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情シスとは「IT×経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)」に責任を持つお仕事だと思った話

社会人6年目に突入し、一人情シスになって約2年半くらい。
自分の中の情シスってこんなキャラなのかなと、気づいてきたのでまとめます。

伝えたいこと

タイトルの通り、「情シスとは「IT×経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)」に責任を持つお仕事だと思った」ということ。
賛否両論ある内容だとは思いながらも、、、、
50名くらいのベンチャー企業で一人情シスをやるとは、 ITに関わる経営資源の課題を改善して、事業を伸ばす・利益率を上げるところまでを責務として持つキャラなのかなと思っています。
その責務を全うするためにも、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)にどう自分が影響できるかは思考の軸にあります。

サッカーで例えると、アンカー?ワンボランチ?(南アフリカW杯の阿部勇樹的な)

👦IT×ヒト

情シスが影響している部分

  • 従業員の生産的活動時間(人間にしかできない仕事)

  • 従業員の心理的安全性

  • 従業員のキャリア形成(言い過ぎかも?)

大きな括りだと従業員体験や従業員満足かなと。

社内ツールやオペレーションは従業員体験に大きく関わります。
アナログなツールや統制されていないアクセス権、手動がメインで属人化したオペレーションは従業員の不要な負荷を高めます。

従業員の生産的活動時間(人間にしかできない仕事)
データ集計や加工、検索は人間よりも機械が圧倒的に早く正確です。
といはいえど、このような業務を人間が行い、月数時間〜数十時間かけているケースも多々見受けられます。
スクリプト書いたり、クエリを書いたり、システム化すれば、20時間が30分になったりします。
人間じゃないとできない企画や設計などを行える時間を増やせます。
自動化が進めば、人件費の削減にも貢献できます。

従業員の心理的安全性
個人情報を扱う従業員の心理的負荷は大きいです。情報漏洩のリスクと常に隣り合わせで業務をしています。知らず知らず負荷が溜まります。
Googleドライブの設計を権限を見直し、ワークスペースの設計で情報漏洩しない環境を作るや、個人情報を手動で触っている業務を全てシステム化し、個人情報を触らずに済む環境を作るなど、従業員の心理的負荷を削減できます。

従業員のキャリア形成(言い過ぎかも?)
少し言い過ぎかもしれませんが、社内ITが関わっていると思っています。
データ収集や管理を自動化したりIT化すると、データ管理側に求められるスキルも上がります。(メールとFAXよりも、slackやteamsの方が使用する側のリテラシー必要だよねと同じかなと)
スプシでvlookupが分からない、ピボットテーブルが分からないだと、手動以上にデータ管理できる方法を取れません。
クエリが書けないと、せっかくデータベースから自動で情報が取れるのに、手動以上に取得できる方法を取れません。
働く環境や文化、従業員の思考をシステム化していくことで、ITリテラシーの高い従業員の育成にも繋がります。(ビジネス職でクエリとかGASかけると強いよね!)
また、成長意欲の高い若手が、オペレーション業務ばかりで企画やサービス設計などの上流部分に関われないような環境だと、キャリア形成を見込めず早期離職というリスクも高まります。

💻IT×モノ

情シスが影響している部分

  • オフィスネットワーク、電話回線の管理

  • PCやスマホのなどの物理デバイスの資産管理(期末決算時の固定資産管理)

オフィスネットワーク、電話回線の管理
オフィスネットワークや電話回線は、誰が管理している?という状況になりがちです。移転時には、エンジニアや総務が一旦担当するが、日々のメンテや設定変更したい際に、あれ、これどうなっているの?が分かる人がいないと辛いです。
ネットワークが不調、電話にIVRを入れたいなどオフィス環境の整備の際に、まずは契約した時の資料を集めて、カスタマーサポートに連絡して、どうにか管理サイトを開いて…と整備までに時間を要します。
誰も管理していなければ、情シスがドキュメント化させましょう。

PCやスマホのなどの物理デバイスの資産管理(期末決算時の固定資産管理)
PCやスマホなどの資産をちゃんと管理しておけないと、経理が期末決算の際に泣きます。会社の固定資産台帳が締まらなくなります。
また物理デバイスが必要になった際に、すぐに交換や調達できるように適切な在庫を持っておく、すぐに頼れるPC代理店さんと仲良くなっておくなどが必要です。

オンプレがある企業さんだと、サーバ管理などもここに入りそう

💰IT×カネ

情シスが影響している部分

  • 業務ツール(GWS、Slack、Zendesk、esa、Notionなど)のシステム管理費

  • 人件費

業務ツール(GWS、Slack、Zendesk、esa、Notionなど)のシステム管理費
こちらは情シスの皆さんであれば、「だよね」という部分ですが、大切ですね。
使っていないのに誰も管理しておらず、年間数万〜数十万円をドブに捨てていたなんてこともあるあるです。
アカウント削除や棚卸しはもちろん、経理と連携してシステム管理費見直して現場に必要か質問したり、プランを見直して年間コストを削減するなど、コスト削減できる部分はたくさんあります。
とあるサービスだと、年契約にするから!と交渉して、100万円ほどコスト削減しました。

人件費
上記と被る部分もありますが、経営や人事と連携して、人員を削減しても既存の業務を回せるオペレーション整理やIT投資の意思決定も必要になります。
オペレーションを自動化すれば、オペレーションにかかっていた人件費の削減にもつながります。

ℹ️IT×情報

情シスが影響している部分

  • 社内情報資産の管理/アクセス

社内情報資産の管理/アクセス
私が経験している範囲ではこれに尽きるかなと思っています。
社内情報資産の幅が広いので、かなりビックワードになってしまいますが…..
社内メンバーが負荷なく安全にスムーズに必要な情報にアクセスできる環境整備が必要です。

管理であれば

  • 社内情報の機密性のアセスメント

  • 機密性ごとの管理方法の設計と実装

  • 管理を運用しながら改善

アクセスであれば

  • 適切な人に適切なアクセス権限が付与できる設計と実装

  • 検索に迷わない設計と実装

まとめ

大雑把にまとめました。
ヒト・モノ・カネ・情報は、それぞれが独立しているわけではなく、全てをバランス良く改善していくことで相互作用が生まれていくるものだと考えています。
情シスが売上を伸ばすことに直接関与は難しいですが、経営戦略を基にどの部署/領域でどの数値を改善させれば、情シスが事業成長に貢献できるのかを考え、動いていくことが、一人情シスに求められていると、今は思っています。

そして、IT×経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)と自分なりに向き合った結果……..
売上・利益がないと、Jamfだ!Oktaだ!Intuneだ!エンプラだ!といったモダンなセキュリティ投資は無理🙅‍♀️
(もちろんミニマムコストで最大限のことはする)
投資したければ、自分でコストカットや事業成長に貢献して稼ぎましょう。
自分の環境は自分で作る!

「権利や要求は、成果を出した者が使える。
自由は与えられるのではなく、勝ち取る物。」


社会人1年目に叩き込まれた言葉ですが、一人情シスになってこの言葉が凄く励みになっています。
新社会人1年目ってやっぱり思い出深いですね!🌸


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