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特集「ガールズグループのデザイン」、「デザインノート」を読んで感じたこと。

先日、Twitterのタイムラインをいつものように見ていたら、自分が尊敬しているデザイナーさんであるBALCOLONY.の染谷洋平さんのツイートが目に飛び込んできた。「デザインノートという雑誌で、BALCOLONY.を取り上げていただいています」という内容だった。

急いで確認をしてみると、BALCOLONY.さんはもちろん、表紙が欅坂46の佐藤詩織さん、特集のテーマが「ガールズグループのデザイン」ということで、自分が知っているアイドルの名前がたくさん並んでいて、アイドルが好きな身としてこれは買うしかない!と思い、いつもは一つの物を買うのに何時間も悩んでしまうタイプなのだけど、今回ばかりは即決でamazonで注文した。

デザインノート No.80: 最新デザインの表現と思考のプロセスを追う (amazon.co.jp)

そして注文してから1日経った今日、思っていたよりも早く届いたので、午前中の時間を使って読みふけっていた。特集の内容がどれも濃厚で、読んでいてテンションと血圧が上がってしまった。トップバッターである佐藤詩織さんと小杉幸一さんのインタビューがとても良かった。佐藤詩織さんのことは、自分が元々欅坂46のファンなこともあるのだけど、二科展に佐藤さんが出品した作品が入選したという記事をきっかけに注目するようになり、もっと佐藤さんのデザインの話を聞きたいと思っていた。

坂道メンバー『二科展』W入選 乃木坂46若月佑美は6年連続、欅坂46佐藤詩織は初 | ORICON NEWS

現役美大生である佐藤さんが、自分の置かれている環境を理解していて、なおかつデザインに貪欲な姿勢が印象的だった。大学に通ってデザインに取り組むだけでも大変なのに、アイドルと両立しているなんて、脳の情報処理が追いつかないのではないだろうか、と要らぬ心配をしてしまう。「アイドルも人の生活をデザインできる職業なのかもしれないと思うようになった」という発言が、ご自身の体験から来るものだということがよく伝わってきて、これは佐藤さんだからこそ伝えられるメッセージなのかもしれない、と思った。アイドルという職業と、自分のやりたい事や趣味を掛け合わせている人は多いけれど、佐藤さんのデザインに対する姿勢から、どちらも中途半端なものではない、という強い意志を感じた。すでに欅坂46のライブで使用するVJ映像などを制作しているとのことで、デザイナーとしてもアイドルとしても活躍されている。

他にも、お目当てのBALCOLONY.さんの特集や、Little Glee Monsterの特集の熱量がとても高くて、肩に力を入れて読んでしまった。詳しい内容については、買って読んでいただきたいと思っているので割愛します。

「アイドルのデザインがしたい」という自分の夢

今回の特集は「ガールズグループのデザイン」で、アイドルグループを中心としたガールズグループ(前述のリトグリなど、アイドルではないグループも含まれている)のデザインを特集している。この特集を読んでいて思ったことは、自分自身の「アイドルのデザインがしたい」という夢についてである。

個人的な話になってしまうのだけど、かれこれ中学生くらいの頃からずっと「アイドルのデザインがしたい!」と思っていて、それはアイドルのCDジャケットを見て「自分だったらもっとこんな風にデザインするのに」と思ったことが原体験になっている。今も基本的には同じことを思っているのだけど、昔と一つ違うことは、ただ単にジャケットやグッズの見た目を綺麗にすることだけではなくて、「アイドルの存在自体をデザインしたい」と思うようになったことである。

アイドルという存在が世間にもたらすものは大きく、それぞれのアイドルごとに、その存在を誰に向けるのか?何が出来るのか?どういった存在なのか?といったコンセプトが少なからずあるはずである。大手事務所やレコード会社が運営しているグループには必ずきちんとしたコンセプトがあるし、ソニー・ミュージックが運営に関わっている乃木坂46や欅坂46のように、初期からグループのコンセプトやブランディング、デザイン戦略に関わることによって、それまでアイドルに興味のなかった人たちにも一定の訴求力を持つようなグループも増えてきているけれど、今や星の数ほどあるアイドルグループが皆が皆そうなわけではなく、むしろそうではないグループの方が多い。その現状が、アイドルが好きな自分からするととてももったいないと思う。最近は企業にデザイン思考を取り入れる、といった話題を聞くことが多いけれど、個人的にはアイドルについても全く同じことだと思っていて、今のアイドル業界を見ていてもどかしく感じてしまう点でもある。ビジュアルやスキルのポテンシャルは十分あるのに、なかなか知名度が上がらないアイドルを見ていると、「伝える側の工夫次第で、もっと多くの人や、色んな人に響くようになるかもしれないのにな…」と思ってしまう。そんな現状を見ていると、より「アイドルのデザインに関わりたい!」と思うようになるし、もちろん、単純にロゴやジャケットの制作もしてみたいのだけれど、年数を重ねるにつれ、関わりたいと思う範囲が大きくなっているような気がする。ただ、今回の特集を読んで、自分のスキルが圧倒的に足りていないことを自覚したので、まずは目の前のことに最大限に取り組んでいきたいし、スキルや経験を地道に積み重ねていきたいな、と思った。

そんな自分の夢をより強くさせられるような、非常に熱量の高い特集だったので、アイドルに興味のない人も、すでにアイドルが好きな人も、デザインが好きな人も、そうでない人も、色んな人に読んでいただきたいなと思います。個人的には、本当に買って良かったな、と思わせられる特集でした。ちなみに、バックナンバーに「地域発、日本を変える最強のデザイン」という特集もあるようで、そちらも興味深い内容なので、また購入しようかな…と思っていたりもします。

デザインのメイキングマガジン - デザインノート ON THE WEB

最後に、アイドルのデザインに関するお仕事、お待ちしております!(結局言うのかよ)

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