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週刊金融日記 第352号 世界はどんどん豊かになっているが日本人男性はまだアジアでモテる、フランス政府が日産・ルノーを経営統合の意向、沖縄で日本のAirbnb規制について調べてきた、トキメキでセフレを一気に整理、他

// 週刊金融日記
// 2019年1月21日 第352号
// 世界はどんどん豊かになっているが日本人男性はまだアジアでモテる
// フランス政府が日産・ルノーを経営統合の意向
// 沖縄で日本のAirbnb規制について調べてきた
// トキメキでセフレを一気に整理
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 日本の冬は寒いですね。僕は暑いのも嫌ですが、寒いのはもっと嫌で、先日もお話したように、この冬からどこか太陽の光が燦々と降り注ぐところで過ごそうと計画していたのですが、本の原稿といっしょで計画は遅れるものということをすっかり忘れており、いろいろ遅れて、間に合いませんでした。トホホ。

 さて、このメルマガ読者はリテラシーの高い人が多いので、メディアでは凶悪犯罪が増え、格差が広がり、貧困が増加し、まるで世界はどんどん悪くなっているように報じられていますが、そんなことはまったくなく、基本的には世界はどんどん豊かになり、さらに安全になっており、衰退を叫ぶ日本ですら、2019年のいまが過去最高に豊かだということは知っているでしょう。メディアの報道のバイアスや、人間心理のバイアスはよく理解しないといけませんね。

★世界はどんどん豊かに、安全になっているんですよね。

 そして、こういうことが詳しく書いてある本が、最近、世界的なベストセラーになったこの本です。

『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド
https://amzn.to/2CAdjAm

 常にファクトに注目して、世の中のエセ知識人の扇情的なレトリックなどに騙されずに世界を見るというのは、このメルマガでリベラルアーツの最高峰である恋愛工学を学んできた読者の方たちにとっては、あまりにも当たり前のことかもしれません。その点で、世界的なベストセラーであるFACTFULNESSという本は、何も新しいものではないでしょう。しかし、非常にわかりやすく人間心理やメディアのバイアスを解説しており、美しいグラフで世界をわかりやすく読み解いているので、一冊買っておいてもいい本だと思いました。

 沖縄にはオリオンビールという地ビールがあって、まあ、ふつうの缶ビールなんですが、沖縄ではデフォルトで飲まれています。僕も沖縄に行くとよく飲みます。しかし、経営不振で、米系のファンドに買収されることになりそうで、沖縄の政治家が反対しており、なんというか、会社が買われるとか、会社は株主のモノみたいな考えにアレルギーを示した、10年以上も前のライブドア事件や小説「ハゲタカ」が大ヒットしたころの日本を思い出しました。
 ノウハウを持っているファンドといっしょに、沖縄の地ビールとしてアジアなんかに展開するといいと思うんですけどね。

●オリオン買収へ 野村HDと米投資ファンド 資産価値に着目も
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-863270.html

★沖縄出身の議員が経営不振のオリオンビールが外資系ファンドに買収されるとの報道で、絶対反対を宣言し、金融クラスタで物議を醸しておりました。

 拘置所にぶちこまれてしまっているゴーンさんですが、フランス政府はルノーの筆頭株主でルノーが43%の日産株式を持っています。しかし、ルノーより日産のほうが売上が大きく自動車会社としては格上という、歪な構造になっています。それで、フランス政府が日産とルノーを統合しようとしており、日産は偉そうに支配してくるルノーと早く縁を切りたいと思っているわけですね。そもそも、なんでルノーがこんなに株を持ってるのかと言ったら、経営不振だった日産を救済したからで、日産を立て直したのはゴーンさんなわけですが、いまとなっては用無しだ、と。義理もあるが、その点に関しては配当と株の値上がりで、十分過ぎるほどすでに恩を返した、と。まあ、事実は小説より奇なりと申しますか、なんかフィクションのハゲタカよりだいぶ劇的ですね。

●仏が日産、ルノー統合要求
https://jp.reuters.com/article/idJP2019012001001308

●日産、ルノー圧力に反発も「また勝手なことを言ってるな」
https://www.sankei.com/economy/news/190120/ecn1901200008-n1.html

●ハゲタカ/バイアウト、真山仁
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51171003.html

 と、このメルマガ原稿を書き終わろうとしていたら、LIXILが日本でMBO(Management Buyout、経営陣が個人で資金調達して自分の会社の株を市場から買い集めオーナーになって上場廃止すること)して、シンガポールに本社を移すかも、というなかなか面白いニュースが飛び込んできました。年間売上高約2兆円の企業を経営一族が他の株主と対立しながら買収して、シンガポールに行く……。相続とかいろいろあるんでしょうか。なかなか楽しそうですね(笑)。

●スクープ LIXILがMBO検討、日本脱出も
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00006/011800009/

 僕は、最近はエンジェル投資家みたいなこともやっているんですが、基本的にPCの前で上場している証券をピコピコしているだけのセカンダリーが専門だったので、こういうプライマリーのほうはそんなには詳しくないんですけど、ピコピコしてるだけのセカンダリーと違って、こうした企業買収の世界はドロドロした人間の感情があって、面白いなぁ、と思う次第です。セカンダリーとかプライマリーとかわからない人は、東大生協で史上11番目に売れたという拙著のほうを読んでください。

★過去7年ほどのデータで調べたようですが、『外資系金融の終わり』は東大生協で11番目に売れたそうです。ありがたいことです。

 いつものように読者からの興味深い投稿がいくつもありました。見どころは以下のとおりです。

- 週刊金融日記でホテルレビューも読みたい
- おすすめのほったらかし投資をご教授ください
- 付属校から大学に進む子供にアドバイス
- 東南アジア某国からバンコクに異動しモテなくなりました
- 人妻と継続的に関係を持つリスク
- カフェナンパについて
- 地に足を付けて成功するにはリベラルアーツの最高峰である恋愛工学を地道に学ぶこと
- たくさんいる既存女性をどのようにキープしているんでしょうか

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.世界はどんどん豊かになっているが日本人男性はまだアジアでモテる

 冒頭で述べましたが、世界はどんどん豊かになっています。グローバル化は世界を豊かにしていくわけですね。しかし、相対的には先進国のふつうの人の地位は低下するわけです。昔なんか、中国を含めアジアの国すべてのGDPを足しても日本の足元にも及ばなかったんですよね。このように、日本経済はかつてはすごかったんで、日本人=金持ち、とアジアの人たちには認識されておりました。また、それより昔は、アジアに侵略戦争を仕掛けてかなりいいところまで行っていましたし、なんと言ってもあのアメリカとガチの戦争をして、核戦争までやった国なんで、日本はアジアの中では格別のブランドを誇っていたわけです。そりゃあ、日本人男性はアジアの恋愛市場ではモテたわけです。
 ところが、最近では一人当たりのGDPも香港やシンガポールに抜かれましたし、中国の大都市や台湾や韓国のエリートも台頭してきましたので、日本人男性のブランドは大幅に低下したわけです。依然として、モテるわけではありますが。
 さて、今週は実際にアジアの恋愛市場で活躍しておられる読者の方からのフィールドレポートが届いたので、紹介したいと思います。

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- 東南アジア某国からバンコクに異動しモテなくなりました

藤沢所長、ご無沙汰してます。
以前に海外でのフィールドレポートを掲載していただいた、東南アジア某国駐在、20台後半独身男性のキレネンコです。

『週刊金融日記 第313号 20代で東南アジア某国に駐在していますがモテまくってほとばしる性欲が制御できません』
『週刊金融日記 第315号 東南アジア若手駐在員の出会いレポート』

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