シャニアニはもっと思い切るべきだった

先日、シャニアニ第3章を観て来ました。全て観きるまではなんとも言えないと思い、今まで感想は書いていませんでしたが……1章の頃から抱いていた感想の筋はかわりませんでした。あんまり気持ちのいいことは書きませんので、ご注意下さい。





まず、色んな方が言っている「シャニアニはドキュメンタリー」と言う話ですが、これは私もかなり強く感じました。アニメを観ているというよりは、ドキュメンタリーを観ている感覚に近い。いや、それ自体は別に良いんですよ。ですが、ですがね。ドキュメンタリーにしたからといって、別に面白くなってないんですよ!!本当につまらない!!こうなるんだったらちゃんとアニメとして作って欲しかった!!
……失礼、取り乱しました。この作品、ラジオ収録だったりレコーディングだったり、舞台挨拶なんかをかなり丁寧に描写しています。とにかく贅沢に時間を使って描いていて、そこは他の作品には無い魅力だなと感じたのですが……そこに時間使いすぎて、ストーリーやキャラクターの心情などの描写の「最低限の部分」が無いんです。無いというよりは、最低限必要な説明の殆どをenza版のコミュに頼っています。つまりアニメだけ切り取って観ると、キャラクターの行動原理が1ミリも理解できない作りになっているわけです。別にそういう作り方が悪いとは言いません。しかし、それをあまりにも重要な部分でやりすぎている。私のように初期からずっぷりハマって知っているなら良いですが、それ以外のご新規さんや1stライブ以降のことしか知らないPの事を完全に置き去りにし過ぎています。これではそもそも作品として破綻してしまっています。

監督のまんきゅうさんや、シリーズ構成・脚本を担当された加藤陽一さんは、シャニマスをあまり知らなかったそうです。加藤陽一さんに関しては、作品の知識をこれでもかと詰め込んだり、キャラクターの年表を作ったりなどかなり努力されたようですが、正直申し上げて、そんなものは付け焼き刃にすぎません。長年その作品と関わっていなければ見えない、作品の良さの本質が理解できないからです。それなのにも関わらず、1stに合わせてファンの心をつかもうとしたのが、却って失敗に繋がってしまったのだと思われます。いっそのこと思い切って、enza版の内容とも外れた完全新規のストーリーを作ればまだ面白いものができたのでは無いでしょうか?
というかこの作品、シャニマスなのにPが全然アイドルに全然関わってこないんですよ。そのくせ肝心な決断はアイドルに丸投げして、なんか良い事言ってる雰囲気を出しているだけ。見た目も、高身長でも無ければイケメンでもありません。あんなのはシャニPではありません。これもまた守りに入り過ぎなんですよ。アニメだから変にアイドルとPとの絡みを深くしたくないというのが前に出過ぎてしまっています。これももっと思い切って絡ませて良かった気がします。これはシャニマスなんですから。なんなら、P目線だけのストーリーとかでも面白かったと思います。そうすれば、アイドルの心情が分からないというのも、作品の仕掛けになって斬新ですし。

余談ですが、加藤陽一さんはミリアニの方でもシリーズ構成と脚本を担当されていたらしいです。ミリアニは観ていないのでよく知りませんが、そちらの方は随分面白いものが出来上がっているらしいです。同じ人が担当していて、何故これだけの差が生まれるのやら……

それと、1章の頃から思っていたことですが、本当にCGが最悪です。なんでポリゴン・ピクチュアズなんかに頼んでしまったのか。というか、何故2Dでは無かったのか。ミリアニの方もCGなのですが、どうやらそちらは制作会社が違うらしく、かなり出来が良いそうです。こんなのもう公式が一番対立煽りじゃないですか。そりゃXも荒れますよ。私もミリアニの方が良かったという意見を見る度、怒りを通り越して本当に悲しくなります。みんながみんな同じ人間では無いですから、そりゃ作品の好みは人それぞれですよ。でも、こういう手法や技術力の差というものは、人の好みを超えて誰が見ても優劣がハッキリしてしまうものです。それで作品そのものを落とされるのは本当に悔しいです。




すみません。もう冷静に感想を書けなくなってしまったので、最後に。こんな出来で2期をやらないで欲しい。ストレイライトやノクチルを扱わないで欲しい。これが本音です。お目汚し失礼しました。


#シャニアニネタバレ感想


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