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ニュートンとアインシュタインを超える謎の連星を発見

物理学は自然に潜む法則を見出す学問です。

大体初めは間違った仮説から飛躍的な理論が登場し、歴史の批判に耐えてきて今に至ります。

一番の革命がニュートンの万有引力。これでリンゴと天体が共通の原理で説明することが可能になりました。

ところが、それでもいくつかの天体現象を説明することはできませんでした。

その1つが、1859年に観測された水星が太陽を周る軌道です。ニュートン理論だと無視できない差が生じていました。

その謎を50年後に見事に解き、時間と空間の概念を大きく変えたのがアインシュタインの相対性理論です。

1つ解説記事を載せておきます。

実にニュートンの研究後200年以上が経過したどんでん返しで、現在においてもこの理論は正しいことが観測から明らかになっています。
因みにフォローしておきますが、今でも地上での常識的な物理現象では近似的にニュートン物理学が使われています。(無視できる誤差)

さて、そのアインシュタインの(一般)相対性理論が誕生して100年以上がたちましたが、今度はこの二人の理論どちらでも説明つかない天体現象が発見されました。

ようは、
ある2つの星の重力が従来理論では説明がつかない、
という話です。

この天体現象を見つけたのは欧州が2023年にあげたガイアという望遠鏡です。

以前に紹介したので基礎的な話はそちらに委ねます。

今回話題になっているのは二つが連動して動く連星と呼ばれるタイプです。
とはいえ結構両者は離れており、ざっくり地球から太陽までの距離の2千倍です。

ざっくりいうと、「遠いのに」加速度運動をしていることが分かりました。

ニュートンの万有引力は、距離が遠いほどその力が減衰します。(二乗に反比例します)

実はもともと、それだけだともっと宇宙は天体同士が離散霧消して寂しい空間になってしまうことが指摘されてました。

それを何とか説明つけるために、暗黒物質(ダークマター)という未発見の物質が提唱され、今の標準宇宙論が出来上がっています。

これはあくまで銀河間というマクロな宇宙構造を説明するために設計されたものでした。

ところが今回の天体現象はたった2つの星同士に及ばされる力で、その暗黒物質を持ち込んでも説明がつかないものです。

そこで今回改めて注目されているがの、修正重力理論と呼ばれる考え方です。

一定の距離を超えると既存でなくこの修正版重力理論が効いてくる、というものです。

この修正重力理論については過去にも少しだけ触れました。今の暗黒物質の存在含む宇宙の常識を見直すべきだ、という指摘です。

この修正重力理論、まだよくわかってないのでどこかで深堀してみようと思います。

ニュートンからアインシュタインに至る物理学の歴史を振り返ると全否定はできません。

特に今はすべてが加速的に進む世の中、200年が100年に短縮されてもむしろ妥当な革命時期なのかもしれません。

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