆栽は樹と同等に鉢の良し悪し、も左右されるそうです。
良い鉢とは?それは沼。
極めて深い沼です。
まずは気に入ったものにしました。
樹も鉢も、数千円~数十万、数百万なんてものもあります。恐るべし。

さて、盆栽は根元を針金で固定されています。
それを外し、土をある程度残し、根を整理して、新しい鉢に固定し、新しい土や肥料などを入れます。

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ちょっと根元の固定が緩かった気がしたのと、もう少し幹を曲げたかったので、固定と変形の為に太い針金を使いました。
植え替え。一~二時間かかりました。難しい…そしてこの状態で根付いてくれるかが一番の心配です。

ひとまずここからは特に力を加えずに、水を上げていました。
右の水石(このように置くのは盆石と言うようです)を置いて。様子見ですね。
今の所枯れずに育って?います。(2021年1月下旬)

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その他の盆栽(アジサイ/モミジ)

と言ったところで終わりにしようと思ったのですが、実は水石の旅もそこそこに、あと二つ、盆栽を手に入れていました!!
年中葉のあるこの真柏。
そして夏前に見ごろを迎える花ものの山アジサイ。と秋に見ごろを迎える山モミジ。これで一年中楽しめるっていう算段です。
写真を掲載するのみですが、これらについてはまたいづれ機会があれば。

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このように盆栽ライフを楽しんだ約一年でした。おそらくマクロレンズとカメラがあるとより楽しめる、と写真好きからすると思います。
おかげでこんな記事もかけました。

さてさて、もし盆栽に興味を持ったあなた、もっていたあなた、そしてこの記事に辿りついたあなた。
気になるならこの春から盆栽を始めてみてはいかがでしょうか、思い立ったが吉日。
趣味は早く始めて長く楽しみましょう。
冬に準備を整え、春前にお迎えすると楽しいのではと思います!
森林浴が好き、樹木好きな方はぜひ。私がそうですが、自分の樹となるとその愛着は青天井です。
盆栽に限らずえいっと一歩を踏み出してみましょう!
知らない世界は楽しいです。

ではまた何か思いついたら記事を書くので、機会があればお越しください。
それでは~

2022/1/28 isasaka
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