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基本を深掘してみるリミテッド入門 Part.2


こんにちは、ウーパールーパーです。
想定よりもPart.1にかなり反響があったので嬉しい限りです!
Part.1は下記になるのでぜひ先に読んでいただければと思います。

では早速続きからやっていきましょう。

1.ミッドレンジのマナカーブを考える

さて、では早速ミッドレンジのマナカーブについて考えていきましょう。
まずミッドレンジは中速のデッキになるためキルターンは8〜10ターン程度かと思います。今回は9ターンとしましょう。

9ターンとすると、全部で15枚のカードを引くことになります。そのうちの6枚が土地であるとすると土地以外のカードは全部で9枚となります。

ぎりぎり1回ダブルアクションが取れるくらいですね。ちなみに9ターンの間に土地を7枚以上引く確率は46%です。このことを踏まえると半分以上の確率で9ターン目は土地しか出せない or 試合を通して一度もダブルアクションが取れないという状態です。このことから6マナのカードは1枚は出せるが7マナのカードはミッドレンジでは半分くらいの確率でしかそもそも唱えられないことがわかります。

これを踏まえてデッキには6マナのカードまでしかいれないとして、マナカーブを考えていきましょう。

2ターン目3ターン目の考え方はアグロと変わらないので割愛します。
問題は4ターン目です。アグロのときは十分な回数ダブルアクションができるため、2マナを2枚使うという選択肢がとれましたが、ミッドレンジは上記の通りダブルアクションができる可能性が低いため、4ターン目以降も4マナ、5マナのカードを唱えることが基本的には重要になります。
そのことを考えると、2マナのカードはあまり多く入れたくありません。

4ターン目の枚数は前回でも計算しましたが、4枚あれば70%の確率で引くことができます。
5マナのカードも4枚あれば確率は74%なので十分そうです。
ここまでの内容をまとめてみましょう。

意外なことに序盤を動くことだけを考えるとほとんどのマナ域の枚数が同じようですね・・

ではアグロのときには考慮しなかった6ターン以降の動きを考えていきましょう。7ターン目に出るマナの数は4マナ~6マナですので、9ターン目までに5枚以上4~6マナのカードを引く確率を考えてみます。
13枚あれば59%の確率で5枚以上のカードを引くことができ、14枚であれば69%になります。
また、先述の通り、6マナのカードは1~2枚しか出せる見込みがないのでそちらの適正枚数も考えてみましょう。
3枚あれば9ターンの間に1枚引く確率は76%です。
ここまでの内容をまとめてみます。

2マナが5枚
3マナが5枚
4マナが4~5枚
5マナが4~5枚
6マナが3枚
これでちょうど23枚ですね。
個人的にはなんとも意外な結果になりました。私が思っていたマナカーブとは大きく異なります(そもそもほとんどカーブしていません)。今まで私の頭の中に思い描いていたマナカーブは7~8ターンで勝利することを目指したものだったのかもしれません。

さてさて、ここで話が終わると思いきや実はまだ終わりません。
なぜかというと今回はダブルアクションを一切考慮していないためです。
さらにマナカーブの海に潜ってみましょう。

2.ミッドレンジデッキでのダブルアクションについて

さて、ダブルアクションについてです。といっても上記のとおり、9ターンで勝利する場合、基本的にはダブルアクションは1回しかとれません。しかし、それ以上にダブルアクションを実現する方法が2つあります。
それが、起動型能力とドロースペルです。

まずは起動型能力について考えていきます。
起動型能力とは、場に出ているパーマネントが特定のコストを払うと発動できる能力です。

これらの能力を発動すれば、カードを消費せずに有利な状況を作ることができます。
ただし、発動のコストを払う必要があるため、高マナ域の呪文を唱えると起動することができません。みなさんも能力を起動したいが、呪文も唱えたい・・という状況になったことはないでしょうか?
私は数えきれないほどあります。つまり、能力のコストもマナカーブに影響を与えるということです。
仮に2マナのクリーチャーの起動型能力が4マナで発動でき、非常に強力なものであるなら、極端な話、そのクリーチャーが十分な枚数いれば4マナ以上のカードは不要になります。
強力な起動型能力を持っている=そのマナコストのカードの代わりになる、といえます。

続いてドロースペルになります。
こちらはシンプルに、カードを引くことができるカードのことですね。

カードを引き、土地以外のカードを引くことができればダブルアクションを行えるようになります。あるいは、ドロースペルのコストが低ければダブルアクションでその呪文を撃つことが可能です。
ここで重要なことは、上記にある通り、ミッドレンジはカードを引かなくても呪文を唱え続けることができるため、ダブルアクションでしかドローする意味がないという点です。

