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1000通りの色を生み出す!! Capture One現像システム 【Turner Blend】 が必要な理由

Turner Blendってなんだという方こちらのnoteでご説明します。
開発に至った想いや仕組み、そしてストーリーをこのnoteで楽しんでください。



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2024.5.5 Release

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では本題へ向かいましょう。


Turner Blendとは?

"Turner Blend"はCaptureOneで機能する12のStyleを組み込んだレイヤーを各々透明度を調整しながら色を作っていく現像調整システムです。
それぞれのレイヤーひとつでも完成しますが、異なるレイヤーを組み合わせることでより多様な色調を生むことができます。

・macOS Windowsの両方のCapture Oneで機能します
・全てのカメラで機能するようフラット化するレイヤーを準備しています
 (検証RAWはNikon Z8/Nikon Z6/Ricoh GRII/Fujifilm X-E4/SIGMA fp)
・.costylepackファイルでのワンクリックインポートで使用可能です


多くのプリセットが持つ弱点

Turner Blendの力で蘇った雲を照らす光

作るに至ったのは1つのプリセットで色を作っていくことに限界を感じたからです。 今まで購入したプリセットが何か違ったといった状況になったことはありませんか?
このプリセットとあっちのプリセット混ざれば良くなるのに…と思ったことありませんか?
そういった状況はプリセットが持つ宿命です。 様々なシーン、様々なカメラで現像する際にプリセットは画一的な調整しかできません。
本当は突き詰めていくとPhotoshopでそれぞれの写真の出力に合わせてトーンカーブで色を作っていくのが最適ですが、趣味で写真を続けていく、大量の写真を処理したいときに一枚一枚弄るのは現実的では無いです。
Turner Blendはそうした欠点をレイヤーの透明度によってコントロールしていくシステムです。


最大約1000通りのスタイル組み合わせが生み出す色

Turner Blendは強力な3グループ12スタイルが組み込まれたシステムです。
実際に体感できるほどの差があるわけではないかもしれませんが、単純に計算すると12個のスタイルのうち、6レイヤーを利用する人であれば920通りの色が生まれます。4個でも495通りなので、ほぼ500通りに近くなります。その組み合わせの自由度の高さがこのシステムの強みであり、1個のプリセットではできない力です。
そしてそれは私が使った場合の可能性であり、さらにカメラの種類、シーン、光の調整、Turner Blendはそのまま使われるのではなく人によっては自分のスタイルを組み込んで改造する人も出てくるでしょう。そうなっていく過程で無限とも言える可能性が生まれます。

12のスタイルというのは無闇に数を増やしたというわけでは無いです。私でも把握しきれない無限に近い組み合わせ、それはスタイルの組み合わせだけでなく、カメラや光の状態によって違う出力、シーン、それをできるだけ多くの写真に適用させながら破綻が起きないように管理設計できるのが12個でした。
そしてCapture Oneで利用する際に調整でレイヤーを利用する人が使えるよう3つの空きを残すためです。


80%の完成度

このシステムは70-80%で写真を完成させることを基本的な設計にしています。
そもそも私の中で100%作り込むというのはPhotoshopを使って完成させることだと思っているからです。写真を作り込むというのは余計なものを消す、写真に合わせたトーンコントロール、周波数分離による調整、これらができるのはCapture OneやLightroomではなくPhotoshopだからです。あくまで写真の管理とちょっとした調整という意味で利用しています。
ちょっとした調整でやれるのが80%までの調整です。なぜ80%なのか?それは毎回100%を目指しているわけではないからです。SNSや知り合いに見せたいとき毎回100%なんかを目指していると息が切れます。でも毎回プリセット当ててその都度調整は非常にめんどくなります。それを解決するために基礎となる色を定めた後、その他のスタイルやプリセットで数値をいじるだけで完了するのがこのシステムの目指すところです。


破綻しない理由

300-1000通りの組み合わせが出せて破綻しないのは、その色が12のスタイルがそれぞれの効果をもって相互作用し合うように設計されていること、それぞれのスタイルが一つだけでも効果を発揮できる完成度であることが理由です。

このシステムは全てのレイヤーが100%の力を出して組み合わせるのではなく、それぞれが主役級の力を持っていながら、それぞれの出力をコントロールし一人を盛り立てる、みんながそれぞれの力を30%ずつ出して作り上げるといった方法で利用します。ですので100%同士を組み合わせる機会が少ないということを想定して設計しています。
もちろん色の破綻は1ヶ月以上、休日にデバックを続けていたので出づらくなっています。それでも「あれ?」となることはあるかもしれませんが、それは言っていただければ解決ができるので、質問ができるよう今後サービスを作っていくつもりです。


