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【借金】なぜ、彼氏は「170万円踏み倒した人」と仲良くし続けるのか?

あなたは、借金をしたことや、誰かにお金を貸したことはありますか?

私は大学生の頃に「奨学金」を借りましたが、
社会人になってしばらくは実家暮らしでお金がかからなかったので、
20代のうちに完済しました。

あとは、たまたま現金の手持ちがない時に、
友人同士で数千円を貸し借りした程度の経験しかありません。

お金を貸すことも借りることも、極力しない。

なぜなら、借金は悪いことだから
貸しても借りても、大変なことになるから

ずっとそう思って生きてきました。


しかし、その価値観はパートナーのパルル君によって
大きく揺るがされることになったのです…。

パルル君は今50歳ですが、
20代の時に恩師に170万円を貸して、そのまま踏み倒されてしまいました。

でも、今だに年賀状のやりとりを続けているそうです。笑


いや、それどーなん?」と思いつつ、
めっちゃウケる。笑

今回は、以前聞いたその話を記事にしようと思って
詳細を電話で確認したところ、
お金や人間についてどう考えているかについて深掘りして聞くことになり、

思いがけず、彼氏にロングインタビューをしてしまいました。笑

それでは、以下に珍獣パルル君の証言をまとめていきます。


Q1.どうして「170万円踏み倒した人」と交流を続けてるの?

・「立派な人だから、お金を返してくれるだろう」という油断

(以下、パルル君の証言になります)

自分は、大学時代から社会人になってしばらくの間、
○○というマイナースポーツをやっていた。

社会人になって東京に出てきてからは、
東京オリンピック(1964年)に出場経験がある選手が開設している
○○の教室に通っていた。
(注:パルル君は現在フリーランスだけど、大学を卒業してから数年間は会社員として働いていた)

でも、その先生は怒りっぽくて生徒をどんどんクビにするから、
お金が回らなくなってしまったんだ。

先生は大金持ちの息子で、30代まではオリンピック選手として大企業がスポンサーについていたから、
お金の使い方を知らなくて、
ビジネスのこともわかってなかったんだよね。

自分が会社員になって2年目の頃に、
ついに立ち行かなくなった先生に、「100万円貸してくれ」と頼まれてしまった。
「1ヶ月後にこの仕事が入るから、2ヶ月後には必ず返せるから」と説得された。

「オリンピックにも出場したぐらいの立派な人だから、
まぁ返してくれるだろう」
と思って貸しちゃったんだよね。

あとは、恩義もあったんだ。
大学生の時に先生のもとで○○の練習をしたくて、
広島から上京して、1ヶ月間、東京に滞在したんだ。
全財産は5万円しかなかったけど。

1ヶ月で1万円払っただけで、先生は毎日稽古をつけてくれたんだ。

それに、最初はホームレスがいっぱいのドヤ街に一泊1000円で泊まってたんだけど、それを不憫に思った先生が、
他の大学の学生が泊まっているウィークリーマンションに泊まらせてくれたんだよね。


・1度お金を貸した相手に、2度目に貸すのは簡単


そんな恩もあったりして、100万円貸したんだけど、
また、「お金が足りない」と言われちゃった

せっかく自分が100万円貸したのに、
このまま追加で貸さなかったら、
教室が潰れて、○○の練習ができる場所がなくなってしまう。

(マイナースポーツで、他には教室がほぼ存在しないから)

