カルチャー・ブレイク。
やぁ、いらっしゃい。今日も元気にしてるかい。
土日、寝直しで寝てやろうという時。
宅配が早いと8時くらいに来る訳。
休みの寝直しは貴重…。
そんな日に8時に高音量ドアホン鳴ると一発で起きる、悲しい。
うん、そりゃ私の勝手だね。いつも感謝してます宅配の方。
企業文化。
企業文化とは、従業員と企業との間で共有している価値観や企業規範という意味だそう。
創業時からこれまでの歩みや経営方針、実績などを積み上げていく過程で培われるもので、いわば代々の経営者たちの考え方、思想。
あるいは伝統とも呼ばれるものとなって様々、形成されていくことになる。
それらは認識の有無に関係なく、必ずある。
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無いという企業は、ただ具体化していないだけで漠然と存在している暗黙ルールみたいな感じなのかな。
往々にして、コレが問題になるなんて事も。
今回はそんな企業文化のお話だよ。
理想の職場へ。
T氏は、主には不動産関連の仕事を業としている。
とは言え、本題はそっちではない。
事業の柱として不動産以外には何かないかということで、平成中期にカラーコンタクトレンズ販売店を複数展開していた訳。
当時はとてもヒットした商材だったけど、そもそもカラコンって眼科の診療が必須という代物にも関わらず、商品だけが独り歩きして販売されている印象もある。
ややグレー要素もあるのだろう。
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その辺りにも色々からくりがあるのかもしれない。
何だかんだ一時期隆盛を誇った事業ということで、よく当時の話をしていた。
T氏の側近、Y氏は当時からマネージャー職として働いている。
非常に優秀で丁寧な仕事をし、T氏を支えてきた。
しかし、コンタクトレンズ事業は時代の煽りを受け、大手に買収される形となる。
Y氏は一緒に買収先に出向し、事業引継ぎを任された。
美容整形外科。
それから数年が経ち、T氏は美容整形外科の理事長としてクリニックを開業する。
多くの関係者を巻き込み、結果的には一等地のビルのワンフロアを借りることで、とても広いクリニックが出来上がる。
ターゲットはややお年を召した女性にも通いやすく、高額で雇われた医師による高い医療技術を提供。
一貫したホスピタリティをコンセプトに置いた。
意気揚々と、T氏のクリニックはオープンすることとなる。
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3年目くらいの節目で集客関係の業者として携わることになる。
何社も業者が入れ替わった後、お鉢が回ってきた感じ。
その頃、担当でついていた人物もいたが、打ち合わせの度にこき下ろされる姿を見てかわいそうに思っていた。
T氏の理想は極めて高く、そして自己中心的。
良く言えば強いリーダーシップ。悪く言えば、傲慢、ワンマン。
本部とクリニックは別拠点にあり、本部側の人間は定期的に人が辞め、新しい人が配置されていく。引き継ぎはない。
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さすがに新担当の人も知らずに立たされるのはつらいところ。
この人も辞めるだろうと考え、次の人用のマニュアルを作成し共有しておく。
そして、この担当も予想に違わず辞めていった。
まぁ、速攻辞めるのもいかがなものかと思ってはいたが、ヒアリングしていると面談時の言ってることと、実際の業務内容に差が大きすぎるという理由からやる気を失っていったそう。
正直、風当たりがこちらに向いてくるのも時間の問題かな。
と、この辺りで逃げる準備は考えた訳。
重要ポスト。
それから、苦痛を感じながらもT氏のクリニックのウェブ周りの作業をこなしていた。
店舗に加え、ECサイトも好調だった。
ECなんて最初存在すらなかったけど、T氏のこれがほしい、あれがほしいが始まったことで結局こちらサイドでほとんど制作することになる。
販売時の箱のデザインなんかも作業に含まれてたよ。
そして、ECの販売はあくまでおまけ。T氏の興味は実店舗であるクリニックの数字のみシビア化していく。
本部、クリニック、外注業者の心も離れていく中で、ある時カラコン買収の引き継ぎ業務を済ませたY氏が戻ってきた。
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その段階で私もY氏と初めましてになる訳で、Y氏はクリニックの現状を見て愕然とする。
Y氏は有能だった。
