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「MUSEUM PIECES- CABINET A」に関する思考

1、 前言
初めに「MUSEUM PIECES- CABINET A」(以下略「CABINET A」と呼ぶ)の写真を見て、静かに、綺麗なカラスと木材で作ったキャビネットだという印象が残っていた。しかし、その「CABINET A」に対する考察の意義は単純に写真から見つけない。リサーチを通し、「CABINET A」をデザインしたジャスパーモリソンをわかった上で、そのシンプルなキャビネットを再認識する。

2、 ジャスパーモリソン
ジャスパー・モリソンはロンドン出身のデザイナーである。身近に大人気の無印良品のステンレス鍋シリーズ、アイウェアのJINSのメガネ等は彼のデザインしたモノである。彼にとって、「designer」と呼ばれているより、「atmosphere police」と呼びたい。すなわち、良い空間の雰囲気の創造者である。彼が気になっているのは、デザインしたモノがどのようにその周囲の雰囲気に影響を与えることである。彼は「スーパーノーマル」という独自のデザイン哲学を掲げていた。ジャスパー・モリソンはインタビューの中で「“スーパー・ノーマル”つまりデザインしすぎないというデザインは、見た目の表現だけでなく、そのものの本質まで考え抜かれたモノなのだ。」と語っていた。
彼の様々なデザインを見ると「スーパーノーマル」というデザインコンセプトが深く体験があった。彼のデザインは卓越なイノベーションがなく、無駄な工夫もなく、簡単と平静の感覚を人間に与えている。彼のデザインした家具は爽やかなラインや、単色な丸い長方形などのシンプルな幾何を使い、機能的に便利と静かな存在感を表した。その周りの空間の質を向上させる感じである。

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