見出し画像

Teslaはどうやってスタートしたのか?

Teslaは2003年創業。そしてそれから約20年、2022年現在のTeslaの時価総額は100兆円・年間生産台数は100万台となっている。重厚長大な自動車産業をゼロから立ち上げるのは到底無理だと多くの人に思われている中、どうやって彼らはスタートしたのだろうか?

Teslaの歴史をざっくりと私がまとめたもの。指数的に生産台数が上昇している。

Teslaは最初は改造車をつくっていた

Teslaは創業から5年ではじめてEVを市販した。名前を Roadster という。このクルマはTeslaが創業から5年もかけてゼロからEVを作った・・と思いきや実はそう単純ではない。ボディー自体は Lotus Elise をベースに作られている。もちろん Elise はエンジン車であり、Tesla がここからバッテリーを敷き詰め、モーターを換装して正規に販売まで漕ぎ着けるのは容易ではなかったことは追記しておきたい。Teslaは最終的なこのクルマを2450台、30カ国以上で売った。なぜしかし改造車からはじめたのだろうか?

 最初の Tesla Roadster は Lotus Elise をベースに作られた

車両生産における少数ロットの難しさ

あるクルマの価格をざっくり200万円くらいだとして、その車両重量が1トン(=100万グラム)だとすると、なんと1グラムあたり2円以下で作らないといけない計算になる。これほど精巧な工業製品をこれほど安く・正確作るというのは驚異的なことだ。

この奇跡の源泉は量産化だ。しかしその道は容易ではない。例えばボディーを鉄板から成形するプレス機ひとつとってもこの大きさだ。金型をつくって1個作るのも1000個つくるのも、初期設備投資費用が高額すぎるので、トータルの費用がほとんど変わらないということが往々にしてある。

パジェロ「工場見学動画 01 プレス工程」篇

改造車というはじめかた

そのためにTeslaは完全にゼロから始めるのではなく、改造車からはじめたのである。改造車というと驚きがある表現なのですが、しかしクルマ業界においてそれほど突拍子もないことではない。例えば国内カーメーカーの光岡のbuddyもトヨタのRav4をベースの改造車だし、メーカーを超えて車のプラットフォームが共有されているのはかなり普遍的なことだ。

 buddy、とってもかっこいい。

最初からすべて計画どおりの Elon Musk

最初のタイミングでEVをゼロから作り上げるは容易ではないと思った Elon Musk は最初は高級改造車から市場に打って出て、だんだん市場を広げていくことを最初から計画していた。RoadsterのあとModel S・X、そしてだんだん価格を下げて現在はModel 3, YがTeslaの主力製品になっている。

スポーツカーを作る
そのお金で、手頃な価格の車を作る
そのお金で、さらに手頃な価格の車を作る。
上記と同時に、ゼロエミッション発電の選択肢も提供する。

Build sports car
Use that money to build an affordable car
Use that money to build an even more affordable car
While doing above, also provide zero emission electric power generation options

The Secret Tesla Motors Master Plan (just between you and me)
Elon Musk, Co-Founder & CEO of Tesla Motors

TURINGも改造車を作っていくよ

現在、我々はTURING株式会社という会社をやっています。自動運転技術をベースに新しい移動体を世界に提案しようと会社をはじめました。この記事を最後まで読んでくださったあなたはぜひ一度お気軽に連絡ください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?