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「結婚式のご祝儀高い問題」というリリースを出した理由について

LINEでできる式場探し「トキハナ」を運営している安藤正樹でございます。
5月に新サービスのリリースを控えて、久々に全社を巻き込んだプロジェクトを進めており非常にあたふたしている中で、今日、”結婚式の「ご祝儀問題」20代の64%が高いと回答”というリリースを出しました。

リリースを出した理由は、「ご祝儀が高いって思っている人多いよ!」の事実を直視して、結婚式が変わっていくきっかけにできたらと思ったからです。業界内で色々な反応が起こるであろうことは当然に想定していますが、その真意も伝えられたらと、久々にこのnoteを書くことにしました。

はじめに、自分自身はご祝儀を払う側としては低いとは感じてないです。そういうものだし結婚式に行くのが好きなので喜んで払いますという人間です。

招かれた結婚式は知人であれば全部行く結婚式大好き人間で、過去参加しなかったのは2回だけ。1回は自分がイタリアで結婚式をする日と被っていたからで、もう1回は息子が産まれた2日後だったからです。

リクシィを一緒にやっているCOOがハワイで結婚式をする時は勝手についていって両家+安藤家だったという想い出もあれば、CHROの京都での結婚式は社員旅行と絡めてみんなで参加し二次会もリクシィズで幹事をやるという代えがたい想い出になっています。

結婚式の参列回数は数えきれず、前職では年18回くらい結婚式に出ていたのでご祝儀が年150~200万円くらいだったこともありますが、もったいなかったとは思いません。

ただ、それは上場企業の役員報酬という財源があったからで、起業した今の年収だったら到底無理だったでしょう。リリース内にあるように実際には月の貯蓄が1万円以内の人が50%で、その環境で2か月で2回結婚式に招待されると負担感を感じないわけにはいかないというのは誰も否定できない事実だと思います。

一方、2/22に自分のXでとったアンケート内で「結婚式に招待されたとき、どう思うか?」という質問を設けました。

↓とったアンケート↓

結果は、
 基本的に行きたくない:14.9%
 毎週のようにやり取りする知人友人に限って行きたい:4.9%
 月1回以上やりとりする友人知人なら行きたい:24.5%
 年1回程度やりとりする友人知人なら行きたい:39.4%
 誰からの招待でも予定が合えば行きたい:16.3%
でした。(N=374)

「月1回以上やりとりする友人知人なら行きたい」が80%に及び、ご祝儀は高いという声があっても「結婚式に招待してももう会うことは無いだろうな」という関係性でない限りゲストは参加する姿勢が強いこともわかりますし、結婚式には安心して招待すると良さそうです。

ただ、「ご祝儀が高い」と感じた状態で結婚を迎えた際に、自身が結婚式をやりたいかというと話は変わります。

●「ご祝儀高い問題」が「結婚式をやりたくない」につながっている
最近、結婚式をしたくない理由に「ご祝儀をもらうのが申し訳ない」という声が普通にでてきます。先述のXでとったアンケートと一部の方にさせてもらったインタビューで以下の構造ができあがっているなと感じています。

結婚式あこがれるorやるものだと思って育つ
 ↓
自分の価値観に合わないものや嫌な経験があり3回目くらいから「どの結婚式もそうなんだ、え?」となる *その1位がご祝儀、2位が謎ドレスコード
 ↓
自分が出席した結婚式のおふたりはお祝いしたいけど、結婚式のあり方には疑問が残る
 ↓
自分の結婚の時はやりたくないからやらないor親族がやってほしいというから消極的にやる

もちろんそれとは関係なくやりたくない人もいるし、その上でやりたい人もいっぱいいますが、結婚式にネガティブになる構造の1つになっているのは間違いなく、ご祝儀の負担感が結婚式を自身がやるのを躊躇する理由につながっているのだと理解できます。

自分自身は、結婚式をする人を増やしたくて起業した人間です。「ご祝儀3万円」が高いことが理由で結婚式の実施が減っているなら、結婚式の実施を増やす方を優先すべきだと思いますし、ビジネス的にもその方が合理性が高いです。

と言っても、「ご祝儀3万円は高いから2万円にしましょう!」と言っても絶対に変わらないですし、「会費制を増やしましょう!」という活動はしていますが対応する結婚式場はまだまだ少ないです。

それを踏まえた上でできることとして、
・カジュアルなドレスコードの選択肢を推奨するなど列席者の負担を減らすこと
・人々が集まる価値が高いと感じられる結婚式にすること
・招待状に「参加できないがお祝いする」という選択肢を設けるなど貯蓄の無いゲスト向けの支援策を用意すること
ということをリリース内でも書かせてもらいました。

リアリティがあるものとしてピックアップしてみたのが上記ですが、それ以外にも、
・とりあえず関係性の薄いゲストでも招待するよう新郎新婦を促すのをやめて、「列席者の負担も考えて招待客を選ぶ」「誰からの招待でも予定が合えば行きたい人を選ぶ」を推奨すること
・24,25歳などのゲストには特別な支援を用意すること(式場の割引なのか他の施策なのか)
なども考えられると思います。

自分の性格上「言うからにはやるべき」と基本的に思っていますし、冒頭に触れた5月の新サービスもこれらのテーマに通じるものになります。ぜひ応援いただければありがたいです!

●おわりに
今回はご祝儀の話を取り上げましたが、それ以外に集まった声も伝えられたらと、今後シリーズ化してリリースを出していきます。

「結婚式はやりたいと思っていたのに、なぜご祝儀3万円をもらわないといけないかがわからない。かといって会費制でできる場所は限られているし、あまりにも選択肢が無い」
「結婚式の価値はわかるからこそ、ご祝儀3万円を支払わないと参加できない構造になっている理由がわからない」
という声を見た時に、問われているのは「結婚式」ではなく「結婚式のあり方」だと気が付きました。

多様な選択が広がっている現代において、変化を感じられない制度や慣習に息苦しさを感じ、社会的な課題や自身の参列経験でそう認識される構造を知った時、「結婚式はするもの」という認識で育ったにも関わらず自身の価値観と異なることへの戸惑いが、結婚式に対する課題になっているのだと思いました。

「あり方」をつくっている側が変わることさえできれば解決できることなら変えたいですし、結婚式は文化であって業界のものでは無いと思うと実施率が50%以下という説も言われている現在に求められているのは消費者や利用者の声を徹底的に聞き反映していくことかなと思います。自社でできることを最大限やっていきます。

P.S.
KVに使ったこの画像は、"「結婚式のご祝儀高い問題」というリリースを出した理由というブログのキービジュアルに相応しい画像をください。"とChatGPT4にお願いしてもらったものです。


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