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まめな滞在記 ~川原 美桜さん~

みなさんこんにちは、まめなプロジェクトです。

まめなでは3月、県立叡啓大学より5名のインターン生を受け入れていました。今回の滞在記を書いてくれたのは、その1人である川原美桜さんです。

川原さんが久比の人たちのあり方から多くのことを学んでいる様子が、ありありと伝わってくる文章です。ぜひ最後までお読みください。


みなさんこんにちは。叡啓大学1年の川原美桜です。2週間のインターン期間でたくさんの感動と学びがあったので、それをここでお話しできたらなと思います!


なぜまめなを選んだのか

私はこれまで、将来やりたいことや、今後どのように生きていきたいかを、ふわっとしか捉えることができていませんでした。そのため、今何をすればいいのか、今していることがこのままでいいのか漠然とした不安がありました。

そこで、まめなの方や久比の方と関わり、彼らの生き方や想いに触れ、自分と向き合い、悩み、もがきながら私が本当にやりたいことを見つけたいと思い、まめなでインターンシップをさせていただくことにしました。

また、私は今、“幸せ”について興味があるので、久比で幸せとは何かについて考えたいと思い、今回のインターンシップでの目標を、「自分が本当にやりたいことを見つける」、「“幸せ”について考える」にしました。


どんな風に過ごしたか

私はこの2週間、自分のやりたいことを見つけたり、幸せについて考えるために、様々な方と関わりたいと思いました。お散歩に出かけて地域の方とお話ししたり、お手伝いをしながらお話をしたり、まめなの方やインターン生同士で様々な議論や対話をしたり。そして感じたことや学び、気づきをノートに書きだして自己分析を行い、最後にはポエムをつくり表現しました。


お散歩では、見知らぬ私に明るく話しかけてくださる方、初対面なのにたくさんの柑橘や野菜をお土産に持たせてくださる方と、あふれるやさしさと愛をいただきました。

毎日2個は柑橘食べてたな~🍊

また、作業のお手伝いでは、柑橘の収穫をしたり、ジャムを一から作ったり、レモンの木を植えたり、農地の開墾をしたりと、たくさんの”初めて“を体験しました。普段は何気なく食べているもののプロセスを知ることができ、そのありがたさと自然の尊さ、人々の営みを強く感じました。


手作りの良さの一つはつまみ食いができること😋
ジャムを作りは初めての体験でした。
落ち葉拾いに行った後に山の頂上で見た景色✨
瀬戸内海の島々がきれいだな~

他のインターン生やまめなの方とは、夜な夜な様々なテーマで熱く語り合い、いつの間にか夜の12時を超えていた!という日もありました。(笑)
これができたのは、自分の考えや悩みを安心して言える環境と関係性があったからこそだと思います。私にとって、この安心して自分をさらけ出せる空間とそれをつくり出す仲間は一生の宝物です。

これらの体験で得たものはノートに記録し、自分がどのようなことによいと感じ、感動しワクワクするのか、また、自分の思考を目に見える形にすることで自分を俯瞰して捉えることができました。そして、私が伝えたいワクワクや感動、感謝をポエムで表現することにもチャレンジしました。


感じたこと・学び・ワクワク

私が今回のインターンシップで感じたことは数えきれないほどありますが、その中から特に大切だと感じたことをお話しします。


まず、現在の日本の教育についてです。これまで、私は社会で役に立つ歯車のような人材になるために、テストの点数や人からの評価で自分の価値を認識してきました。そのため、私は「~したい」よりも、「~しなければいけない」に支配された選択をし、学びに取り組んできました。
ですが、現在の社会は私たちが追いつくことのできないようなスピードで変化し続けています。そんな変化の激しい社会で、常に正しいとされることなどあるのでしょうか?常識だと思っていることも、それは本当に今の時代に合っているのでしょうか?今回のインターンシップでまめなの方とお話しする中で、今まで私を縛っていたものが、実はそこまで重要ではなく、それに従う必要のないことなのだと気づきました。