クリニックのスタッフに抜けられては困るため、T氏はスタッフに対しては露骨に甘い。
スタッフも雇われている手前、T氏が来た時にはちやほやする。こうすれば満足なんでしょうと。
T氏の帰った後の豹変ぶりは戦慄を覚えたもんさ。見ている側としては分かりやすいご機嫌取り、滑稽な様子。
Y氏にそれらを共有し、改善に乗り出していく。
崩壊寸前ながらも、Y氏のフォローにより本部もクリニックもギリギリのところで、均衡を保っていた。
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あらゆる内部の人間(私は違うはずだが)に理不尽に厳しいT氏も、Y氏には態度を選んで接していた。
Y氏はT氏の外部人脈面では認めるところはあるが、内部の人心掌握には愛想が尽きていた。そして、気に入らなければY氏はT氏相手でも怒りをぶつけるし、何なら辞める。
T氏もそれは理解しており、Y氏にだけは態度を軟化。
その矛先は何故か私に向かう。ひどいもんさ、何言っても聞かないんだから。言われたい放題。
Y氏も私には同情しつつ、ターゲットが私である以上クリニックはまだ安全。
申し訳ないとしつつ、壁のような役割をこなしていた。打ち合わせは毎回本部の会議室。Y氏のフォローがなければさすがに病んでもおかしくない。
急変。
ある時、T氏に呼び出された私は事務所で契約打ち切りを伝えられる。
どうやら、知り合いの業者が内面を知らずにやりたいと申し出たそうな。
私は内心「よし!」と思うくらい疲れていた。
しかもその話、Y氏にとっては寝耳に水。
T氏が言い出した時、超必死に止めようとしてくれてんの。
まぁT氏の性格上、決定は変わらないだろうねと思っている。
3年目の時点で業者が4社目の私。大体のクセは分かってたし、そこから3年耐えてきた私はだいぶマシな方だと自負していた。
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バツが悪そうにT氏が伝えた後、次の面談へと去った頃、Y氏に頭を下げられる。
いや、むしろ解放されて良かったよと。
クリニックの方針もその頃には随分内容が変わっていた。
毎月キャンペーンを出させることで、割引プランをトリガーに新規客を集める方針を強行。
それ自体はいいとしても、追客面の強化の提案は一切聞き入れてもらえなかった。
ECも割引目当ての新規客中心。有料プラットフォーム機能を活用し、追客すれば新たなリピート販売だって確実に出来たものの、カネがかかる提案するなと・・・。
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困ったもんだ。これだけ私の意見を聞いてくれないお客さんなんて、後にも先にもT氏が不動の一位だね。
クリニックでは、割引で噂が広まった事で訪れる若い女性を中心に待合室は埋まっていた。
当初のコンセプトだった、ややお年を召した女性には少々来づらい環境になっていないだろうか。
上がらない単価が理由に、私は不要だという話に落ち着いたそうな。やれやれ。
これから。
業者引き継ぎも落ち着き、私は離れた。
この事で経営不振だなんだということもなく、憑き物が落ちたように元気になれた。
クリニックでよくやり取りしていた、若い婦長と看護師は程なく辞めていったそう、事情こそ知らないがちょっと危ない兆候はあった。
今では新たに人員補充された人たちが主で構成されている。
Y氏も既に低空飛行で、何も言わず給料だけ取っていきますと何かを諦めていた。知り合ったときの情熱は見られなくて寂しいもんだよ。
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クリニックというハード面だけ見れば、それなりにお客さんもいる。内部のソフト面では既に疲れ果てた医師やスタッフの顔を思い出す。
どこでボタンを掛け違えてしまったのだろう。最初はみんな希望もあっただろうに。T氏も、医師も、看護師も、そして私も。
こんなの一例だけど、企業は一貫とした文化を持ち、そこに迎合される人と作り上げてく必要がある。
途中で方針やコンセプトまでコロコロ変わる不透明な企業文化は成長を阻害する。これからクリニックはどうなっていくことだろう。
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ここまで見てくれてありがとう。
楽しんでもらえたら最高です。
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それでは、また。
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