目と目が逢う瞬間…!

献血ルームにご案内されました。

今日は定例の婦人科検診へ行き、その帰り道、雨の中「献血にご協力ください!」と道行く人々に声をかけている赤十字のオジサマと目と目が逢いました。
平日月曜日の午前中の中心街、足を止める人も少なく。
雨という状況も相まってなんとなく、マッチ売りの少女とか、段ボールに入れられた子猫のように見えました。
(最近子猫って段ボールに入っているのかしら)

私「いつも比重が足りないので検査だけで終わっちゃうんですよ。それが申し訳なくて。」

僅かながらでも人の役に立ちたいとは思っているのですが、献血とはどうにも相性が悪く、いつも事前の血液検査で弾かれてしまいます。女性は月経のこともあり、比重が足りないことが多いとのこと。
献血ルームの職員さんは皆様本当に腰が低く、嫌な思いをしたことはありません。人件費も馬鹿にならないでしょうに、事前の血液検査だけで終わってしまうことが本当に申し訳なくて、ここ数年はあまり献血ルームにも近づいていませんでした。

オジサマ「そうなんですか。検査だけになってしまっても構いません。お時間がございましたら、飲み物を飲むつもりでも構いませんので、お願いできませんか」

幸いにも今日の予定は終わり、あとはデパートを冷やかして帰るだけとなっていました。いつも仕事の前に婦人科に行っていて、時間的にも余裕がなく呼び込みをスルーしていた献血ルームだったのもあり、今日は行ってみることにしました。どうせまた比重が足りないんだろうなと思いながら。

献血ルームに到着し、各種説明、問診を行い、いざ血液検査へ。

私の腕は左右どちらも血管が見えにくいことに定評があります。
看護師さんが左右の腕とにらめっこしていらっしゃる。あぁ、そんなことにまで時間を使ってしまい申し訳ない…!

看護師さん「今日はどちらの腕でもいいですか?」
私「大丈夫です。血管見えづらいってよく言われるんですよ。すみません」
看護師さん「いえいえ大丈夫ですよ。日によって見え方も変わってくるんですよ。」
そうなのか、それは知らなかった。私は一生この見えにくい血管と付き合っていくのだと思っていた。

採血されて、検査を待つ間に看護師さんとおしゃべりしていました。
私「いつも比重が足りないって言われて。検査だけで終わることが本当に申し訳なくて。」
看護師さん「皆さんの健康を守るためなので、全然申し訳なくないですよ」
私「でも検査キットも人件費もタダじゃないですよね。それを考えるとね」
看護師さん「まぁ、そんなことを仰る人は初めてですよ。気を使ってくださってありがとうございます。」
え、そうなの?!
そんな事が気にならないくらい、皆検査突破率高いの?!

看護師さん「いつも検査に通る方も、まれに通らないことがありますよ。体調の変化はかなり影響しますよ。」
そうなんだ、百戦百勝の人はいないんだね。

私「今日もどうせダメなんだろうなぁ」
睡眠も5時間しか取ってないし、食事も朝バタバタして適当に摂ってきちゃった。履歴を確認したら、前回献血できたのは平成22年5月
おいおいおい、14年前じゃないですか…


そして出てくる検査結果…

血色素量 12.4g/dL

うおおおおおおおおおおおおおおお!!!
検査突破したァァァァァァァ!!!!
全血は無理だけど成分献血ならいけるー!!

私「奇跡ですよ!!!明日雪が降りますよ!!」
看護師さん「雪は無いですよ(笑)雨くらいでしょう。」
私「今日もう降ってますねwwww」

ちゃんと検査を通ったことが嬉しくてテンションが上がってしまいました。
14年ぶりの献血…なんだか誰かのお役に立てることがめちゃくちゃ嬉しい。


14年ぶりとなる献血ですが、ちょこちょこと採血ベッドまわりも変わっていました。

・iPadが備え付けられていて、なんのかんの時間を潰せる。
献血の情報提供だけではなく、テレビやYoutubeやHOT PEPPER、cookpadなど絶妙に時間を潰せるアプリが入っていました。(献血ルームにより違うのかもしれません)

・めっちゃ頻繁に看護師さんが気にかけてくれる
これは私が14年ぶりの献血だからなのかもしれませんが、申し訳なくなるくらいめちゃくちゃ気にかけてもらいました。寒くないですか?とか気分悪くなっていないですか?とか。私は針をさす瞬間は怖くて見られないんですが、身体から血が出ていき遠心分離機にかけられて戻っていく様子を見るのは興味深く、ぐるぐる回っている機械をまじまじと見つめてしまいました。

様子を見に来てくださった看護師さんに、今は14年前と何か献血方法とか変わってるんですか?と聞いてみたら、流れ自体は変わっていないそうですが、機械や器具が細やかに変わっている、と教えてくれました。14年も経てばそりゃ技術も進歩するんだろうな。

・LEG CROSS運動が取り入れられていた。
今日は血漿の成分献血だったので採血には40分くらいかかると言われていたのですが、ベッドにいる間はこの運動を無理ない範囲で行ってくださいと言われました。レッグクロス運動とは、採血ベッドの上で足を交差した状態で、足の筋肉に力を入れたり緩めたりする運動です。これにより献血終了後に気分が悪くなったり、めまいが起こることを防ぐ効果があるらしいです。
私が最後に成分献血を行ったのは平成22年。
調べてみたら、このレッグクロス運動は平成27年からでした。こんなところも変化したんですね。

久々の献血ルームをぼやーっと観察している間に、採血は終わってしまいました。受付に戻って、少し休憩して、デパートを冷やかして帰りました。
完全に自己満足の世界ですが、ちょっと良いことをできたぞ、という満足感に浸ることができて、今日1日をテンション上げて過ごすことができました。私ったら単純ね。

帰宅後に夫に、14年ぶりに献血したという話をしたところ、夫はあんまりそういう活動には興味が無いようで、自分の時間を使ってまで人のためにそういう活動をする気はない、とバッサリでした。
いや、いいんですよ。献血は強制されてやるものじゃないと思うし、自分が大事というその考え方もおかしくないと思うんです。ちょっとやりたい人が善意の手伝いをして、自分も相手もハッピーになるのがいいと思うんですよね。

次の献血が14年後にならないように、特に貧血にならないようにこれからも健康を意識していきたいと思います!

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