色相環にプロットされた12の光の絵の具

作り上げたスタイルは色相環に当てはめて満遍なく網羅できるように設計しています。厳密にはRGBで写真は構成されているため、CMYKで構成される絵の具に当てはめることは間違いなのですが、Turner Blendは光の絵の具だと捉えてください。
例えば、ハイライトに赤、シャドウに緑のスタイル80%と、ハイライトに黄色、シャドウに青のスタイル30%を組み合わせたときにハイライトは赤と黄色の組み合わせによってオレンジに寄り、シャドウは青と緑によって青緑に寄ります。これが色の複雑さにつながります。


12のスタイルそれぞれのチカラ

Turner Blendは12のレイヤーで構成されていることは何度も説明してきましたが、いよいよここからまとめてご紹介します。
3つのグループにそれぞれ4つのスタイルが組み込まれています。

Film Chrome
・F-PRO400H
・K-Chrome
・C-400D
・L-Green
Cinematone
・Nolan
・Maverick
・Revenant
・Odyssey
Artistic tone
・Anderson
・Blade neon
・Smoky silversolt
・Blue Sierra

これらのスタイルを同じ写真に100%の透明度で適用させた写真を紹介していきます。

Film chrome

フィルム調に近づけながら4ともハイライトとシャドウに特徴的な色を持っており、少しハイキーでそのままでも使いやすいスタイルになっています。

F-PRO400H

ハイライトにマゼンタ、ミッドトーンにブルー シャドウにグリーンブルーを入れたスタイルです。Fujifilmのフィルムにインスパイアを受けています。

K-Chrome

ハイライトにイエロー、シャドウに緑まじりのブルーを盛り込んでいます。
黄色と青の補色により印象的な写真に仕上がります。

C-400D

シネマフィルムベースのフィルムを参照にしています。
コントラストを抑え全体的に明るくバランスの良い雰囲気になります。

L-green

色転びの激しいロモグラフィーのフィルムを参照にしています。全体的に緑みのかかった色味になります。爽やかなグリーンによって新緑など際立つでしょう。



Cinematone

映画で見るような雰囲気を纏います。ハイライトシャドウともに一方向へ色が転びます。色を作り込んだ後全体的な方向性をまとめ上げるのに役立ちます

Nolan

ダンケルクのような雰囲気を目指したい時に重宝するスタイルです。
基本的にグリーンの深い色味を付け加えることができます。映画でよく見るしっとりした緑の雰囲気へ持っていくときに使いやすいです。

Maverick

トップガンの夕日のビーチをイメージさせるイエローのイメージに近づけられるスタイルです。ニューカラーなど海外の雰囲気を与えることが可能です。

Revenant

寒く凍えるような青を加えられます。雪の日や日が沈んだ後の黄昏時に効果的なスタイルです。

Odyssey

マゼンタが強く出るスタイルです。パステル調の朝焼けや都会のネオンなど赤みを出したい時に効果的です。ネオンが輝く夜のストリートに強力な印象を与えます。


Artistic tone

それぞれが特徴的なカラーを演出します。色の分離が強く特定の色を強調します。単体で利用したときには強力な個性を発揮します。Turner Blendの肝となる4本が内蔵されています。
このグループは私のこれまでのプリセットに基づいて作成しています。4つのスタイルはそれぞれ強力な色を持っており、それぞれ適用できるシーンが明確です。

Anderson

ティールアンドオレンジかつ立体感が強く出るスタイルです。どんなシーンでもオーソドックスに使いやすく昼下がりや夕方の光を際立たせることができます。
深い青と温かみのある光が特徴的です。

Blade neon

夜のストリートに使いやすいスタイルです。
ネオンを際立たせシャドウの深みをよりアップグレードします。

Smoky Silversolt

コントラストが強い日に効果的なスタイルです。
よりダークな青とニュートラルな白によってシャープで立体的な雰囲気を醸し出せます。

Blue Sierra

雨の日に強い効果を発揮します。
深く暗い緑と沈むようなシャドウによって写真に重みを与えます。

スタイルを混ぜ合わせるとはどういうこと?

