見出し画像

【ジョードプル①】ブルーにこんがらがって

ジョードプルに到着すると、まずは街のランドマークである時計台を目指した。
ネットを頼りに、その近くで評価の高いゲストハウスを見つけると早速チェックイン。その名も「Dylan Cafe&Guest House」という。
後にオーナーに名前の由来を聞いたところ、ずばりディランの大ファンだからという直球な理由だった。

許可を得ているのかは怖くて聞けなかった

この街に来た人は、誰も「メヘラーンガル砦」を無視できない。デカさこそパワー!を誇示するかのごとく、圧倒的存在感で街の中央に君臨しているので、視界から外す方が無理である。
“とりあえず一番目立ってるところを攻める”のセオリーに従って、まずはこの城塞を目指すことにした。

アンベール城の比ではない巨大さ

出かける前に、時計台のある広場で昼食をとる。この辺りはたくさんの生地屋や青果店が軒を連ね、カラフルなサリーを着た女性たちで賑わう市場となっていた。

ラジャスタンの女性の衣装は、とりわけ色彩が豊からしい

砦に行くためには旧市街を抜ける必要があるという。広場を出たあとは西へと進み、下町のような路地を歩いていると、次第に青い建物が目立ちはじめる。

壁面に描かれているペイントも見どころのひとつ

「ブルーシティ、言うほど青くない説」があるのは知っていた。実際、青く塗られているのはこの旧市街と呼ばれる一角だけらしい。
でもだからこそ、より非日常感があるというか、異世界に迷い込んだ気分になって良いと思いますけどね僕は。だってマジで街全部が青かったらたぶん気が狂うだろ。

あと、この街の人は本当によく話しかけてくる。
でも「おっ日本人じゃん珍しいね」という純粋な好奇心で声をかけてるだけっぽくて、イヤな印象は全く受けない。あの忌まわしきニューデリーと同じ国とは思えないほど、アットホームな雰囲気だ。
子供たちも人懐こくてかわいいが、隙あらば「写真撮ってやるからお金ちょうだい」とぬかしてくるから油断ならない。しっかり教育されてんな!

さて、さすがに見切り発車が過ぎたのか、旧市街を歩いても歩いても一向に砦の入口が見つからない。目の前にそびえ立っているのに入れないとは…梅田のヨドバシかお前は。日も暮れてきたし、街ブラで取れ高は充分得たので入城は明日に回すことにした。

旧市街には、いたるところに砦や街が一望できるルーフトップカフェがある

ブルーシティの異名に似合わず、ジョードプルは暑い。砂漠地帯なので当たり前なんだけど、時期によっては50℃近くにもなるんだとか(でもカラッとしているから日本の真夏ほどの不快さはない)。

そのため散策中は飲んでも飲んでも喉が渇くという有様で、時計台広場に戻った後はすぐラッシー屋さんに飛び込んだ。
厳密にいうとレストランのはずだが、お客さんはほとんどラッシーを手にしている。このお店は名物「マカニアラッシー」で有名らしい。

「Shri Mishrilal Hotel」のマカニアラッシー(50ルピー)

確かにこのラッシー、これまで飲んだどのラッシーとも違う。味もそうだが、粘性が強く練乳をすくって口に運んでいるような感覚。少なくとも「飲み物」とは思えない。おまけにバカ甘いので、余計に喉が渇いてしまったのは失敗だった。美味しかったからいいけど。

明日こそは砦を攻略します。今日はこれにて。

〜旅のBGM〜
Bob Dylan/Tangled Up In Blue

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?