スリブの新人良すぎだろ…【蓮ノ空感想文】
注意!!
本記事は活動記録104期第1話および103期第15話のネタバレを含みます!!
ネタバレを踏みたくない方はブラウザバックをお願いします。
104期への不安
私はこれまで蓮ノ空の新入生に期待するスタンスをとってきました。今後の物語の展開・コンテンツの展開を考慮すると、新入生加入は蓮ノ空全体にとってプラスに作用すると思ったからです。
ただ、不安が無かったと言ったら嘘になります。特に、スリーズブーケ(通称:スリブ)は梢と花帆の相性が良過ぎて、新メンバーを入れても蛇足にしかならないのではという懸念がありました。
この二人の間に入るの、キツくないですか…?
百生吟子の第一印象
私が吟子を初めて目にしたのは新入部員紹介のWith×MEETSです。
第一印象は「人形のように綺麗な子」でした。
ふ、ふーん……顔と声は良いんじゃない?
髪飾りの印象も強かったです。私がこの世で2番目に愛している女が綺麗な髪飾りを付けているので、髪飾りには自然と目が行くようになりました。乙宗っていう女なんですが。ちなみに、1番目の女は頭にでっかい花を付けています。
正直、吟子の伝統好きという性格はあまりピンと来ませんでした。深い意味はなく、私にそういう趣味がないので共感出来なかったというだけです。この時点では「これから吟子を通して金沢のご当地要素が発信されたりするのかな」とか安易なことを考えていました。
スリブの新人が真面目系だったことについては予想通りでした。というのも、104期からは先輩としての花帆が初めて描かれることになるので、スリブの新1年生は特に花帆との相性を考慮して作られるだろうと推測していました。
最近の梢は花帆に甘々なので、スリブ内にはツッコミ役が不在でした(なんなら最近は梢もボケている気がします)。新人が真面目系であれば、花帆のボケにツッコミを入れられ、会話にメリハリが生まれることが期待できます。
花帆との絡みを考えるのであれば、しっかり者・真面目系のキャラが来るのは妥当でしょう。その上で気になっていたのは、さやかとの差別化でした。
そんなことを意識しつつ活動記録104期第1話を視聴したのですが、期待のハードルを安々と飛び越えられました。今年の蓮ノ空は安泰、はっきりわかんだね。
特に、私にぶっ刺さった2つのここ好きポイントをもとに吟子の魅力を語らせて下さい。
ここ好きポイント1:吟子は私たちだった!?
第1話の終盤、花帆と吟子が1対1で話すシーンが印象的でした。
自分の憧れた「芸楽部」と今の「スクールアイドルクラブ」にギャップを感じ、入部をやめてしまった吟子。
花帆は吟子をどうしても放っておけず、彼女を呼び出し、吟子のおばあちゃんが好きだった「逆さまの歌」が「Reflection in the mirror」として現在のスクールアイドルクラブまで伝わっていることを語ります。
このシーン、花帆の言葉に感じ入ったのは勿論ですが、吟子にも共感を覚えたんですよね。
おかしい……私は仏閣を無感動に眺めちゃうタイプの人間。吟子との共通点と言えば、髪が黒いことだけ。何に共感したのか。確かに私も数十年後の蓮ノ空でDream Believersが別物になってたらショックを受けそうだけど……
あ!吟子が今のスクールアイドルクラブに感じた不安って、私たちが104期に感じた不安と同じなのでは!?