そして、そのような、社会や人が求める自分になるのではなく、自分がなりたい自分になること、本当にしたいことをすること、自分がワクワクすることをやることの大切さを身をもって感じました。お話しする中で、まめなの方は自分のワクワクや本当にしたいことに素直になり、それを自分でかなえていらっしゃるように感じました。
私も自分のワクワクを見つけたいと思い、これまでの自分を振り返りました。自己分析をしてみると、私のワクワクは、未知なもの・見たことのない世界に出会うことと、そこで感じた何かを人に伝えることだと気づきました。
これから自分がどうなっているか、どんな人と出会い、どんな景色を見ているのか・・・私はそんな、どうなるかわからない未来や、行ったことのないところ、体験したことのないことなど、新しい世界にワクワクしています。

最終日の発表の様子です。

そして、このインターンシップでとても強く感じたのは、久比の方々の心からのやさしさと愛です。お散歩に出かけると、必ず誰かが話しかけてくださり、色々な話をして、しまいには育てた野菜や柑橘を袋いっぱいにくださる。これまで生きてきてた中でこのように、見ず知らずの人に食べ物を分けてくださったり、色々な話を聞かせてくださったりしたことはありませんでした。
そんな出来事の連続に衝撃を受けるとともに、「どうしてこんなに人に優しくできるんだろう」という素直な疑問も浮かびました。ここ久比では住民の方同士も、野菜や果物、お好み焼きなど(笑)を交換し合い、スーパーが一つしかない、この小さな集落で助け合いながら生きてきました。そのため、何かが必要になった時には、買いに行くのではなく、「種をまく」もしくは「誰かからもらう」という価値観が定着しているように感じます。
さらに、彼らは“与える”ことに大きな喜びを感じています。何かを与えることで、もらった人も喜び、それとともに、それは与えた人の喜びにもなるのです。些細なことかもしれませんが、とても大切なことに気づくことができました。まめなにも、日々ご近所さんからいただいた野菜や果物が並びます。それでご飯をつくり、みんなで「おいしいね~」「幸せ~」と笑いあいながら食べる。こんなにぜいたくで、でも忘れがちな幸せがあることを知りました。

毎日の食事が私の一番の楽しみでした! 体も心もポッと温かくなる食卓です😊

そしてこのインターンシップでは、久比の方と家族のような関係になることもできました。たった3回しか会ったことのない私を孫のようにかわいがってくださり、私のためにおはぎをつくってくださったり、柑橘をお土産にくださったり、「また帰ってきんしゃい」と言ってくださったり・・・たくさんの温かいやさしさと愛を受け取り、私の心は満たされ、とても幸せでした。

私にできた、久比の家族、また「ただいま」と言える場所、私はこれが、この空間が、この関係が、この気持ちが“幸せ”なのだと知りました。久比は私の第二のふるさとです。

K子さんの特製おはぎとコーヒー☕
おいしくて、愛がこもっていました。
今度一緒に作りましょうね!


これからのこと

これからは、このインターンシップで見つけた私のワクワクである、「未知なもの・新しい世界、そしてそれを人に伝えること」をたくさん見つけ、私のワクワクや感動をシェアしていきたいです。そして、これからの社会を生きていく中で、「正しくないかもしれない」という意識を忘れず、自分が感じた違和感を無視しないようにしていきたいです。また、自分がワクワクすること、自分にとっての幸せを見つけ、増やし、それを他の人と共有していきたいです。

最後に、このインターンシップで私に関わってくださったすべての方々、また私を久比・まめなと出会わせてくださった方々、これまで私を愛し、支え、応援してくださったすべての方々に感謝の気持ちと愛を送ります。本当にありがとうございました。
久比、まめなは私の第二のふるさとで、私の家族です。
また帰ってきたときは「ただいま」と言わせてください。
この、温かく、愛溢れる場所が守られ、たくさんの幸せで満たされますように・・・
「行ってきます!」

名残惜しくて帰りのバスから撮った島の写真
絶対に戻ってくるぞと心に決めた帰り道

最後までお読みいただきありがとうございます。
久比やまめなの人たちと濃密な時間を過ごした川原さんは、6月にまめなで受け入れる高校生向けプログラムにもスタッフとして関わっていただくことになっています。

夏休み期間には広島県内の大学から2ヶ月にわたって合計10名程度のインターン生を受け入れる予定です。多世代・多様な人々が混ざり合い、助け合い、学び合う場を目指していきます。滞在に興味が湧いたら、ホームページよりお気軽にご連絡ください。


この記事が参加している募集

なりたい自分

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