20 再び「ありがとう」という日本語
先日noteに書いた‘「ありがとう」という日本語’という記事に思いのほか‘スキ’とタップしていただいたので、再び「ありがとう」という日本語について書いてみます。
前回の記事では映画のエキストラでたまたま出会った女性が「バタフライハグ」をしていたという話を書きましたが、エキストラはやたら待機時間が長いので、読書の時間ができたりします。
この時に読んだ本が西村貴好著「〈ほめる達人〉が教える 人に好かれる話し方41」。
西村さんは、一般社団法人日本ほめる達人協会理事長で、人の良いところを見つけてほめることで人や組織を動かす「ほめる達人(ほめ達!)」として、コミュニケーション研修や子育て講演などで活躍されています。
この本では、「言葉を常にポジティブにすれば、相手も喜び、自分も嬉しくなる」という趣旨のことが書かれています。「感謝する人に奇跡が起こるのはなぜ?」という項目では、「すみません」と恐縮するのではなく、「ありがとう」と感謝しようと書かれていました。
「ありがとう」という言葉は、言われた人がいい気分になるのはもちろん、言った本人も気分がいい。「今ある幸せは、自分だけの力で得たものじゃない」ことをわかっていることが大切。へこんでいるときには、「人にしてもらってうれしかったことや、何かに感謝したこと」を書き出してみようと提案されています。書き出したものを見ていると、「自分は意外に恵まれているし、結構幸せ者だ」と思えてくるといいます。
妻が亡くなる2か月ほど前に書いたメモを亡くなった後に見つけました。そこにはさまざまなことや人への感謝の想いが綴られていました。ここに抜粋して紹介します。
今日も生きてる、喜べる
心以外は借物、感謝
内臓が動いている、感謝
胆汁が詰まらず流れてくれて感謝
動ける身体に感謝
焦ってる私に優しい家族に感謝
セコイ私に気付けて感謝
今日も生きてる、今日も笑った
階段を登れた 道を歩けた
お茶を沸かせた
朝ごはんの用意ができた
リンゴを剥けた
バナナが美味しかった
通院ができた
絵が描けた、笛が吹けた
仕事に行けた、感謝
お風呂に入れた
家族が元気、感謝
亡くなった妻はこの本を読んでいなかったと思います。でも、日々の生活の中で、「感謝」を書き出し、「ありがとう」を声に出すこと、これはまさに妻が実践していたことそのものでした。思えば、妻は意外に恵まれていたし、私も結構幸せ者なのかもしれません。有難いことです。
どこかで誰かから聞いた言葉です。
元気がないときのための「あいうえお」。
「ありがとう」
「いいね」
「うれしい」
という言葉をたくさん声に出して、
「えがお」
「おもいやり」
を心がければ、きっと元気が出ると思います。
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