グローバル契約
大谷選手と伊藤園「おーいお茶」との間で締結されたグローバル契約。
通訳だった水原氏のスキャンダルをものともしない大谷選手の市場価値に改めて驚嘆いたしました。(並みの選手なら契約自体が頓挫してると個人的には思います。)
今回は、グローバル契約についてのアウトプット記事です。
*画像はunepenさん
グローバル契約とは
グローバル契約の一般的定義
グローバル契約とは、企業や個人が国境を超えて活動する際に締結する契約のことを指します。通常、複数の国や地域にわたるビジネス活動やプロジェクト、提携、サービスなどに関連するもので、グローバルスケールでの取り決めを明確にするために使われます。
グローバル契約の特徴
多国籍的な範囲:
グローバル契約は、異なる国や地域で効力を持つため、国際的な法的枠組みや規制を考慮する必要があります。複数の言語:
国境を超えるため、契約書は複数の言語で作成されることが多く、翻訳や通訳が重要な役割を果たします。文化的な考慮:
グローバル契約は、異なる文化的背景を持つ当事者間で結ばれるため、文化的な差異を考慮することが重要です。法的複雑性:
国ごとに法規制や商習慣が異なるため、グローバル契約には高い法的専門知識が求められます。
グローバル契約の重要性
なぜグローバル契約が重要なのでしょうか?その理由は、現代のビジネスがますますグローバル化しているからです。企業は新しい市場やパートナーシップを求めて国境を超えて活動し、個人も国際的な舞台でキャリアを築くことが増えています。グローバル契約は、これらの活動を成功させるための基盤となるものであり、以下のような利点があります。
リスクの管理:
グローバル契約は、各国の法規制や商習慣に基づいてリスクを適切に管理する手段となります。パートナーシップの強化:
契約により、パートナーシップの範囲や期待値が明確になり、良好な関係を築くことができます。ビジネスの拡大:
グローバル契約を通じて、企業は新しい市場や顧客にアクセスし、ビジネスの拡大を図ることができます。
グローバル契約は、国境を超えて活動するビジネスや個人にとって欠かせないツールです。多国籍的な範囲、複数の言語、文化的な考慮、法的複雑性など、その特徴を理解することで、効果的なグローバル契約を締結し、国際的な活動の成功に向けた一歩となります。
プロスポーツ選手のグローバル契約
世界的企業との包括的な契約
プロスポーツ選手が世界的企業と包括的なスポンサー契約を結ぶことを指します。通常、個別の広告契約ではなく、選手の権利やマーケティング活動全般について定めた総合的な契約となります。ここで重要なのは、契約が企業の本社と結ばれているか、各国の法人と結ばれているかです。世界的企業との契約であっても、日本法人との契約はグローバル契約と呼ばないことがあります。
グローバル契約を判断する基準
スポーツ選手のグローバル契約を判断する基準は、その契約が「本社」と結ばれているか、「各国の法人」と結ばれているかです。もちろん、契約内容が最も重要な判断基準ですが、「本社」と「各国の法人」の違いは、契約内容の性質と連動する傾向があるようです。
グローバル契約の歴史
日本で初めて世界的企業とスポンサー契約を結んだプロスポーツ選手は、1996年にイタリアのスポーツブランド「ellesse(エレッセ)」と契約したテニスの伊達公子さんでしたが、この契約はellesseの日本法人とのものでした。その後、2005年にはテニスの森田あゆみ選手がアディダスの日本法人と契約しています。
初のグローバル契約を結んだ日本人選手
日本人初のグローバル契約を結んだプロスポーツ選手は、2007年にアディダスと契約したプロテニスの錦織圭選手の可能性が高いと考えられます。当時の記事には、「アディダスのドイツ本社と契約」と記されています。
この事実を検証するため、錦織選手より以前に、また同世代で世界的に活躍したプロスポーツ選手を調査し、それぞれの簡単な紹介文を以下にまとめました。
野茂英雄(のも ひでお):日本のプロ野球から1990年代にMLBに挑戦。「トルネード投法」で注目を集め、日本人選手のMLB進出の道を切り開く。
伊達公子(だて きみこ):1990年代に女子テニス界で活躍し、世界ランキング4位まで上昇。日本の女子テニス界の先駆者。
イチロー(鈴木一朗):MLBで数々の記録を打ち立てる。シーズン最多安打(262本)など、多くの記録を保持。
松井秀喜(まつい ひでき):日本のプロ野球で活躍した後、MLBのニューヨーク・ヤンキースなどでプレー。2009年のワールドシリーズではMVPに輝く。
中田英寿(なかた ひでとし):イタリアのセリエAなどで活躍。FIFAワールドカップでも日本代表として国際的な実力を示す。
宮里藍(みやざと あい):アメリカのLPGAツアーで9勝を挙げ、世界ランキング1位の実績。
松山英樹(まつやま ひでき):日本人プロゴルファーで、2021年にマスターズ・トーナメントで優勝した初の日本人選手。
国枝慎吾(くにえだ しんご):車いすテニスのトッププレイヤーで、グランドスラムやパラリンピックで数多くのタイトルを獲得。長期間世界ランキング1位を維持し、ゴールデンスラムを達成。
羽生結弦(はにゅう ゆづる):オリンピック男子フィギュアスケートで2連覇。美しいスケーティングと高い技術で世界中のファンを魅了。
桃田賢斗(ももた けんと):バドミントン男子シングルスで世界ランキング1位を獲得した選手。世界選手権で優勝するなど、バドミントン界で高い実績を残す。
これらの著名な選手であっても、スポンサー企業は日本に本社を置く「日本発祥の企業」がほとんどです。この中でグローバル契約を締結した選手を見つけることはできませんでした。
日本発祥の企業であっても、世界的な展開をしており、契約内容が世界的戦略を含むものであれば、グローバル契約と呼べるでしょう。上記の10名の中には、キャノン、スリクソン、レクサスなどの世界的企業との契約していた選手もおり、その場合、グローバル契約を締結していた可能性があるかも知れません。がしかし、契約の内容は公開されておらず、当時の報道にも詳細は含まれていないため、確定的なことは言えません。
日本人初のグローバル契約はテニスの錦織圭選手
ここまでの調査から、おそらく日本人初のグローバル契約を結んだのは、2007年にアディダスのドイツ本社と契約したプロテニスの錦織圭選手であると思われます。
あくまで推測ではありますが、私たち消費者側から見える事象で判断するしかなく、テレビCMに起用されているか、ウェアを着用しているかぐらいしか判断するポイントが無かったことが残念でした。また、グローバル契約の概念自体が日本では新しいものとも言えると思います。
まとめ
以上、グローバル契約に関する記事でした。日本のプロスポーツ選手の中には、世界的に活躍している選手が増えてきています。これからも大谷翔平選手や井上尚弥選手など、スポーツ界で活躍する日本人選手の活躍が楽しみですね。
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伊藤園の戦略を知る:
グローバル契約を締結し発表されているプロ選手:
次回は、ユニクロのグローバル契約戦略
グローバル契約について調べていると、錦織圭選手だけではなくロジャー・フェデラー選手とも契約していることを知りました。しかも錦織選手より数年早くからです。
次回はユニクロのグローバル契約について書いてみようと思います。
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