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英検1級に合格して分かった価値・評価

英検1級は希少な検定・資格と言われます。英検1級の価値や世の中での評価について、私自身が合格してから分かったことや感じたことをまとめます。

TOEICだけではアピールとして弱い:

私は民間企業に勤めていますが、周りを見る限りでは、TOEIC L&Rは会社から半強制的に受験させられるため、ほぼ全員が受験しています。また、TOEIC L&Rは、リスニング・リーディングのみのため、これだけで英語力の証明にはならないことも企業は知っています。実際、TOEIC L&Rで900点前後の高得点を取ることができても、実務での英語の発話・作文が苦手な人は大勢います。

一方で英検は、一部の向上心のある人だけが受験しており、英検1級の取得は、希少性からも企業に対するアピール材料になる印象があります。また、作文・会話の能力が問われるため、高度な実務で使える英語力をアピールできます。

TOEICの高得点の能力を保証できる:

英検1級に対応するTOEIC L&Rのスコアを調べてみます。CEFRを基準に考えます。(CEFRは "Common European Framework of Reference for Languages" で言語力評価の国際標準の基準と考えれば良いです)

英検の公式見解によると、英検1級はCEFR C1相当のレベルとのことです。

英検サイトのガイドラインより抜粋

一方でTOEIC L&RのスコアのCEFRでのC1に相当するスコアの基準は、TOEICの公式見解によると、Listening 490、Reading 455 とのことです。合計は490+455 =945です。(詳細はTOEICのサイト参照)

以上から、英検1級は、TOEIC L&R 945点程度に相当すると言えます。

ただし、英検1級は4技能の評価という点で付加価値が高いため、単にTOEIC L&R 945点の人よりも高く評価されるはずです。

また、TOEICは、2年程度の有効期限があるとみなされますが、英検は有効期限は実質ありません。このため、英検1級を取得しておけば、半永久的にTOEIC高得点の能力を示す手段を手に入れることができるのです。この安心感は、仕事を続ける上でメリットが大きいです。「TOEICで高スコアを維持しなければ…」というプレッシャーからも解放されます。そもそも、「英検1級持ってます」と言えば、ほとんどTOEICのスコアは問われません。

英検1級は年収アップ・処遇改善へのアピールになりうる:

英検1級の取得者は、平均年収や幸福度が高いとするデータもあり、英検が公式に公表しています。たとえば「50代男性の英検1級取得者の平均年収は1,100万円以上」とのことです。

英検サイト「英語力とQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の関係性調査結果」より抜粋

この事実は、英検1級の人材が、世の中で平均的に高く評価されていることを示していると言えます。勤務先に対して、あるいは転職の際、収入や処遇の改善のアピールになる可能性があります。ただし、上記のデータは単なる相関を示すもので、「英検1級をとれば自動的に年収が上がる」のような因果関係を示すものではありません。

英検1級に合格後の実感:

私自身の英検1級を取得してからの経験などをお話します。

まず取得後の勤務先の人事の面談で、「英検1級を持ってるんですね。英語は大丈夫ですね」と言われました。感触として、TOEICの高スコア以上の好印象を持たれているのは間違いなく、人事評価の面でプラスになっています。

英検というカテゴリーの中で「最上級」であることも価値が大きいです。「これより上の級の人はいない」「さらに上を目指す必要がない」と考えることができて、英語の検定試験から卒業することができます。その後は、実践的な英語の勉強に専念できます。こうした精神面での価値も大きいと感じています。

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