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BtoBオウンドメディア「LISKUL」「ソーシャルメディアラボ」「SEO HACKS」の担当者から学ぶ4つの大事な観点

2018年9月20日に神田で開催されたイベント「BtoBオウンドメディア運営の実態(主催:SAIRU)」に参加してきました。

オウンドメディア運用を行う上で重要な観点を4つ気づいたため、頭の整理をかねて書いてみます。

どんなイベントだったのか

3つの有名なBtoBオウンドメディアの担当の方々がSAIRU代表の栗原さん司会のもと、トークセッションする会でした。

それぞれのメディアについて以下簡単にご紹介します。

LISKUL
​​中小企業のマーケティングのノウハウ支援を主軸とした、ソウルドアウト社によるオウンドメディア。リスティング広告のノウハウなど実用的な記事が多数。(担当:長谷川さん)
​​
​​ソーシャルメディアラボ
​​facebookやtwitterなどSNSの実態や運用ノウハウを公開する、ガイアックス社によるオウンドメディア。SNSをテーマとしたBtoBメディアとしては日本最大手(担当:大久保さん)
​​
​​SEO HACKS
​​SEOに関するノウハウを余すことなく教えてくれる、ナイル社による神様オウンドメディア。こちらもSEOをテーマとしたBtoBメディアでは大家(担当:平塚さん)

​​そして、この会のレポートではないので詳細は省きます。笑

​​選ばれてるメディア担当者から学ぶ大切な4つの観点

​​結論から言うと
​​ 1. 目的が明快で、得たいものがシンプル
​​ 2. 利他的スタンス
​​ 3. オウンドメディア運用ではなくオウンドメディア事業経営
​​ 4. 稽古を兼ねたオウンドメディア運用

​​の4つでした。

1. 目的が明快で、得たいものがシンプル

​​「オウンドメディア運用を通じて顧客リードをプルでとる」という明快な目的で3つのメディアは運用されており、さらに具体的に得たいものとして「 “リスティング” というキーワードで検索1位をとる」など、これは絶対に手に入れたいという成果が明快な点にはっとさせられました。

​​「このテーマに関してユーザーさんが喜ぶメディアにしたい」

などという、ふんわりとした朗らかな目標ではなく、
​​数値化され輪郭のはっきりした「この獲物を仕留めるのだ」という観点が重要のようです。

​​2. 利他的スタンス

​​オウンドメディアの中でよく見かけるのが、コンテンツ途中で

「はい、では当社だと解決できるので今すぐ連絡を」

という、もはやLPみたいなもの。
​​(タカアンドトシの「俺だ俺だ俺だ俺だ俺だ俺だ…」のような)

基本構造として

​​とにかく自社を売り込みたい
​​ →故に検索でヒットしそうなキーワードに関してコンテンツを多量に投下
​​ →どのページでも自社を売りこむ。

利己的な印象をうけるメディアですよね。

それに対して、選ばれてるメディア担当の方々は

「コンテンツの閲覧経路などから興味のあるテーマを抽出して深掘りしている」

​​「知りたいであろうキーワードについて、コンサルタントの見解で解説をしている」

​​「数値など情報のアップデートすべき記事をリライトしている」

​​ユーザーの満足にどう貢献するか、どう報いるかに注力されていました。

​​利己的ではなく利他的スタンスでした。

​​3. オウンドメディア運用ではなくオウンドメディア事業経営

「このメディアを通じて、〇〇件のリード獲得が目標なので、それを下回る場合はテコ入れを検討します」

​​「この事業に関する人件費などの販管費や、外注コストなどはしっかり管理しています」

​​これらの発言を聞いてハッとしたのは

​​メディアの運用ではなく、一つの事業として経営管理している

​​ということ。

メディアの収益は直接収入と間接収入があり、直接収入としては「広告収入(バナーやタイアップ記事)」「サブスクリプション」あたりが主で、
​​間接収入は「プロダクト/サービスへの送客」が主かと。

間接収入型の場合は、運営努力と売上が直接的に結びついて見えにくいこともあり、緊張感を保ちにくい側面があります。

​​問い合わせ件数の月次の目標値をセットし、かけてよいコストも設定し、それらを経営的視点で監督しているからこそ、これらのメディアは長く運用できているのだなと気付かされました。

4.稽古を兼ねたオウンドメディア運用

​​オウンドメディアで情報を発信することで、チームの知見も深まることもあり、新人教育や組織のナレッジ底上げとしても利用してる点に驚きました。

いずれのメディアも記事公開までの工程を数段階のステップに分けており、最終的に編集責任者がクオリティチェックを行い公開という手順でした。

話を聞きながら、

「武芸の公開稽古でもあるのか」

と気づき、実はオウンドメディアとはブランディングツールでありR&DツールでありOJTツールなのかと気づけたのは大きな収穫でした。

おわりに

コンテンツマーケティングの今現在の勝ちパターンというのも、通用する期限は近い将来訪れます。
​​コンテンツマーケティング/オウンドメディアの次なる在りようを探ることに、この会を通じて興味が高まりました。

サポートいただけたら、嬉しくて本屋に行くと思います・・・笑