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初心者MTGプレイヤーが紙で一勝するまでに行った、血と汗と涙の歴史

こんにちは世界。KAI-YOUのかよちゃん@kkkayochan)です。noteを更新しろと怒られ続けていたのですが、1年ぶりに書きます。

好きなものは、生き物とお酒とカラオケ。ぷいッ!

今回は、『マジック:ザ・ギャザリング』初心者を抜け出すまでの道のりを書いていきます。

紙で一勝するまでの道筋を残しつつ、どうすればもっと早く上達できるのか考えていきます。

マジックとかよちゃん

この世に生まれてからTCGの経験はありません。得意なゲームは、数独とテトリスとマインスイーパです。そのへんの人には負けないと自負しております。

KAI-YOUで『マジック:ザ・ギャザリング』公式YouTubeチームにジョインしたことにより、少しずつマジックという世界を学んでいました(2023年3月末でお休みになりました)。

わからない言葉をメモってた

YouTube運営を通じてプロプレイヤーの方々とお話する機会もあり、「かよちゃんもこのステージに行ってみたいな〜」と思いました。

すごく勝手なイメージだったのですが、『マジック』をやる前は、カードゲームをする人が怖かったんですよ。気難しそうといいますか、俗世から一線をおいているような──趣味と勉強を兼ねて様々なカードショップに行きましたが、少し話しかけづらいなって。

でもお話してみると全然違いました。とてもやさしく紳士的ですし、頭の回転も早い。なによりも勝利のために努力を惜しまない姿勢に影響を受けました。なんで1番を目指す人ってかっこいいんですかね。小学生のときも一番足が速い人が好きでした。すみません。余談です。

ということ対戦を通じてマジックを楽しむぞ!! と意気込みました。

『マジック:ザ・ギャザリング』を学ぶためには仲間が必要です。その点は大丈夫です。KAI-YOUには部活動としてMtG部が存在していたので、この3人を仲間にいれました。

「Magic: The Gathering」でのコミュニティ形成と、世界的プレイヤーの輩出を目的としています。 2021年、WotC公認クラブに認定されました。

1. 『MTGアリーナ』をダウンロードしてみた

マジックは本気でやると(金額的に)高いゲームですが、デジタル版『MTGアリーナ』は基本プレイ無料です。

かよちゃんは、ケチなので、好きな色で強いデッキを組むことにしました。勝利の味を知らぬまま、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストに高い金を払いたくないです。

好きな色を選ぶ

マジック公式サイトを参考にして、ピンとくる色を選びました。
かよちゃんはです。「あらゆる手段を用いて」という言葉に惹かれました。

マジック公式サイトより

強いデッキをつくる

MTG Goldfoshで上位の黒単デッキを探して、そのままコピーしました。

  • このときアドバイスいただいたことまとめ

    「勝ちたいならTier1デッキ使えば?」

    ルールも怪しい状態なので、1色で始めるのが丸い。しかし単色のTier1は存在しなかった。

    「MTGの楽しさは、デッキ構築にある!」

    そんなことよりまずは勝利を掴みたいので、大会上位のデッキをコピーすることにしました。

飽きるまでやる

とにかくデッキの動き方や、カードの能力を理解するまで回し続けました。

かよちゃんの黒単

しっかりと強いデッキを使って、スタンダードを何度も回せば『MTGアリーナ』ではなんとか勝つことができます。その10倍負けますが、いつか勝てます。

しかし、最初は勝ったとしてもなぜ勝てたのか、理由がわからず、勝利の味は無味無臭でした。MtG部にプレイングを見てもらっては、行動理由を説明→フィードバックをもらって感覚を掴んでいく作業が続きます。

当時の会話
かよちゃん「全然勝てないですね」
MTG部「なんでやろね?」
かよちゃん「《勢団の銀行破り》の使い方がわからないです、この子いらないです」
MTG部「絶対必要だから、まずは2マナ立てとくところから始めようか」
かよちゃん「立てる…(?)」

かよちゃんはプレイやルールに少し慣れると、脳死で同じような動きをしてしまうので、その時は近しいデッキを回している動画や配信を見て、違う視点を取り入れていました。

カードゲーム未経験とはいえ、100~200戦やっていると飽きます。飽きたら他のデッキをコピーして再度遊んでいました。

今デッキを見返したらグリクシスミッドレンジばかり使っていますね。

2. 紙を組んでみた(組まないとだめだった)

『MTGアリーナ』でプラチナランクに行ける程度にはなったとき、「そろそろ紙でも遊べるのでは〜^^」と思う日が増えてきました。

このあたりから鬱展開が始まります

最もカジュアルなイベントとは?

紙で遊びたい! と思ったとき、どのイベントから参加するのが良いのでしょうか? 

