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【その一枚】 ルノワールのアルジェリア①

前回の投稿で、
「画家の作品から一枚を選んで記事にする =【わたしの一枚】を、新しいマガジンで投稿していきたい!」
と意気込んでおりました。

しかしまだ絵画鑑賞歴が浅いため、 “わたしの” というほど多くの絵画を観てきた訳ではありません。そしてマガジンを作ってシリーズ化するのは少し荷が重いことに気がつきました。
そこで、その時に出会った 気になる一枚について考察してみました…という気楽なテイストで
 【その一枚】 と題して、時折り投稿することにします。

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◉【その一枚】

ピエール=オーギュスト・ルノワール
『アラブの女』1882年

現在 郡山市立美術館で、<印象派  〜モネからアメリカへ〜 ウスター美術館展> が開催中です。
先行して公開された東京都美術館で2月に出会ったのが、コチラです。

ピエール=オーギュスト・ルノワール『アラブの女』1882年

「うわーっ。これ、ルノワールなの?」
と展示室で思わず声が漏れてしまったかも知れません。そんなルノワール “らしくない” 一枚です。
ルノワールといえばオレンジやピンク色をイメージするのですが、「本当に油彩⁈」とキャプションで再確認したほど半透明で美しい青色が使われています。
そうか。地中海の陽光は青い影を落とすんだ!!!
展示室には吹いているはずのない異国の潮風を感じた気がして、大きく息を吸い込んでみました。
29.8 × 24cmというA4サイズとさほど変わらないこの小さな作品に、強く惹かれたのです。

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◉ その画家について

ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)。
1841年🇫🇷生まれ、1919年78歳で亡くなった【印象派】の代表的画家です。
1841年(天保12年)生まれ…日本の初代総理大臣の伊藤博文と同級生なのですね。

【印象派】代表的画家といえば、クロード・モネが有名です。
モネとルノワール。二人の違いは、ルノワールが
・早くから人物画に興味を持っていたこと、
・生涯 サロンへの出品いとわなかったこと、
・【印象派】を経て、全く異なる作風を描くようになったこと
などでしょうか。

ルノワールについて、いくつかの資料を読んだ私のイメージは、
【印象派】の生みの親の一人。
驚くような古典的な作風の時期を経て、晩年は「美しいものや生きる歓びを描きたい」と願い、女性 “自らが放つ輝き”、景色 “そのものが持つ生命力” を、光り輝く幸せ色で表現した画家です。

生涯に3,800枚もの油彩画を描いていること、そして日本人に人気があることから、日本各地の美術館を訪れると ’巡りあえる可能性が高い画家’ かもしれません。
特に「好きな画家」というわけではなかったのですが、私も沢山のルノワール作品と出会ってきました。

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【その一枚】を考察するために、ルノワールの歩み、そして『アラブの女』が描かれた背景について深掘りしたいと思います。
同じ時代を生きた、モネ、そして伊藤博文のお話など盛り込めたら良いなぁ・・・と考えています。
続きは次回の投稿で!。

<終わり>


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