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暗号学園のいろは 最終号感想

みなさんこんにちは。
ジャンプ歴20年Vtuberの寿司いくらです。
暗号学園……ほんとうに終わってしまいましたね……
終わるんだ……
まだ現実味が無いです。つれえ……

今回の記事は毎週書いているジャンプ全体の感想記事の中から暗号学園のいろは 最終号の部分を再編集したものとなります。

元記事↓
【#WJ10】週刊少年ジャンプ2024年10号感想【寿司いくら】|寿司いくら🔴バーチャル半魚人 https://note.com/kotoduka_ikura/n/ndead6cbc59a9?sub_rt=share_b

前半は最終号単体、後半は作品全体を通しての振り返りとなっております。
それではどうぞ。

●最終回単体感想

二年後。
500億モルグでも停められたのは全戦争の50分の1……五十音のひとつめだから"いろはのい“か。ここにきて新しい使い方。非戦と書いて「たたかい」と読むのも作品テーマ的にシャレてるね。しれっと「俺たちの戦いはこれからだ」的言い回しでもある。つまりはそういうこと。
扉絵では最後にみんなで胴上げ&バウムパーティー!以前のバウム回で唯一バウムを食べていなかった凍もここでは一緒にバウム食べてる。雪解け。
それと薄々勘付いてたけどやはり最終号……うう……
本編はいきなり東洲斎組。
ゲェッ!3人ともヘアスタイル変わっとる!!ミディアムきょらりんもロングたゆたん綿菓子も麗しっ……!てか「デビルズアドボケイト」て。何があったらそんな二つ名になるんだ。
ちなみにデビルズアドボケイトとは「悪魔の代弁者」の意。"議論を深めるためにあえて反対意見を述べる人“……ってことらしいけど、だとしても何!?
享楽に報告に来るみんな。
要塞村さん腕逞し〜!学園元帥とはまた凄そうな役職。
縊梨さんは学園参謀。「うん。」って返事素の感じでかわいい。
アンヴァーは学園幕僚。なんかどれが上かわからん偉そうな役職多いな!?
牡丹山さんはまさかの兵長&大将。溺愛ちゃん消滅したわけじゃなかったんだ!ちょっと嬉しい情報。
濃姫さん、業務報告じゃなくて友人の近況報告なの笑った。業務内容もなんならゆるめ。
凍はしれっといろは父のと思しき漫画潰してる……!眼鏡兵器はまだ開発してんだね。
綿菓子は銃眼について。
……「私のこっとん」……???
すごいな感情が。こっとん呼びも気になるけど「私の」て。何があったこの2年。
たゆたんはたゆたんで「そう言えばきょ… おーっと」とか言って。しらじらしいよ!!
そこにやってきたのは勿忘草和音!
実在してないんじゃなかったのか……!?そして元「戦場の踊り子」……!?って困惑してたら、なるほど救出された後に名前をあてがわれたのか。
和音だけに毛先が音符みたいに黒丸。
話してる内容的に、この2年の間にいろはが救出したみたい。だから和音はいろはに憧れて同じような髪型にしてるってことなのかな。アンヴィシャスに救われて、アンヴィシャスに憧れて、(本気出す時)アンヴィシャスと同じ髪型にするいろはと全く同じだ。
いろはも誰かにとってのアンヴィシャスになれたってことだね。
だからいろはもアンヴィシャスと再会する決心がついたと。
まさかの塹壕学園の首席卒業者が夜鳴鶯アンヴィシャス……!!
なるほど、女子ばかりの暗号学園に時代柄入れられた少数の男子がいろはだったけど、それはつまり男子ばかりの塹壕学園にも同じような存在がいるということで。アンヴィシャスがそっちにいるとは思いもよらなかったな。お見事。
登場シーンはナポレオンと同じポーズ?アンヴィシャスもいろはと同様に皇帝であるとか、あるいは革命のイメージだったりもあるのかな。
他校の人物に名乗るという自然な流れで「暗号学園のいろは」が回収されてるのも上手い。
最後の出題、Q.126は停戦!
「紙と鉛筆で 戦略(ゆめ)を描く!」
「歌謡って舞踊って 応援だ!」
肩を並べて二人で駆けて、どちらも暴力を手段としてないのがこの作品のテーマをしっかり貫いてるね。
暗号学園でみんなあれだけゴッツい肩書並べておいていろはは「一兵卒」に収まってるのも逆にカッコいい。
駆け出した二人がバイクと馬なの、映画『RRR』オマージュなのかな。あの作品も正反対の主人公2人がそれぞれバイクと馬で駆けるシーンが印象的だった。そういえばこの作品でも話題に出てたね。
その後はいろんなキャラのその後。
幼い頃と同じボードゲームをやる幼馴染組+しゅーたん。
不沈空母のサルベージに勤しむ要塞村&柘榴口。
なぜか三竦み捕物帳をやってる母倉乱数籤&牡丹山&膾。
墓前の亜鉛&骸骨雀、潜入する海燕&朧、なんか拷問器具手入れしてるF組。(神砕抱&越訴越丸腰)(おっそごしまるごし)←全然記憶にない
麻雀で雁金さんにボコされるB組3バカ(域城&焦茶&児戯野)。
マダミスに興じるは蜂起星&真蟲犇&小芝井&羊狼川&……これ遂七不思議ピケか……!?成長しすぎだろ2年で!!
どちらの机の下にもいる華衣さん。ブレないね。
綿菓子&縁ちゃん&勿忘草はダンスの練習かな。綿菓子はダンスバトルに備えて、縁ちゃんはいろはと一緒に踊るため、勿忘草は踊り子だからってところか。
くま繋がりでクオッカに乗せてもらう目々蓮と優しく見守る陸繋島とんぼ。ここにも何かしらのドラマがあったのかな。
アンヴァーにメイクを施す縊梨と影武者2人(らんばだ&はんなり)。なんにもない儚さん(覆面OFF!)、最後まで何も分からなかった匿名希望。
教師陣、凍ときて最後は再びいろは。
最終ページではタブレットに映し出された皆の姿と、「I SEE GOALED READING!」で締め……!
……爽やかな終わり方だった……!!
一緒にみんなでバウムを食べた思い出が今後もいろはを支えていくって感じで……いいね……

