普通の旅行なら、結構、さくさくと荷物は作れるほうだが、バイクとなると勝手が違う。
特に今回は、後発の夫がエコノミーなので、サイズの関係でヘルメットが機内に持ち込めない。さらに、重さが心配なので、重量級の工具一式も私たちが運ぶことにする。

家中のスーツケースを出してみたら、25年くらい前のものもあり、おそろしく重い。ビジネスは一応、32キロまでOKなのだが、以前ブエノスアイレスに行ったととき母のスーツケースが引っかかったことがあり、重さには慎重になってしまう。

どうしようかと考えているとき、たまたま通りがかった人形町の店で、軽量のスーツケースが大安売り。外国人が行列して買っている。
持ってみるととても軽いので、つい衝動買い。スーツケースは別に、ブランドには拘らないので。
この日は、東京芸術劇場に行くことになっていたのだが、空のスーツケースを引きずって行く羽目に。

昔のものと違って、軽いだけでなく大きさは同じでも容量が多い。すっかり気に入って、翌日もうひとつ買いに行ってしまった。

バイクにはほとんど物は積めないので、服などはとにかく少なくしたが、バイクウェアだけでスーツケースひとつ分は占領。
一人2個までは預けられるので、4個にしようかと思ったが、着いてからどうやって持って行くんだ？

ミラノの空港からホテルまでは、列車で行くつもりだったが、念のため調べてみたらタクシーは3個まで！
なんとか3個にするしたほうが安心だ。

家からすぐの駅前から成田行きのバスが出ているので、それを使おうと思っていたが、なんと、コロナのせいでなくなっていた！　そりゃそうだ。
その日は午前中に用事のある夫に、結局送ってもらうことに。

それにしても、4年半ぶりの成田。
20歳でニューヨークに一人旅してから、20代の頃は、基本年に3回は海外に行こうと思って、だいたいそんな感じでやってきた。
もちろんアジアも多かったが。
子どもがいるようになってからも、年に1度も行かなかったことは多分ない。

マイレージは、期限のないデルタで貯めまくって、何度もビジネスで旅行した。
ダイナースのポイントを、全部マイルにつけられるプログラムにも入っているので、今回確認したら、50万マイルもあった。
ビジネス往復で、ひとり往復16マイルなので、3人で行っても大丈夫。
結局夫は日程の関係で、行きは大韓航空エコノミーになってしまったが。

でも、この便、ソウルで乗り換えこそあるものの、トランジットはスムーズで、なんとその日のうちにミラノに着いてしまう。ほぼ直行便。
対して、マイレージの旅行は、結局パリの空港近辺で一泊せざるを得ないルート。
まあ、いいけど。

成田のラウンジは、昔、デルタの専用だったが、羽田に本拠を移してしまったので、いまはスカイチーム各社の兼用に。
でも、以前より、ミールの質が上がったり、ワインの種類が増えたような気がする。

KLMとエールフランスはコードシェアしているので、まずはKLMでアムステルダムへ。
その後、パリまで飛んで一泊するというルート。
アムステルダムでも無駄にラウンジを使って、それはそれで楽しかったのだが、パリに着いたらなんと、スーツケースが届かない！！

あれこれ1時間くらい空港でもめ、結局アムステルダムにあることがわかり、翌日ミラノのホテルに届けてくれるという。
それ、ものすごくいい方向に考えれば、タクシー使わなくても、大荷物持って列車で移動しなくてもいいってこと？

とにかく、パリ空港近くのホテルで、着替えもないまま、5時間ほど過ごす……。

（つづく）