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リモート時代に台頭しうる新しいSNSたち

昔インターンしていた時に偉い人が、新規事業は三つの変化に着目せよと言っていました。それはテクノロジーの変化、テクノロジーのコストの変化、そして人々のBehaviorの変化です。タイムマシン技術が無いなら時空を超えるサービスは無理だし、たとえ技術的には既に実現できても、コストがかかりすぎる場合も早過ぎる。ガラケー時代の通信環境でNetflixは難しいだろう。3つ目のBehaviorの変化というのが、意外に見落とされがちかもしれない。技術的・コスト的には実現可能であっても、人々のBehaviorが追いついていない場合がある。インターネット経由で知らない人と会うなんて怪しいし危険だというのが世のコンセンサスである以上、TinderやPairsは世界的にスケールできない。人が心を込めて接客や業務をするから意味があるんだろう、ロボットなんてごめんだねという価値観だった人が、Covid-19の影響により、案外ロボットもありかもしれないと思考を変えるかもしれない。在宅勤務なんてけしからん、家は誘惑が多いしサボるに決まってるし非効率だ。という価値観や、MTGは対面でしてナンボだと思っていたお偉いさんの固定観念も、一度Zoom会議をするだけで簡単に崩れる。

SNSという文脈ではどうでしょう。先日こんなツイートを見かけました。

2019年には無理があると思われていたSNSでも、2020年は再度試してみる価値がある。本当にその通りだと思います。(ちなみにこのツイート主はアメリカで若者向けのSNSをバズらせてFacebookに会社/プロダクトごと売却Exitした人です。)

なかなか友達に会えないと、コミュニケーション欲が溜まっていってしまう。今まで毎日100のコミュニケーションを取っていたのが、いきなり30に減ってしまったら差分はどう埋めればいいのか。インスタにしがみつくのか。外出もここまで減るとインスタのStoriesでの投稿内容の幅も狭くなってしまう。Storiesを中心に生きてきた人たちははけ口が必要となる。そんなリモート時代にぴったりなSNSをいくつか紹介していきます。

1. Houseparty

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Houseparty、おうちでパーティーをする。これほど今の情勢に適したイケてる名前のアプリは他に無いだろう。こちらは2016年にローンチされ、アメリカのティーンの間で大流行したビデオチャットアプリです。アメリカではInstagramやSnapchatの次に若者が飛びついているアプリとして、かなり話題になっていました。(TikTokの前進であるmusical.lyも同じ時期に話題に。)このHousepartyが、外出自粛を受けて、再び脚光を浴びているというのがニュースになった。ダウンロードが爆増しているらしく、実際に僕のところにも、「Facebookの友達の xx がHousepartyに参加しました」という通知が5件くらいきたので(xxは海外の友達多そうな日本人メイン)、なるほど、海外で本当に伸びているんだなという実感もある。

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Housepartyはビデオチャットが始まるまでが非常に早くてサクサクだ。余計なプロセスが一切なく快適。また、友達がアプリを開くと、自分に通知がくるようになっているので、誰がいま暇していて喋れるのかがすぐに分かる。もちろん複数人に対応している。

2. Squad

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こちらはアメリカで去年出てきた新しめなSquadです。Squadは友達と通話しながら、スマホの画面共有ができるアプリです。一緒にネットサーフィンしたりYouTube見たり買い物したり、いろんな使い方ができ、ただ普通にビデオ通話をするよりも、友達とのオンラインでの遊び方に幅を与えてくれます。Twitterでも何度か紹介した通り注目しています。

と、海外のプロダクトを紹介してきましたが、日本にも目を向けましょう。

3. Talkroom

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Picon社💡の「Talkroom(トーク・ルーム)」というサービスです。お友達と通話しながら、一緒にYouTubeも見れるというアプリ。上で紹介したSquadでも画面共有することで一緒にYouTubeを見れるわけだが、このTalkroomはもう一歩踏み込んでいる。というのも、画面共有では通常、当たり前だが、動画の選択や再生などの操作は全て画面共有をしている人のスマホじゃないと無理だ。

対してTalkroomはただの画面共有ではなく、完全に同期する。二人のうちどちらかが動画を選択すればそれが両者の画面に反映される。一時停止も同じだ。二人ともテレビのリモコンを持っているような感じ。これによりTalkroomでは双方向にインタラクティブな体験を楽しめる。途中で止めて片方に背景を解説してあげたり、コメントしあったり、家で友達と一緒に笑いながらテレビを見ているような感覚を味わえる。数十分、いくつかの動画を見終わったらそのままYouTubeは停止して通常の通話に戻ることもできる。もちろんテキストのチャット機能も備わっている。

2017年にリリースされているトーク・ルームは、画面共有・同期系(?)SNSという文脈での先見性💡だけでなく、YouTubeに焦点をあてているのもすごい。中高生にとってYouTubeがどれほど共通言語・コミュニティ化していたかを見事に捉えていて非常に感動した。(今でこそみんな毎日YouTube見まくるのは当たり前だが)。またまた、中高生の長時間通話文化(特に会話していない時も含めて、何時間もずっと繋げっぱなしが日常)も掛け合わせくるあたりがまたすごい。

4. Mocri

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こちらは一人で作業するのが退屈な時に、友達と通話しながら作業ができるという「ながら」アプリ、mocriです。事前に部屋の持続時間を設定することもできます。mocri。イメージカラーが黄色で、mから始まるSNS、みなさんなんか既視感がありますよね?そうです、mocriの運営会社はmixiです。日本でのSNSパイオニアなだけあって、目のつけどころがいいですね。

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スタートアップやプロダクト目線で考えると、将来外出が元に戻ったらこれらのアプリは下火になってしまうのか?決してそうでは無いと思います。今までやったことが無かったから面白さや良さが分からなかった体験を、人が否応無しに体験を迫られる。その体験が思いのほか良かった時、今後も抵抗なく使用され続けるでしょう。

ということで4つのアプリを紹介してきました。何かと不自由なご時世ですが、こうゆうアプリを使って友達との新しい遊び方を体験してみてはいかがでしょう。

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