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【PP】ももいろクローバーZ 7thアルバム『イドラ』のストーリーを予想する

ということで、昨年クリスマスイブの日に、ももクロさんの7thアルバムリリースが発表になったわけですけれども。

ティーザーでは、幼い男の子と女の子の兄妹(?)が、森をさまよった果てに、四つの神々しい「何か」へと続く階段を発見し、そこに至ろうとするところが描かれております。まあ、「何か」とはももクロの四人であって、なんとなくですが、10thシングル「GOUNN」の世界観を踏襲しているような雰囲気がありますね。

ももクロさんのアルバムは、毎回、ストーリーの作り込みとメッセージ性があるのが面白くて、当noteでも何度か考察記事を上げさせていただいておりまして、今回も、是非考察してみたいなあと思います。

今回は、雑談程度に、7thはどういうストーリーになるかなあ、というのを考えて行こうかなと思います。

■タイトルは「イドラ」

さて、アルバムタイトルの「イドラ(idola)」ですが、公式からのアナウンス通り、「偶像」を意味するラテン語です。結構ぱっと見でわかると思いますが、英語の「idol」の語源になっている言葉ですね。

だいたいの場合、なるほど、「アイドル」とかけているんだな、で終わると思うんですが、宮本純乃介氏がこのタイトルの意味だけで終わるとは思えないんですよね。きっと、構成を練り上げて、何かメッセージを伝えてくるに違いないわけです(偏見期待)。

ザラっと調べましたところ、「イドラ」という言葉自体は、哲学者フランシス・ベーコンが、人間の偏見を表すための用語として用いておりまして、「アイドルは若い子がやるもの」みたいな偏見を取り去りたい、的なメッセージも練り込んできたりしますかね。もっとマクロな話になるかな。

5thでは、ステージに立つショーマンとして、6thではカテドラル(聖堂)に集う司祭として、そして今回のティーザーの雰囲気からして、四人のメンバーの神格化を進めているような気がするのですけれども、今回、四人のメンバーはどこまで上り詰めるでしょうか。w

■収録が予想される楽曲

アルバムにはリリースされたシングル曲が収録されますけれども、近年、宮本氏は、アルバムを通したテーマにシングル曲をうまく合わせ、アルバム曲で補完しながら一つのストーリーを作る、という手法でアルバムを作っております。今回、メンバーのプロデュースなのかもしれないですが、その手法自体はそこまで変わらないんじゃないかなと。
なので、収録されるであろうシングル曲を並べてみれば、どんな構成になるのか見えてくるのではないか、などと思って、以下列挙してみたわけですけれども--。

Majoram Therapie(デレステタイアップ)
L.O.V.E(ももクリ曲)
いちごいちえ(15周年記念曲)
ヒカリミチ(メンバー作詞)
MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰
誓い未来(太田胃散タイアップ)
Brand New Day(「ぶらり途中下車の旅」テーマ)

んー、どうかな。みなさんわかりますかね。

なお、「一味同心」「Re:volution」はマー君曲なので、アルバム「田中将大2」が出るまで保留かな、と思って外しているんですが、わりとアルバム曲に「Re:」曲が組み込まれる(「HAPPY Re:BIRTHDAY」「Re:Story」)こともあるので、この辺はまだわからないですね。

この中で、前述のベーコンの「イドラ」を思わせるのは、「MONONOFU NIPPON」ですかね。アイドルを武将に見立て、「戦うべきは差別や同調圧力」と歌い上げている曲です。ベーコンの「イドラ」は、人間が知性を得るために取り払わなければならない偏見を指しているようなので、まさに、アイドルとそのファンであるモノノフたちが、そういうものに立ち向かっていこうではないか、という檄になっているわけですね。

で、「L.O.V.E」「いちごいちえ」「ヒカリミチ」「誓い未来」は、詞の内容がすべて「」に向けたものになっており、かつ、今までの道のりとこれからの未来へ向かう道、旅の途中、といったモチーフが練り込まれています。「Brand New Day」に関しては、現時点でまだフルコーラス聴けてないんですけど、こういった楽曲と並ぶテーマになっていると思いました。本家「ぶらり」とのタイアップですしね。

Majoram Therapie」に関しては、デレステ曲ということもあって、アイドルとは、という、そのものストレートな曲になっております。5thアルバム「Momoiro Clover Z」や収録曲「The SHOW」、6th収録曲「ショービズ」の世界観に通じるところもありまして、ステージ上のアイドルが存在しうるのは、応援してくれる人とのめぐり逢いがあってこそ、といったメッセージであり、アイドルの存在意義みたいなものもアルバムの中に再定義されるのかもしれないですね。

■予想

以上、現時点での少ない情報からの予想ですけれども、僕は、今回も二部構成で来るんじゃないかと思います。それも、「戦争と平和」的な裏テーマが配置されるんじゃないかな。ご時世的にも、反戦のメッセージはたぶん入ってくるのでは、と思っております。

アイドルにとっての「戦争」とは、この世にはびこる、あらゆる偏見、差別、ネガティブなものを歌と踊りの力で取り払い、みんなが一つになって楽しめるような世界を作っていくための戦い。
そして、「平和」は、そういう戦争の苦難を乗り越えた先にある、明るい未来、そこへ向かう新たなる旅立ち、というイメージじゃないかなと。

なので、「戦争」パートには、「MONONOFU NIPPON」を含む、わりと攻撃的なロックナンバーがもう何曲か。その中にタイトルチューン、リードナンバー的な楽曲も入るんじゃないかと思います。「平和」パートでは、おそらくモノノフひとりひとりを「君」として、一緒に未来へ進んでいこう、というメッセージ曲が並ぶのではないでしょうか。

ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』みたいなのがコンセプトアートになったりしないかな。


果たして、予想は当たるでしょうか。

5月のリリースを楽しみにしていようと思います。











小説家。2012年「名も無き世界のエンドロール」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。仙台出身。ちくちくと小説を書いております。■お仕事のご依頼などこちら→ loudspirits-offer@yahoo.co.jp