吟子はおばあちゃんを介して昔の蓮ノ空を知る言わば超古参勢。しかも、伝統好きでかつての蓮ノ空に強いこだわりがあります。103期の蓮ノ空を愛した私たちと近い立場にいるのです。
そんな彼女の言葉は「104期と103期は別物ではないか?」という蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさんの不安を代弁するものでした(吟子の場合は103期ではなくおばあちゃんの時代にこだわりがありますが、本質的には同じことです)。
そして、そんな吟子に対する花帆からのアンサーは蓮ノ空制作陣の姿勢を代弁しています。
このような構図になったことは偶然ではないと思います。104期で新体制が始まるにあたって、好き好きクラブのみなさんが動揺するであろうことは制作陣も予想していたはずです。
その上で、露骨でなく、説教臭くなく、それとなく好き好きクラブのみなさんを安心させるためのメッセージを伝える仕掛けを仕込んでいたのだと思います。粋な計らい過ぎる。
ここで花帆の言葉を一つ一つ紐解くようなことは、野暮なのでしません。皆さんが思い思いのメッセージを受け取って頂ければと思います。
ただ、一つ補足するなら、花帆の使った「芸楽部の魂」という言葉は第1話part15で吟子が使った言葉です。「今から、あまり良くないことを言うね。」のとき(103期第6話part5)も思ったことですが、花帆ってカウンターが超上手いですよね。
話を戻しますが、吟子は私たちの代弁者として、私たちに寄り添う形で生み出されたキャラクターでした。姫芽は明らかに"こちら側の人間"でしたが、実は吟子もそうだったという……。
彼女の伝統好きという設定が早くも予想外の機能を果たしていて、感心してしまいました。
ここ好きポイント2:最高の着地点
特定のシーンというよりは、吟子の最終的なポジションがぶっ刺さりました。
花帆の熱い説得により、遂にスリブ加入を決意した吟子。自分のために花帆先輩が奔走してくれたことは吟子もよく理解していると思います。だからこそ「私の、先輩。」シーンに繋がるわけです。
こんな劇的な出来事があったら「花帆先輩好き好き!」となってしまいそうですが、吟子が収まったのはしっかり者の妹ポジション。梢には後輩として素直に甘えつつ、花帆に対しては呆れたり、ツッコんだり、本物の姉妹のような距離感で接しています。
個人的に嬉しかったのは、「梢と花帆の関係」「花帆と吟子の関係」「梢と吟子の関係」が被らなかったことです。
梢と花帆の関係・・・もはや相棒
花帆と吟子の関係・・抜けた姉としっかり者の妹
梢と吟子の関係・・・大先輩と孫(?)
こうして3つの関係がしっかりと差別化されたことで、吟子は"梢と花帆の関係"を邪魔することなく、スリーズブーケの幅を広げられています。
3つの関係を俯瞰してみると、先輩後輩でありながらタメ口でやり取りする花帆と吟子の関係は異質に見えます。吟子が花帆をナメているようにも見えますが……
言葉にしないだけで、心の奥底で花帆に感謝し、信頼を寄せていることが態度から漏れ出ているのがグッド!!グッドすぎる!!!
これまで同年代の友達が出来ず、人との距離感が遠かった彼女が花帆相手にずけずけと思ったことを言えている時点で、「吟子……!」となってしまいます(後方おばあちゃん面)。
公式プロフィールに「花帆に対して、素直になれない一面も?」とありますが、「敬意をあまり表に出さないけれど、内心花帆に対してドデカい感情を抱いている」という属性はズルい。強すぎます。この"秘めた感情属性"はさやかとの明確な相違点であり、吟子特有のものだと思います。
これから1年、吟子の秘めた感情の行方をニヤニヤしながら眺めることが決定致しました。
その他のここ好きポイント
吟子とは関係ない部分でも、104期第1話には良いシーンが多かったので少しだけ語らせて下さい。
新二年生が去年の先輩たちの凄さを語らうシーン(part1)
最初の3枚の画像には字幕がありますが、最後の画像には字幕がありません。これは私がスクショのタイミングをミスったというわけではなく、本当に台詞のないカットです。
言葉を使わずに、さやかの心情を表現しているのがイイです。3Dモデルの表情が豊かだからこその表現だと思います。さやかの綴理愛が垣間見えたお気に入りのシーンです。
徒町の湖横断(part8)
このシーンを初めて見たとき、予想外にも涙腺にきました。まだあまり知らない子が湖を渡ろうとしていても、シュール過ぎて正直感動はしないだろうと思っていたのですが……。
このシーンでは色々な変化が徒町の中で起こっている気がします。おそらく、これまでの徒町は"何者かになる"ために、ただひたすら手当たり次第に様々なことに挑戦してきたのでしょう。
