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「嫌い」で物事を語ることについて

はるか昔、中学の頃つるんでいた知人はとにかく「嫌いなコンテンツの話」ばかりする子でした。

「あのアニメ作品は全然面白くない」
「あのキャラクターは全く可愛くない」
「この絵柄は嫌い、下手」

ずっとそんな話ばかり聞かされ続けていたように思います。

もちろん、その魔の手は私の好きだった作品にも及びまして。私の好きな作品はあれよあれよと批判され、いつしか私はその知人に自分がハマっている作品などについて隠すようになりました。

その時点で縁を切るべきでしょ、と思うかもしれません。しかし、いかんせん私はド田舎の端に生まれ友達がいなかったのでその子達とつるむしかなかったのです。まあ、流石にもう縁を切りましたけど。

さて、そんな思い出話から始めてみました本日は「嫌い」という感情で自分を語ることについて少し個人的な意見を書いていきたいなと思い記事を書き始めました。

「嫌いで自分を語るな!」とか、そんな架空の名言みたいなことは言いません。嫌いなものは嫌いでしょうがないもんです。

ですが、「あれが嫌いなんだよね」って話のインパクトって結構絶大で、お話が終わった後も「●●さん、▲▲が嫌いなんだ…」と大きな爪痕を残します。

私もまあまあネガティブな方なので、他者の「嫌いだ」という感情に引っ張られやすいです。「あの人そういえば■■が嫌いって言ってたしこの話題は避けよう」とか、敏感に気を使ってしまいます。

「嫌い」という感情は、とにかくパワーがあるのです。何気なく見たYouTubeのコメント欄やSNSのタイムラインで呟かれる「嫌い」という言葉も、結構頭に残ったりする。

まだインターネット上であればそれなりにスルーすることも出来ますが、これが身近な人になった場合はどうでしょうか?

私の昔の知人のように、会うたびに「あのコンテンツのここが嫌いだ」と言う話をされたらどうでしょうか?

ぶっちゃけ、疲れますよね。私もあの頃めちゃめちゃ疲れてましたし、最終手段が自分の好きなモノを隠すことでしかなかった。悲しすぎる。

もちろん、好きなモノを語る時間も確かにあったはずです。知人との共通点があったからそれなりに続いていたんだろうし、知人が好きだと絶賛していた作品のことは今でも覚えています。

ですが、私の記憶の中だと大半の時間知人は「嫌い」な事について話し続けていたように記憶しています。

これは何らかの脳のメカニズムなのでしょうか?そこら辺はよくわからないんですが、とにかく「嫌い」というネガティブトークだけが色濃く残っているのです。

先ほども言いましたが、「嫌いな物事で自分を語る」事が絶対に悪い……とは思わないのです。その人の好みを知るというのは、コミュニケーションをとるのには大事なことですから。

ただ、「嫌い」というトークが残す爪痕や衝撃についても、少し考えておかないといけないなと思うのです。

「嫌い」って言葉は結構鋭いし、重いです。だから、扱い方に気をつけないといけない。

私のようなネガティブな人間に「嫌い」を連発するといくら楽しい話が出来ても「この人いつも嫌いな事でしか自分を語ってなくね…?」と解釈してしまいます。それはお互いに辛いでしょう。

私の場合は上記の感じですが、正直「嫌い」の受け止め方は人それぞれです。「へえ、そう。私は好きだけどね」で終わらせる人もいれば「あの人には絶対に▲▲の話をしてはいけない!」と相手以上に緊張してしまう人もいる。

難しい話でしかないのですが、「嫌いなものを語る相手」を慎重に選ぶのも大事なのかなと。

もちろん、「▲▲嫌い同盟」とかあったらそこで夜が明けるまで語り合えばいいし。アンチスレってそのためにありますからね。

とはいえ私もなんやかんや「嫌い」とか「許せない」で物事を語ってしまうこともあるんですけど、ちゃんと人は選んでます。あと壁打ちしている。

さてさて、長くなってきたのでまとめると。

まず第一に「嫌いという言葉の重さや鋭さについて考えてみよう!」ということと、第二に「嫌いなものについて語る相手を見定めよう!(君の言葉を受け止める相手の気持ちを考えてみよう!)」ということです。

何でもかんでも気をつけろ考えろ!とうるさくいうつもりはないです。あくまで個人的な意見であり自戒であります。

嫌い、という感情があるのは当たり前のこと。ただ、その嫌いだという感情を何処にどう向けるか?それはやはり、人として生きているならば考えておくべきかなと思います。感情に振り回されてはならないし、感情を振り回してはならない。

………って、ヒステリック被害妄想社会不適合者が言っても説得力ないんですけどねっ!!!!!

ま、生きてるうちに沢山の人と語り合いましょう。

ではでは。

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