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健康に気を使えないシニア

健康はほんと大事

シニアの悩み事、といえばお金と健康が常に上位に来る。それはよくわかる。

健康について考えた時に、一つは病気。一つは頑強な体づくり。頑強な体作りは、結果として怪我の予防や生活習慣病の予防、認知症の予防にも役立つ。誰にとっても健康であること、定期的に体を動かすことが良いことは自明だ。
実際、スポーツのサークルに入っていたり散歩を習慣にしている人、農業を健康維持の手段にしている人も多い。

運動できない人

一方で、運動してない人、健康に気を配っていない高齢者が結構多い。これは意外かもしれない。一般にはシニアは健康を気にすると言われその通りだし、健康のこと気にしない、というと憚られる雰囲気すらあるのであまり声高に言われないが、たしかにいる。そして結構いる。とくに一人暮らしの高齢者に多い。どうやら、なにかをキッカケに、ふっとそういうことをやる気がなくなってしまうようなのだ。なにか。

シンプルに、「生きる理由がないことに気づいた(と思ってしまった)」だ。1人になり、誰からも求められない、社会の中で役割がない状況になると感じると、実際問題はさておき、生きていても仕方ない…となってしまうのだ。たしかに、朝起きてから寝るまでほとんどテレビを見て過ごしている人が、このテレビを見るために健康でいるのか?と考えはじめたら、運動など馬鹿らしくなってしまうのではないか。

そもそも、「生きる理由」など、誰にも与えられていない。なんとなくあるつもりになって夢中で生きてるだけだ。だから立ち止まると、再び生きるために歩き出す理由も、行く先も見失ってしまう。

健康寿命延伸の施策

健康寿命の延伸が日本の財政を救う。医療費削減、介護費削減、消費増大、就労者増。そのためにはミクロのレベルで運動、社会活動への参加を増やす必要がある。しかしその前提となる「生きる理由」をなくした人に、いくら健康を呼びかけても虚しく響くだけだ。

ここにダイレクトに効くサービス、つまり生きる理由を再び生み出すサービスを開発したい。それは何か。次回以降、考えを述べたい。


神山晃男 株式会社こころみ 代表取締役社長 http://cocolomi.net/