ちなみにタブレットに映し出されたアイコンたちは前話の扉絵と照らし合わせると解読できる仕組み。

いつかわたし
はせんそうを
なくすひやり
こおるゆめと
けろまてぬふ
ねのほらもゐ
ゑよむきみに
さちあれえへ

………微妙によく分からんな……!

○作品全体の振り返り

わたしはそもそも西尾維新作品が割と好きなので、最初から最後まで楽しかったです。
ストーリーの大筋は意外にもジャンプらしい王道の構成だったし、キャラクターも特徴的で魅力のあるやつがバンバン出てきてどんどん面白くなっていっていた印象でした。
西尾維新先生にしか書けない濃いキャラ、凝った暗号、言葉遊び、テーマに真摯な物語。
岩崎先生にしか描けない個性豊かなキャラのビジュアル、ツラの良い女たち、悪夢のように描くのが大変そうな構図
原作と作画の両方に強烈な個性とパワーを感じたすごい作品でした。
敗因を挙げるとするならば、「ハードルの高さ」かなあ。
ちゃんと読み続けていれば面白いんだけど、流し読みくらいだと「なんか難しそうなことやってるな」で定着してもらえない、みたいな。未読者からみたらとっつきにくいんじゃないかという。
「暗号解けないから読んでない」って人もそれなりに見かけた印象。別に解かなくても解けなくても読んでいい作品なんだけど、それって読み続けてる人にしか分からんからな〜……!
それに加えてマダミス編でかろうじてついてきてた読者が結構ふるい落とされた感じだったのも定着しにくさに拍車をかけていた気がする。
とはいえやっぱりかなりストーリーも絵も良く、他のどこでも見られない個性的で面白い作品だったのは間違いないので、願わくばもっとずっと見ていたかったです。
同じ作者の別の物語はまたどこかで読めるかもしれないけれど、このキャラたちの物語はここで終わり……何回味わってもこの寂しさは堪えるなあ……
本編が暗号皇帝誕生というキリの良いところで終われたのがせめてもの救い。あと単行本オマケという供給も最後に残っているのでそちらも楽しみにしましょう。
西尾維新先生、岩崎先生、そして作中と現実の暗号兵たち、たくさん楽しませていただきましてありがとうございました……!!

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