そう思って、
手元にあった20万円を残して、全預金残高の70万円も渡しちゃったんだ。

「教室がつぶれたら困る」っていうのは、今思うと、
1回目にお金を貸した自分の行為を正当化するための思考回路だね。

1回目にお金を貸すのはハードルが高いけど、
2回目は簡単に貸せちゃうんだ

みんなも、気をつけたほうがいいよ。

大谷選手の通訳の水原の気持ちもわかるもん。
前の損を取り返そうとして、どんどんお金をつぎこんじゃうんだよね。

「損失回避」って言って、
人間って儲かる時は慎重になるけど、
損をする時は賭けにでるんだ


会社員になってから、
月一万円の○○の練習代の他には、ほとんどお金を使わないで、
遊んだりしないで飲み代も節約してお金を貯めてたんだ。

そんなふうに節約してたのに、
堰(せき)を切ったように貸しちゃったね。


先生は、数回は頑張って数万円ずつ返してくれてたけど、
そのうち返済してくれなくなった。
何回か「返して」って言ったけど、返してもらえない。


でも、教室には通い続けてたよ。

「無料特待生」になったからね。
当たり前だよね。170万円貸してるから。笑

教室に通ってる時は、よく先生が
マックのコーヒーをおごってくれたよ。
それより、お金返してほしかったけどね。笑

「先生、ごちそうさまです!」って言ってコーヒー飲んでたよ。笑

世の中、こんなに実力があって有名になった人でも、お金を返さないんだ
ってことがわかって勉強になったよ。

でも、先生は人間的には悪い人じゃないんだよ。
人間味あふれる人で、
天狗で強気発言を連発するから、話していて面白いんだよね。
向こうも、自分をかわいがってくれてたし。

自分のことを「だましてやろう」という気持ちはなくって、
やむにやまれずに頼んだっていうのはわかってるから。

自分は、「お金」のことと「人間性」は別で見てるよ。

お金はもちろん返して欲しいけど、
人間性までも否定しない。


だから、年賀状のやりとりを今でも続けてるし
会って話すこともあるよ。



・お金は、親でも貸さない。「あげるか、あげないか」


この件があって、
お金は親にでも貸しちゃいけないなって思ったよ。

貸すんじゃなくて、「あげるか、あげないか」しかないよね。

母親には、仕送りと保険の費用として、
ITバブルで仕事の調子がよかったときに600万円あげたよ。

あと、姉が離婚してシングルマザーになった時に、100万円あげた。
新しい家にテレビもないって言ってたから。
それだと、甥っ子と姪っ子が、気をまぎらわせるものがなくて、さみしいだろうなって思ったから。
「必要なものを買いなよ」って渡した。

iPhoneに接続して音楽とかを聴けるように、BOSEのスピーカーも買ってあげたよ。


Q2.仕事でも、けっこう踏み倒されてるよね?


・10年かけて「100万円を完済」した、一見冴えない社長の話


自分が100万円分の仕事をしたのに、支払いをしてくれない会社があったんだ。

「お金返せ」って社長に迫ったら、全部社員への支払いにあてたから、
手元に1万円しかないって言って、1万円札を渡そうとしてきたんだ。

さすがにその時は断ったけどね。

でも、その社長は本当に手元にお金がないのに、
10年かけて、最後まで逃げずにコツコツ返してくれたんだ。

最後の方は、福島の原発で時給の良いアルバイトまでしてたよ。

正直、その社長は、お金もないし、
ルックスは禿げでチビデブな冴えないおじさんなんだ。

でも、最後まで逃げずに返した。
その人間性はすごいなって逆にリスペクトしたよ。
若干ルーズなところはあるけどね。

だから、利息はとらなかったよ。


・月10万円の支払いが「半年滞っている」社長の話

月10万円の仕事を長年請け負っている取引先があるけど、
支払いが半年滞っていて、いよいよつぶれそうなんだよね。

でも、長い目で見たらいいお金をもらってたよ。

そこの社長は、人間味あふれる良いところもある人だから、
もし会社が潰れて支払ってもらえなくても、
付き合いは続けるよ。

「罪を憎んで人を憎まず」だからね。

切ったらもう、次の機会も二度と来なくなるでしょ。


・家賃を払えなくなった友人の話


友達に、「今月分の家賃が払えなくなったから、お金を貸してほしい」って言われたことがある。

自分は、「友達じゃなくなるのが嫌だから、貸せない」って答えたんだ。
そうしたら、彼から連絡が来なくなったし、facebookもブロックされたよ。

でも、もし貸してたら、こっちから切ることになったかもね。

このケースでは、すぐに切られちゃったから、
「どのくらい悪い人かどうか」は検証できなかったね。


Q3.お金に頓着しなさすぎでは?


