ウリセン 、・・・それは男が男に体を売るゲイ向けの風俗

というのは仮の姿である。

いらっしゃるお客様とエッチな行為をする、文字通り裸の付き合いをする中で見えてくる社会の側面、真実、それを教えてくれる学び舎。

今までノンケとして生きてきた私は大多数のノンケ（異性愛者）という言葉に甘えてLGBTQ（性的少数者）への知識が、理解が欠けていた

決して関わる事のなかったノンケとゲイが交わる時にノンケは何を感じ、何を思うのか

尻が青い未熟なノンケがアナルでのエッチを通して成長していく

これはウリセンを通して一人のノンケ、さん太が一皮も二皮も剥け、ズルムケに成長をしていく物語である

前回のあらすじ→ウリセン面接

おちんちんのサイズの虚偽報告によって無事にウリセン面接に合格して念願のボーイとして働くことになったさん太

水商売といえば、源氏名。

晴れてボーイデビューを控えたさん太と運営陣とのかっこいい源氏名を決める戦いが始まる。

爽やかイケメン：
「ちなみになんですけど源氏名はどうします？」

さん太：
「え、源氏名？」

名前というのは子供がこの世に生を受けてから1番初めにもらう親からの大切なギフトである

子供は親を選べないと同時に、名前も子供は選べない

変えることができない、我が子が一生背負って生きていくものである

だからからこそ

どのような名前にするのか

どの漢字を使うか、画数による縁起はどうなのかなど

何回も何回も考え、悩み、迷い、決める

我が子の名前に自分達の、希望、願い、そして溢れんばかりの愛を込める

親が私に最大限の愛を、このような人間に育ってほしいという願いを込めて名前をつけてくれたことは知っているし

親への感謝は忘れたことは今ではない

クソババァ死ねや！

ウゼェな、クソジジイ！

こんな心もとない言葉を両親に浴びせていた過去も確かにあった

しかし、親元を離れた今ならわかる

あの時、俺を

叱ってくれたこと、ぶん殴ってくれたこと、俺のために涙してくれたこと

あれには全部愛があった

世の中にはさまざまな家庭の姿がある

裕福な家庭、貧しい家庭、夫婦仲が悪い家庭、別居中の家庭、1人親の家庭、、、

様々な親の像があるからそこ

裕福に育てられた、厳しく育てられた、愛情なく育てられたなどいろいろな形がある

だからこそ、全ての子供が親への感謝をするべきとは思わないし、子供が親孝行をするのが責務とは思わない

だか、俺は親からたくさんの愛情をもらった

だからこそ、その愛情に

いや、愛情を注ごうと思ったその気持ちに応えるべきであろう

名前とは自分をそんな気持ちにしてくれる、自分を律してくれる大切な存在

一生自分と共に人生という長い道のりを歩くパートナー

言うなれば

兄弟の盃を交わした存在なのである

そんな大切な名前

だか、俺にはずっと、ずっと憧れている名前がある

鬼龍院翔

SHO KIRYUIN

めちゃくちゃカッコよくない？

（鬼）の（龍）が（翔）かけるだからね

まぁウリセンの仕事内容からして

オシッコをかけるのか、ザーメンをかけるのかはわかりませんが

源氏と言ったら絶対「鬼龍院翔」にきまりや！！

ずっと心の奥に秘めていた憧れの名前

爽やかイケメン：
「そうです！
こちらがうちのサイトになるのですがこちらのキャスト一覧見てくださーい」

けん、たつや、せいや、ひろ、、、

地味っ！！

うーん、そうだよね〜わかってた、流石にわかってたよ！

だって流石におかしいよね、接客の初めましての挨拶で

ボーイ鬼龍院翔：
「こんにちは〜、鬼龍院翔でーす！
カワイイ顔してるけど中身は女々しくないよ〜
よろしくっす！」

とか

ボーイ鬼龍院翔：
「ちなみに中身ってのは性格じゃなくてパンツの中身が女々しくないってことだからね〜」

とか

ボーイ鬼龍院翔：
「ゴールデンボンバーのゴールデンは金玉のゴールデンだからね〜
ボンバーしちゃう爆弾のような金玉俺持ってるよ〜
爆発並みに射精しちゃうよ〜」

言っちゃったり？

いや、いやいや、絶対こんなヤツ指名したくない！

さん太：
「あの〜、逆に第一印象から僕にあってそうなものつけてくれませんか？」

逆にお願いしてみた！

爽やかイケメン：
「あ、いいですよ〜、でもなんか清楚な感じはあるよのね〜」

ヤクザ（注）：
「あ、わかる〜、それ私も初めて会ったときから思ってた」

注→全身に刺青の入った強面のゲイ、面接時に部屋まで案内をしてくれた心優しき？男

今までソファーに座ってたヤクザがいきなり割り込んできた

ケータイいじってたと思ってたらしっかり話は聞いていたんかいっ！

ヤクザ：
「シズヤとかはどう〜？」

いや！！それ完全にお前の好みやろ！！確かに近藤静也カッコいいけどよww

爽やかイケメン：
「いや、流石にちょっと古くない〜、なんかおじさんって感じ〜」

表向きは唯の冴えない下着メーカーのおっちゃんやけど、さめちゃくちゃカッコいいからね静也！

ヤクザ：
「あ、それならキヨシ！」

爽やかイケメン：
「キヨシってなんだかそれも古くな〜い、
なんかとっってもつまんなーい
それに西川きよしみたじぁなーい、つまんな〜い」

おいおいおい、今完全に西川きよしディスったよね？

きよしなら他にも氷川きよしとかおるやん？

演歌会のプリンスだよ！

めちゃめちゃおば様から人気あるからね

ノンケウリセンボーイきよしの夜のズンドコ節やっちゃうよ、俺

ヤクザ：
「さん太はどう？」

爽やかイケメン：
「あら～、かわいいじゃな〜いメリークリスマスっ！
まだクリスマスまでには先が長いけど・・」

ヤクザ：
「まぁ、なんでもいいでしょっI」

さん太：
「めちゃ適当につけられた感が・・・
でもありがとうございます！」

こうしてノンケボーイさん太はこの世に生を受けたのである！！

名付け親はヤクザの兄ちゃん

ヤクザといえば義理、人情、任侠の世界

子が名付け親へ忠誠を誓い仁義を通すのは当たり前

頑張って働きます

アニキ

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