かよちゃんは、新セットのお披露目会、プレリリースを選びました。

紙でプレイするのははじめてではありますが、マジックの基礎は『アリーナ』で叩き込んでいます。発売される前でカードを誰も知らない状態での対戦であれば、ある程度平等に戦えるのではないか? ということで選びました。というか、MtG部の人にそう言われました。

そんなこんなでプレリ当日です。

朝の会話
かよちゃん「プレリって何持っていけばいいですか?」
MtG部「プレイマット、スリーブ、ダイス、メモ帳とペン」
かよちゃん「?」
MtG部「まぁなくても買えばいいから!」
かよちゃん「????」

嫌な予感はしました。かよちゃんは『MTGアリーナ』で、スタンダードのランクマッチしかしていません。シールドについては全くの無知です。

さらに言えばデッキを構築する知識も、紙で対戦するときの基礎やマナーも知りません。先攻・後攻はAIが決めるんじゃないんですか???サイコロってどっちから振るんですか???

このような状態で行ったからでしょうか。絶対そうでしょうね。プレイも遅く、負け続けるという地獄のような時間を過ごしてしまいました。プレイが遅いとギャラリーが集まってきます。すごいプレッシャーです。対戦してくれた方、本当にありがとうございました。そして本当に本当にごめんなさい……。

最もカジュアルなフォーマットとは?

「もう紙はやりたくない……」そう思っていた時期が私にもありました。しかし、勝利の味を知らないままで去るのはプライドが許しません。自尊心が死にます。

この反省を活かし、まずは『アリーナ』と同じレベルで紙でも対戦ができるようになることを目指します。

『アリーナ』と同じレベルで対戦できるようになるためには? 簡単です。『アリーナ』でよく使ってるデッキを紙でも作ればいいのです!!!(天才)

さっそくカードショップに行って、スタンダード環境最強のTier1デッキ・グリクシスミッドレンジを組みました。準備万端です!!!!!!!!!!!
しかし、残念なことに対戦してくれる相手がいませんでした!!!!!!!

追放する墓地がねえ!

スタンダードのプレイ人口は少ないです。忘れてました。MtG部のメンバーの主戦場はこちら。

米村:パイオニア/モダン/リミテッド
古見:レガシー/EDH
小林:パイオニア/モダン/EDH

どうやらスタンダードのデッキはすでに解体。スタンダードはアリーナで遊んで、紙は下環境を楽しんでいるらしいです。歴戦のプレイヤーです(適当)。

知らない人とやれ! という声が聞こえますが、ダイスロールの手順も知らない、人見知りなかよちゃんと対戦するなんて、相手が可哀想です。申し訳ないです。1万円渡さないと成立しません。

このあたりで面倒くさいという感情が出ました。とはいえ高いお金を払ってデッキ作っていますし、なによりも勝利の味を知りたいです。もはや引くに引けない状況なので考えました。

かよちゃん「よねさん、今持ってるデッキで対戦してください。」

そう、目的は紙での対戦に慣れることなので、特にフォーマットにこだわらなくてもいいです。指導してくれればいいのです。

モダンのカウンターモンキーvsスタンダードのグリクシスミッドレンジ。大抵3,4ターンで負けます。屈辱です。しかし、長期的な勝利を目指すためには必要な決断でした。

※米村は結構強い

一番身近な競技プレイヤーである米村(@TYonemura)に、紙マジック及び、競技のお作法を叩き込んでもらいました。

電子機器を使わずメモ帳に記録する、シャッフル中にカードを見ない、初手7枚を確認する前に相手に7枚であることを伝える、なるべく長考しない、能力が誘発するタイミングなど行動は明確に伝える、使用する可能性があるトークンは用意する……。

書き始めたらきりがないのですが、一番練習したのはシャッフルです(絶望)。

なんと60枚デッキでは、かよちゃんの手のひらにおさまりません。さらに言えば、無作為化することが必要なため、シャッフルしているときは山札を見ないようにしなければなりません。この期間、何度カードの束をふっ飛ばしたでしょうか……。あのカードの束に何回《敏捷なこそ泥、ラガバン》が入っていたのでしょうか……。数え切れません。命が何個あっても足りませんでした。

相手のデッキをふっ飛ばさないようにシャッフルしましょう

3. MOM プレリリースに参加してみた




時は流れて4月。
機械兵団の進軍』のプレリリースが迫ってきました。今こそ私怨を果たすときです。

過去の反省を活かして、やれることはやっておきました。競技(というより紙マジック)のお作法と合わせて、座学は主に3つです。

・メカニズムを理解する
mtgjpでは、毎回新セット発売前に新カードの特徴を紹介します。新しい能力や効果を理解するのと合わせて、カードデザインの意図を読み解くことで、デッキ構築の役に立つと思います。

・プロ視点のカード評価と、実際の動きを知る
新セットの発売までのスケジュールは大抵こんな感じです。大抵金曜日が基点になります。

●フルスポ公開
↓1週間後
●プレリリース/アーリーアクセス開始
↓1週間後
●新セット発売

つまりプレリリースで勝ちたいと思ったら、1週間前から本腰を入れて新カードについて学ぶ必要があります。さらにプレリ前日の金曜日は、アーリーアクセスでプロプレイヤーの方々が配信してくれるので、テキストだけではイメージがつかなかった使用感を理解することができます!!