さらに、ドローカードで引くカードの内訳も考えてみましょう。
ここでは3枚引くと2枚がスペルで1枚が土地であると考えます。
そして3枚のカードを引くために2枚のスペルを利用したと考えてみましょう。わかりやすいので上の例に出した2枚を3ターン目、4ターン目に唱えたとしてみます。

3枚追加でカードをドローすると、6ターン目と7ターン目にもダブルアクションする必要がありそうです。同時にここではおそらく6マナがマックスになるので、基本的には3+3 or 2+4で唱えることになりそうです。
そうなると、8ターン目と9ターン目に5マナ以上のカードが出せればよいことになります。3ドローした場合は18枚のカードを引くことになるので、9ターン目までに2枚以上のカードを引く確率は5枚で75%になります。
すべて起動型能力によるダブルアクションにした場合は引く枚数は15枚のままなので5枚で63%、6枚で74%になります。

また、このプレイを実現するためには、8ターン目までに2枚以上の起動型能力を持つカードかドロースペルを引く必要があります。
6枚あれば8ターン目までに2枚引く確率は70%になります。5枚だと58%で少し心もとないですね。
ではここまで考えたことを整理してみましょう。

2マナ 7枚
3マナ 7枚
4マナ 4枚
5マナ 3枚
6マナ 2枚
となりました。4マナは重なるとダブルアクションできないので、2マナと3マナの枚数を増やしています。
かなり私の頭の中のマナカーブに近い結果になりました。
おそらく皆さんもこれくらいのイメージだったのではないでしょうか。
実はミッドレンジデッキでこういうマナカーブを実現しようとすると、6枚はリソースカードが必要だったということですね。逆にそれだけの枚数が取れないのであれば4マナ以上のカードを多めにとるべきだということがわかりました。
なんて勉強になるんだ・・

3.ミッドレンジデッキのクリーチャーについて

最後にミッドレンジデッキにおけるクリーチャーについて考えてみます。
全部で9ターンあることを考慮すると、
2ターン目に2マナのクリーチャーを出すと、最大16点
3ターン目に3マナのクリーチャーを出すと、最大21点
4ターン目に4マナのクリーチャーを出すと、最大24点になります。

このことを考慮すると、3マナ以上のクリーチャーが最低1体継続して攻撃ができれば9ターン目までに勝利することができそうです。現実的なのは2体でしょうか。
さらに相手の除去があることを考慮すると、おおよそ3体のクリーチャーは除去されてしまうでしょう。
ということは9ターンの間に5枚のクリーチャーカードが必要となります。
15枚で77%の確率で5枚のカードを引くことができます。
13枚であれば59%になります。また、相手の除去から守ることができるカードもクリーチャーとカウントすることができそうです。
その場合、おおよそ3体のクリーチャーを守ると考えると10体のクリーチャーがあれば9ターンの間に3枚以上引く確率は82%で十分になります。

また、今回のミッドレンジではクリーチャーの役割はみっつあります。
①ダメージ源としての役割
 ※コンスタントに攻撃できる能力が重要(飛行、威迫、先制攻撃など)
②起動型能力によるダブルアクションの役割
 ※コストに相当する強力な効果であることが重要
③壁としての役割
 ※アグロデッキに対して時間を稼ぐ
これらのクリーチャーを優先して取っていくことがミッドレンジデッキでは重要といえるでしょう。

4.まとめ

さて、まとめです。
・ミッドレンジデッキは以下のマナカーブでデッキを組もう。
 2マナが5枚
 3マナが5枚
 4マナが4~5枚
 5マナが4~5枚
 6マナが3枚
・ドローカードや起動型能力を入れるときは5~6マナの枚数を減らして2~3マナのカードを増やそう
・クリーチャーは15枚以上にしよう
・打ち消しや破壊不能などでクリーチャーを守ることができるならクリーチャーは最大で10枚まで減らすことができる

いかがだったでしょうか?正直前回のアグロのマナカーブの焼き直しになるだけかもと思っていましたが、思いのほか学びの多い内容になりました。
さすがにコントロールは焼き直しになりそうですが・・

元々はPart2でコントロールのマナカーブまで書ききるつもりだったのですが、かなり長くなってしまったので今回はこのあたりで終わりにしようと思います。
ということで、次回は「コントロールのマナカーブとアドバンテージについて」になる予定です!

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