インプラントを入れてみた

今年の1月半ばくらいだっただろうか。左下の最奥歯が痛み出した。
しかし、もう何度か味わっているような痛みだ。おそらくは、虫歯ではなくまた歯周病関連の痛みだろう。前回は歯周ポケットが深くなり、細菌が入り込んだ経験があるためだ。今回も、それと同じようなことだろうと考えていた。
そう感じた筆者は、いつも通院している地元の歯医者に足を運んだ。

しかし、結果はそう単純なものではなかった。
細菌が入り込み歯茎が腫れていたには違いないが、その原因が予想外のそれであった。
なんと、奥歯にひびが入り、そのひびから細菌が入り込んだみたいだ。
残念ながら、ひびが入り込むとそこから細菌が入りやすくなるために、もはや抜かないといけないらしい。
ということで、歯周病の治療のつもりで行ったら、予想外に抜歯の目にあってしまった話である。

後後調べてみたが、どうも神経を抜いて長時間経過した歯は強度が弱くなるようだ。そのうえ、筆者の該当した歯は削りに削った歯である。もはや強度の点からしてかなり弱っていたのだろう。ひびが入るのも時間の問題だったのかもしれない。

・抜歯後の処置と価格問題

しかし、話はここで終わらない。
歯を抜いたからと言って放置はできないのだ。筆者の抜いた歯は下の歯である。このまま放置すると噛み合わせの相手が失った上の奥歯が自然と抜けてしてしまうらしい。だから、その相手を人工的に作らなければならないのだ。

選択肢は三つ。
・部分入れ歯
・ブリッジ
・インプラント

部分入れ歯はあり得ないと歯医者が即否定したので、実質2択であった。
ブリッジは保険適用だが、隣の歯を支点にするために問題なくても削らなければならない。しかも、支点になるために歯への負担もかかる。
インプラントは強度的に一番の選択となるが、費用が極端に高い。なんと、筆者が提示された額は38万5千円だ!

当然、悩みに悩んだ。
去年10月に引っ越した際に50万は失ったばかり。そのうえ38万5千円となると、もはや軽自動車を買うようなものだ。
普通に考えればこのタイミングでインプラントは厳しすぎるだろう。
しかし、まだまだ続く人生だし、最奥歯なのでここがないとモノを食べる際にかなり不便である。となると、最奥歯は入れておくべきか。

いったい何度悩んだだろうか。

結局は、悩みに悩んでインプラントを入れる決断を下した。
さようなら、私のお金たちよ。

・出術への不安と……

金額もいたいのだが、もう一つ痛い……いや、痛そうな問題がある。
実際の手術だ。
なにせ、歯茎を開き骨を削ってインプラントを埋め込むのだから。
いくら麻酔が使われるとはいえ、想像すると怖いだろう。
多くのインプラント経験者は最初はそう感じたのではなかろうか。

しかし、実際はあっけないものであった。
当初、時間は1時間くらいかかると言われていたが、終わってみれば15分あったかどうかだ。
しかも、痛みはない。もちろん、麻酔を打つ際の注射の痛みはあるが、それ以降は何をされているのか曖昧だった。感触からして削られているのだろうなとは思えたが、それも曖昧な感じだった。
終わってみれば、本当にあっけないものである。
これから手術予定の方は、そう不安になる必要はないだろう。
以前、網膜剥離の手術を受けた際も、術中は視力を失っているので何をされてるのかわからず、ただ終わるまでじっと待っているしかなかったが、あれと同じような感覚だ。

・ケアが面倒?

さて、無事にインプラントの土台が埋まった筆者だが……

そう、まだ土台部分しかついていないのだ。
つまり、肝心の歯となる部分はまだ未装着である。歯が抜けた状態と変わらないのだ。どうやら1カ月半は間を開けないといけないらしい。筆者の骨はまだ少し柔らかいそうだ。余計に時間がかかる。

さらに、それまでにも抜歯や状態チェックなどで歯医者に通う必要が出てくる。
意外と埋め込んではい終わり、というわけにはいかないようだ。
しかも、実際に付けてからもメンテナンスで定期的に通う必要性が出てくるという。意外と面倒なのがこのインプラントでもある。
とはいえ、定期的に通うのはそもそもデンタルケアのためにも必要なことなのではあるが。歯石は定期的に除去してもらう必要もあるのだ。

ということで、まだ筆者のインプラント体験は途中である。
今後、実際に歯になる部分を入れた際にさらなる追加体験記を記してみようと思う。
とりあえずは、こんなところだ。

ちなみに、下記の写真のようなものが抜糸前に取れてしまい慌てたが、これはインプラントの仮キャップのようなものらしい。これに関しては慌てる必要はない。

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