強そうなカードと予測されるアーキタイプをできるだけ頭に入れる楽しい時間でした。ヤソさん、森山さん、原根さん、ゆうやんさん、強い人たち、ありがとう。

脳のCPUが許すかぎり、叩き込めるだけ叩き込んで挑んだプレリ。

初日は池袋にあるMINT GAMESで2回、翌日はPUNPEEさん率いるTap Inのメンバーと1回やりました。

めちゃくちゃ楽しかったです!!!!!!!!! 前回よりは「対戦ができてる」という感触がありました(勝つとは言ってない)。

二日間の戦績はこんな感じ。

0-2-1
2-1-0

紙でも勝てた!!!!!

1ゲームを取れることも多くて、たしかな手応えがありました。満足はできませんが……。

このターン凌げなかったら負ける? トップで除去引いたら捲って勝つ? 拙いながらも最善手を探し、脳みそを絞る時間に感じたことがないドーパミンが分泌されました。その上で戦略と戦術が噛み合った瞬間は言葉にすることができないです。

ただ、実際は勝っても(負けても)一喜一憂する暇なく、さらにより良い方法があったのか考えてばかりでした。気づけば土日で15時間以上マジックに没頭してました。

勝利の味とは違うかもしれないけど、かよちゃんが求めていた何物にも代えがたい興奮は、マジックでしか得られることができなさそうです。こんな感情や感覚が、この世にあったのか!

マジック、紙のコカインかも(;´Д`)

かよちゃんです。ぶいっ! 

疑問:リミテッドは本当にカジュアルなのか?


これまでのマジックの道のりを振り返っての反省と気づきが一つ──。

 リミテッドは、カジュアルではない。

マジック・リーグやプレリリースのようにカジュアルと呼ばれるイベントにはリミテッドが多い。もちろんデッキを用意する必要がないので、金銭的な参入障壁は低いけど、アリーナ構築から紙に入ったかよちゃんには、テキスト読解力が乏しく、非常にハードルが高かった。

未だに思うが、マジックに書かれているテキストは、日本語であって、日本語でない。マジック日本語である。と思っている。何を言ってるかわからない人もいると思うが、マジック日本語という言語体系があるんだ。

マジック日本語に慣れるには、デッキを回しまくるのが板!

『MTGアリーナ』のドラフトやシールドは、ジェム集めに最適だと言われていますが、これは中級者以上のプレイヤー向け情報だと思います。

シールドに参加する場合は、1回2,000ジェム(約1,000円)で3敗するまで戦える(最高7戦)。

それに対して、ランクマッチ用のデッキを一度作れば、99,999,999,999,999,999,999,999回遊ぶことができます。かよちゃんの場合は、最初のデッキをつくるのに1.5万円課金したので、1戦あたりの金額は約0円です。かよちゃんはケチではありません。

かよちゃんのように遊んでいると、いざ紙でがんばろうと思ったときに、参加できるイベントが限られて出鼻をくじかれてしまう。みんな、デイリーミッションをこなして、リミテッドを練習しておきましょうね。

かよちゃんはもう手遅れなので、カジュアルな構築イベントがありましたらぜひ教えてください!

マジックは最高の遊び!


さて、やっとマジックの楽しさを知ることができた今、忘れていることがありました。

かよちゃんが作ったグリクシスミッドレンジ、まだ紙の大会で使っていません。

シェオルが、泣いてる…!

プレイが上手くなる以前に課題は山積みですが、脳が痺れる体験を求めて学び続けるんだろうなって思ってます。人生で感じたことのない興奮・感情・脳みそ絞りが体験できるゲーム。恐ろしい。

「もう辞めてもいいかな( ;∀;)」と立ち止まる瞬間もありましたが、悔しさが強すぎて今もやってます。

ゲームで悔しいってなんだよって思いますが、不思議なくらい悔しさが強いです。元来ゲームよりも睡眠が好きなので、他のゲームだったら飽きて辞めてます。1日16時間寝たいです。

それでも続けられるマジックというゲームは、かよちゃんが描く最高の世界を提供してくれる大切なものです。この世のゲームの中で最も自由です。

どんな楽しみ方でもいいからこそ、道筋を自分で探していくのも魅力と思っています。

社内向けにマジックの魅力をプレゼンした際の一節

プレイングと関係ないことを書き続けてきましたが、小さな選択でも不安なのが初心者ですので、未来のマジックプレイヤーの助けになったら嬉しいです。

最後まで見てくれた方、ありがとうございました。
どこかで見かけたら、遠くから見守っててください。対戦中に見られたら緊張するので!

それでは良きマジックライフを~^^ かよちゃんでした。


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