見出し画像

現場を体感する

現場に行くことは、全ての事業にとって重要です。では、デザイナーが現場に行くことの利点はどこにあるのでしょうか。




1. 現場課題を探索する

我々の事業は現場があります。顧客の職場はどのような状態なのか。現状を構造的に捉え、課題を掴む必要があります。

顧客に直接聞いても良いとは思いますが、そこから聞ける顕在化した課題は、着手可能だが着手していない状況(優先度が低い)です。私が推進したいのは「潜在的な課題」を掴むことです。

現場の働き手がぼんやり困っているが、どうしようもないので諦めている・放置されている問題こそ、探索し発見する必要があります。


2. 課題は現場ごとに異なる

タイミーの事業は実際現場に「働きに行く」ことが可能です。働きに行くことで、現場に入り込み、業務構造と仕組みを体感できます。

働きながら抱いた「感情や疑問」を、そのまま持ち帰ること。これは何より大切な宝物です。自分が働いた経験から感じた気付きは、解釈を含まない高解像度で取得した「事実」です。

誰かから聞いた課題では不十分です。それは自分が体感した生の課題ではないからです。自分の経験から得た情報は、全体構造のどの部分がどのように問題であるかを鮮明に教えてくれます。


3. デザイナーが現場に行く理由

デザイナーはあらゆるものを創り出すプロフェッショナルです。いくつも備えた表現手法のうち、適切な手段を選択しアウトプットします。

そのようなデザイナーが現場課題を見つけることができれば、課題と制作物のゴールを一瞬にして繋げることが可能です。現場の空気を感じ、どこで、誰が、どのように使うのか、詳細なトーン、訴求文章まで。明確に最終ゴールを思い描きます。

我々はその職能を最大限に活かす必要があります。既に持っている技術をどのように活用するのかが、自己ブランディングの明暗を分けます。デザインと事業を繋げていく思考です。


4. 課題というフラッグを掴む

ただ目の前の業務を頑張るだけでは、報われない場合があります。「頑張り方」を設計する必要があります。「何をどのように」頑張ることが、貢献に繋がるのか。問いを立て、考え続けます。

潜在的な課題は数字に現れません。顧客がまだ困っていない事を「困る前に」発見し解決へ導く。それがカスタマーサクセスであり、デザイナーがそれを仕掛けていくのです。

課題というフラッグを顧客よりも先に掴みに行く。全てはそこから始まります。課題を起点にすれば、他職種と協業する際も、目的と目線が合致した状態を生み出すことができます。


まとめ

私が最も大切にしている「経験」。自分の意思や言葉がどうすれば強固なものになるのか。それは、経験によって気付きを得る事です。

現場を体感するという経験は、事実を身体全体で浴びるような行為です。そこには誰かの解釈・想像は一切含まれていない。事実だけがそこに存在しています。

現場を体感することは、泥臭く辛いことかもしれません。しかし、重要な事実は現在見えておらず、掴みにくいところにあります。故に得られる価値はとてつもなく大きいでしょう。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?