しかし、この湖横断では、さやか達からの応援がありました。この時初めて徒町チャレンジは徒町だけのものではなくなったのだと思います。さやか達の想いに応えるため、徒町は今の自分の取り組みに全てを懸けました。その魂のこもる瞬間に感動したのかもしれません。
颯爽と去る村野先輩(part8)
花帆が良い先輩をしていましたが、さやかも大概人たらしですよね。こんなの惚れます。
花帆の先輩相談(part16)
部活に来なくなってしまった吟子について、花帆が梢に相談するシーン。
花帆が梢に頼ろうとしたのは衝撃的でした。花帆はラブライブ!敗退後、梢の隣に並び立てるように努力してきましたし、今も努力しています。その信念を忘れたわけでもありません。
自らの信念を曲げてでも梢に頼ろうとしたのは、それだけ吟子を救うことに必死だったということに他なりません。この後、花帆が泣き出してしまうところで悲壮感は最高潮に達します。
花帆は自分のことを卑下していましたが、吟子の心の壁を壊せたのは、似た境遇を経験し、吟子の心の内まで踏み込んでいった花帆以外にあり得なかったと思います。
今の花帆と吟子を見ていると、「本当に良かったなあ…」としみじみ感じてしまいます。改めて Reflection in the mirror の歌詞を読んでみると、花帆と吟子の歌のようにも見えるから不思議です。
浮気シミュレーション(part17)
ライブに関するミーティングのシーン。二年生たちが深夜までスクールアイドルノートを読み漁っていたことが実は三年生にバレていた話です。
このシーンはみらぱとドルケの浮気シミュレーションになっているんですよね。
気になったら速攻問い詰める慈と気になってもなかなか聞けない綴理。解釈一致過ぎる。
慈はからっとした性格に見えますが、瑠璃乃の口からツマヨウ寺の話が出た時には警戒している様子がうかがえます。
意外と重たい慈、アリだと思います。
結び
我ながら単純なもので、104期第1話の視聴を終えた頃には、104期への不安は完全に払拭されていました。
私が蓮ノ空に感じる魅力は「キャラの実在性」「繊細な心理描写」「徐々に変化するキャラ同士の関係性」「新しい試みへのチャレンジ精神」「圧巻のライブパフォーマンス」といった要素です。
こうした要素は蓮ノ空が何人であろうが変わらない魅力でした。蓮ノ空は変化を楽しむコンテンツですが、核となる魅力は変わっていません。その変遷は伝統を伝えることとよく似ていて、今回は吟子のおかげで蓮ノ空のブレない芯に気付くことが出来ました。
小難しいことを抜きにしても、新1年生たちは皆魅力的です。おそらくこれから彼女たちのバックボーンも徐々に見えてくることでしょう。また蓮ノ空の皆が成長したり、関係性を変化させたりする様を見守れるかと思うと今から楽しみでなりません。
第1話part16では花帆が梢に頼ろうとする一幕もありましたが、結局は花帆が中心となって吟子を救うところまでやり切った点も良かったです。さやか、瑠璃乃、梢……数々のメンバーを救ってきた実績のあるカウンセラー花帆はやはり最高の先輩でした。
今まさに指導教員におんぶに抱っこで学振申請書を書いている私とは大違いだなあ……(白目)
……嫌なことを思い出しました。
私事で恐縮ですが、実は私、5月某日までに学振申請書を書き上げなければならず、本当はnoteを書いている場合ではありませんでした。来年の生活費に直結しているので、笑い事ではないのですが……
ま、まあ、noteを書き上げるというハンデを負った上で学振申請書も書き上げるというのも、一種の徒町チャレンジですよね!
嘘ですただの現実逃避でした真面目にやりますちゃんと期日までに書きます図がまだ全然できてないけど死ぬ気でデザインします消えてなくなりたい
……取り乱しましたが、色々あるのでこの記事はこれくらいにしておきます。本当は他にもここ好きポイントは結構あるのですが、全部書き出すと私の来年の生活がヤバいことになってしまうので、ご容赦ください。
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それから、以前の記事でスキボタンを押してくださった方々にお礼申し上げます。冗談抜きに、この記事の執筆においても励みになりました。
皆さんのおかげで記事の執筆を続けることができ、今回10本目の記事を書き上げることが出来ました(非公開の記事を含めると11本目ですが)。何事も三日坊主になりがちな私がここまで続けてこられたのは皆さんの反響があったからです。本当にありがとうございます。
そして、ここまでこのような長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
それでは、良き蓮ライフを!!
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