スタイル=絵の具

先ほどの色相環を思い出してください。
色相環に基づいてどのようにカラーを保有するかそれぞれのスタイルを設計しています。それをレイヤで重ねていくことで色を作っていきます。

Turner Blendはいわゆる絵の具の重ねがけで色を作っていくスタイルです。
巷のプリセットはすでに一個の中で色が完成されており、その上でどのようかカラーにするかはその人の調整が必要になります。

Turner Blendはそれぞれのハイライト、シャドウに色を決めており、2つのレイヤーを重ねると二つのレイヤーの色が混ざります。これを利用したシステムで一つだけでは作りづらかった色も2つ3つ重ねることで色が出来上がっていきます。
レイヤーは重ねがけなので直列反応を起こします。
これを利用してレイヤーの並びを入れ替えることで色の反応を変える事ができます。


Design Story

Turner Blendを作るにあたってそのコンセプト、ストーリーが裏には存在しています。ただ設計するだけではなく、それぞれのスタイルにはストーリーが存在し、それらがお互いに影響しあうことがTurner Blendの根底にあるものです。

『ターナーの肖像』(1799年)テート・ギャラリー(ロンドン)

2021年から写真をSNSで投稿していく中、自分の写真のコンセプトをベースに色を考えていく際に参照していた数多くの画家や映画監督の中で、極めて大きな存在だったのが19世紀のイギリスロマン主義の時代に生きていたウィリアム・ターナーでした。

ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テメレール号》1839年

代表される「戦艦テメレール号」「湖に沈む夕日」など霞むような雲の奥にふわりと浮かぶ陽の光を再現したかったのです。このシステムはそうした由来からTurner Blendと名付けました。

ウィリアム・ターナーの作品を参考にしながら、川沿いの夕焼けを効果的に表現できるプリセットができたのをきっかけに、シティスケープ、ストリートフォト、ナイトストリートなど、さまざまなシーンに合わせてプリセットを作ってきました。これらのプリセットには自分の写真の統一感を出すために、相互的に影響しながら自分の世界観を構築していくことが分かって以来、capture oneのレイヤー機能を利用し4つの色の領域に分けて微調整していくシステムを思いつきました。
そうして構築したこのシステムは4つのシーンに合わせた強力なスタイルを、さらに8つのスタイルと組み合わせて微調整することで、根底にあるコンセプトを守りながらさまざまな方向に向かうことができます。

なお12個のレイヤーは、そのスタイルが生まれるまで参照した作家や作品をバックボーンに、特徴的な名前がつけられています。

Turner Blendのロゴ

ロゴにはこれまでの多くの写真のカラーを抽出し深い紺色から夕焼けのオレンジへつながるグラデーションを盛り込みました。
これはwebsiteのロゴにもなっています。


Gallery

ここからTurner Blendで現像された写真のギャラリーです。
重厚感のある色のりも色味もレイヤー透明度のパラメータをいじるだけで、作り上げることができます。

使い方はこちらのnoteにまとめています。


段階的な変化サンプル

Turner Blendを使った現像の一例を紹介します。4枚でデフォルトからどう変わっていくのか?作例を交えながら説明していきます。

デフォルト X-E4 XF 23mm f1.4R 少しハイキーめなトーンで撮影。
Blue Sierraのハイコントラストな雰囲気と赤みとくすんだ青を加え、 K-chromeでコントラストを落ち着かせています。
Blue Sierra 85% , K-Chrome15%
Blue Sierraのハイコントラストな雰囲気と赤みとくすんだ青を加え、 K-chromeでコントラストを落ち着かせています。
Revenant 60%
Revenantと輝度範囲レイヤー設定でシャドウ側に青を加えています。
Maverick 45%
Maverickの黄色を追加。夕日の雰囲気を、オレンジに染まる街を演出します。

たった4つのスタイルでここまで写真に深みと色の複雑性を与えることができます。

ブレンドレシピ(before比較)

before


before
before
before

この一枚一枚の現像は1−5分もあれば完了します。
大量の自分のプリセットを探し出す旅におさらばができます。
12のスタイルの複雑な組み合わせが多様な色彩を生み出せるため、必要最小限の手数で望む色を導くことが可能です。


Turner Blendで現像された写真

私の2024年から投稿している写真は全てTurner Blendで現像されています。
その現像の過程でTurner Blendはアップデートされており、より精緻化されていきます。その最新版を提供する予定です。





最後にもう一度!
ぜひ購入してください!!


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