こんなことを話すと、お金のことを全然気にしてないように思われちゃうけど、全然そんなことはないよ。

普段は、安すぎる仕事は受けないようにしてるし、
見積もりも綿密にシステム化して文句を言わせないようにしているから、
お金のことはシビアに考えてるよ。

どちらかというと倹約家だしね。


でも、お金のトラブルがあったからと言って、簡単には人を切らない

点で見ると、その瞬間はお金を返さない悪い人ってことになる。
点じゃなくて線で、長い目で見ないと、本当に返してくれようとするのか、その人の人間性まではわからない

もちろん期日までに払って欲しいけど、
その瞬間だけでは判断しないよ。

でも、自分が切るに至るレベルの「悪い人」って
そんなに多くないよ

本当に悪い人もいたけど、それは詐欺師レベルだよね。

そういう人はもう寄せ付けないようにしてるから、自分の周りにはいない。
明らかに、「自分の利益しか考えていない人」はわかるでしょ。

そういう人って結局、仕事できないし、生き延びられないよね。

でも、確実に存在はするから注意しなきゃだけどね。


Q4.でも、「お金」より「人間性」で判断したら、ビジネスでは損しない?


お金で人を全部判断すると危険だよ。
その人のいいところや、人間性を見逃しちゃうからね。

自分が付き合いのある大きな会社の社長さんたちも、
人間性」を重視している人が多いよ。

技術がある人でも、人間性に難がある人だったら頼みたくないでしょ。

自分には特別な能力があるわけじゃないけど、自分に仕事がくるからね。
向こうも人を見るし、自分も人を見るよ

仕事は「人間性」が大事
結局、そこを見た方が長い目でみて得をするよ。

多少は、作業が遅くても、ルーズでも、人間的に信用できる人と仕事をしていれば、
そんなにおかしなことにはならないからね。

まぁ、自分はお金は絶対に期日までに払うし、
約束は必ず守るようにしているよ。
信頼を積み重ねることで、仕事につながるからね。


終わりに


いかがでしたか?

「お金の貸し借りは、人生も、人間関係も全てを滅ぼす」

いろんなドラマやワイドショー等を観て、
いつのまにかそう信じてきた自分にとっては、

170万円踏み倒した相手のことを、
ニコニコ笑いながら楽しそうに話すパルル君の姿は
なかなか衝撃的でした。笑
(やっぱりサイコパスかも…)


「だからみんな、パルル君のようにお金と人間性は切り分けて考えて、大らかに生きよう」
なんて言うつもりはないし、
私には無理です。
多分すぐ切り捨てるし、2度と顔も見たくない。笑

ただ、自分の常識とはかけ離れたお金のやりとりをしてきた人でも、
こんなふうに普通に生きてこられたんだなぁというのは、
面白い発見でした。

私は、20年で15人と付き合った
自他共に認める「恋愛オタク」ですが、(←キャッチコピーにしようとしている笑)
人と付き合うことが好きなのは、
こんな「変な話が聞けるから」という理由もあります。


気軽に人に言えないような、突っ込んだ話をする。
知らなかった生き方を知る。

そうするごとに、自分の目がアップデートされて新しくなるような感覚になる。

誰かの話を聞いて、別に
それをそのまま取り入れる必要はないんです。

ただ、「そんなのも、アリなんだ
とウロコが剥がれ落ちて目が洗われるごとに、
世界がグンと広がって、知らなかった選択肢が手元に増えていく。

だから、恋愛は面白い。


これからも、パルル君には「おもしれー男」でいてほしいです。
(でも、お金はなるべく回収してほしい❤️笑)


<おまけ>

一眼レフ熱が再燃したパルル君に、外で写真を撮ってもらえました。
ブログ運営的にめっちゃ助かる趣味でありがたい。笑

形が綺麗でお気に入りのJUSGLITTYのワンピース。


足長おじさん・パルル君


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本日もお読みいただきありがとうございました♪

みけ みわ子



「パルル哲学」(?)の記事はこちら。



「なぜか付き合っちゃった話」はこちら。


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