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ALPS配管の洗浄廃液事件に関する国会質問

12月6日の参議院東日本大震災復興特別委員会動画)で石垣のりこ参議院議員が「ALPS配管の洗浄作業中に汚染廃液を浴びる事件があった」ことについて、東京電力に対して、質問を行った。急ぎ、重要なところを抜粋する。(石垣議員の委員会資料を文末に12月15日に追加

石垣議員:東電の説明は二転三転した。元請社員4人を含めて10人が作業に関わっていたことはいつお知りになったか。

酒井大輔・東京電力副社長:事案が発生した際には、元請である東芝エネルギーシステムズからは身体汚染の可能性のある作業員は5名と聞いていた。
 10月25日以降に詳細把握する必要があると考え、元請け、一次、二次、三次とヒアリング等を通じて情報を精査するとともに、事案発生時の実際の作業員数と配置の詳細につきまして東芝エネルギーシステムズに報告を求めた。
 11月16日に東芝エネルギーシステムズから正式な報告書がでた。私たちの実際にヒアリングをした内容と東芝エネルギーシステムズの報告書を突合させた。

石垣議員:いつ10名いたことをお知りになったか。

酒井副社長:私たち、10月25日以降に自分たちでヒアリング等で調査をおこなってきた。その中で状況を把握、だんだん把握してきて、それを最後16日の東芝さんのご報告書と付き合わせて総合的に確認した。

2023年12月6日の参議院東日本大震災復興特別委員会(動画)から筆者キャプション

石垣議員:記者会見で最初からしっていたとおっしゃっている。26日の記者会見で示された事故発生現場の図には5人しか載っていないわけですよ。これ確認されていなかったら、途中だったら、ちゃんと、途中です、今、現状ここまでですというふうにお話しされるべきなんじゃないですかね。(略)
 10月26日の説明では、作業員Aに身体汚染が発生していた理由は、作業員Cが作業員Aにアノラックを着用させなかったと書いてありますが、11月1日になりますと、作業員Aがアノラックを着用せずに作業をしたに変わっています。どうして変わったんでしょうか。

酒井副社長:(略)ご指摘のとおり、私たちの報道の在り方というところにつきましては十分はんせいするところでございまして、1日も早く情報をお伝えしようという気持ちが先走ってしまった。(略)

石垣議員:いや、早く伝えようと思っていらっしゃったにしても、伝える情報が内側で操作された上で伝えようと。全てを伝えていらっしゃるわけじゃないですよね。中途半端な情報でも、出すものと出さないものと選別されているわけですよ。(略)10月30日の段階でAとCは別会社ということが明らかになったので、このように表現を変えざるを得なかったんだと思います。
 これ、アノラックを着用していたら身体汚染が発生していなかったかもしれない重要なポイントにもかかわらず、こういういいかげんなことが発表されているという、これはこれでとても問題だと私は考えます。
 (略)報道がまずかったみたいなことをおっしゃるんですけれども、三次請けのA、B、Eに対して、班長不在のまま二次請会社のXが班長代理として指示をだしていたという。まあこれ、事実としてこれは示されているということで、厚労省に伺いますけれども、一般論としてで結構ですが、作業発注者が請負業務の作業工程に関して仕事の順序の指示を行ったり請負労働者の配置の決定を行ったりしてもいいんでしょうか。

厚労省石垣審議官:請負形式の契約でございましても、注文主と請負事業主の雇用する労働者との間に指揮命令関係がある場合には、労働者派遣事業に該当いたしまして、労働者派遣法に違反するいわゆる偽装請負になるものでございます。

この偽装請負の判断に当たりましては、請負事業主が、一つには自己の雇用する動労者の労働力を自ら直接利用するものであるか、二つ目には、請け負った業務を自己の業務として契約の相手方から独立して処理をしているかということにつきまして、労働者に対する業務指示や労働管理の実態、現場の管理監督の体制や当日の状況などを含めまして総合的に勘案した上で個別に判断するものでございます。

続きは参議院のインターネットアーカイブからご覧ください。
石垣議員が委員会質問で使用した資料はX(旧Twitter)にポストされているので、以下、貼り付けます。

【タイトル画像】
石垣のりこ参議院議員(2023年12月6日の参議院東日本大震災復興特別委員会(動画)から筆者キャプション)



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