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Home Sweet Home

今の私のプロフィールを一言で言うなら、ペルー在住の新米主婦。ちなみに旦那はペルー人。まさか自分がペルーという日本から遠く離れた地球の裏側で暮らし、主婦になる日が来るとは思ってもみなかった。まだこちらでの友人は少ないし、会話の機会も少ない。というわけで、ここnoteを日々の出来事やカルチャーショック、そしてモヤモヤをシェアする場として自分の思いを素直に綴っていきたいと思う。

タイトルのHome Sweet Homeは、お家がいちばん!という訳が私にはしっくりくる。今私はペルーに住んでいる。でも、日本には家族の暮らす実家があり、長く一人暮らしをした思い入れのある都市や、仕事に打ち込み孤独と戦った都市もある。これらも私にとっては大切なHomeだ。これらのどこに帰っても気持ちは「Home Sweet Home」。もしかしたら、私にとって人生はこうして心の拠り所となるHomeを増やしていく旅なのかもしれない。今の段階ではペルーに一生住むかどうかわからないし、かと言って日本に戻るかどうかもわからない。もしかしたら思いもよらない他の国に住むことになるかもしれない。だからきっと旅は一生続く。

その旅の中で何を大切にしたいか。

まずは家族。何よりも母。女手一つで兄と私を育ててくれた偉大な人。子供二人を私立の大学に行かせ、経済的にも精神的も本当に大変だったと思う。一生頭が上がらない。そして、まさかの国際結婚でペルーに行くと言った時には、最初こそ心配していたものの、最終的には「あなたがどこにいても幸せでいてくれるなら私はうれしい」と温かく送り出してくれた。時々、あと何回会えるかな、あとどのくらいの時間一緒に過ごせるかなと切なくなることもある。だから、感謝の気持ちを忘れずに、日々の何気ない会話や一緒に過ごせる機会を大切にしていきたい。

そして、新しい家族となってくれた彼。とても優しく、誰よりも私のことを大切にしてくれる。ペルーという決して安全でも裕福でもない国で、何不自由しない生活を与えてくれている。そして、家族を大切にするところがとても素敵だ。お父さんにもお母さんにも週に一度の電話は欠かさないし、言葉の壁はあれど私の母のこともとても大切に思ってくれている。ペルーというお国柄、幼い頃は経済的にも苦労した時期があったそう。だからこそお金は大切に使うけど、大切な場面では惜しまない。彼は当たり前のものを当たり前と思わない。家族だから一緒に居て当たり前、生活に困らないことは当たり前、そういう考え方は日本という恵まれた国で育った甘えなのかもしれない。「一緒に居てくれてありがとう」「おいしい食事を作ってくれてありがとう」そういう一言を忘れない。そんな彼とこれから一緒に過ごしていけることに感謝して、時々ケンカをしながらも仲良く暮らしていきたい。

そしてもう一つ。私にとって打ち込めるもの。それは仕事。大学を卒業してから、メーカーに就職して、10年間営業として働いた。まだまだその業界で女性営業は少なく、女性というだけで下に見られたりすることもあったし、一生懸命やっていても男性と同じように評価されなかったこともある。お客様も95%くらいは男性で自分より随分年上で、それこそ初めの頃はコミュニケーションすら難しかった。でも、ひとつひとつの仕事を確実に丁寧に対応していく中で、お客様に信用していただけるようになったり、社内でも頼りにされる場面も増えた。少しずつ自分のやりたいように仕事ができるようになった。そして必ず見てくれている人がいた。困ったら助けてくれる人がいた。悩みを聞いてくれる人がいた。まだペルーでどんなことができるかわからないけど、何か人の役に立てる仕事をできたらと思う。そして一生懸命働くことで、また新たな人とのつながりを見つけられたと思う。

そんなこんなでこれからもHOMEを増やす旅は続く。周りに流されずに、自分の大切なものを大切にしていきたい。

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