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【今さら聞けない】中学受験についての基礎知識を徹底解説!


皆さん、こんにちは!
ドラゴン桜塾塾長の永田耕作です。 

突然ですが、皆さんは「中学受験」をしたことがありますか?
 
僕は愛知県の公立の小中学校から受験して公立の高校に進学したため、中学受験の経験はありません。
 
しかし近年では、特に首都圏を中心に、中学受験の重要性が高まってきています。
 
コアネット教育総合研究所が2024年2月に公表した文書「2024年首都圏中学入試総括レポート」によると、2024年度の首都圏での中学受験率は22.7%となっており、これは前年度比+0.1ポイントで過去最高の数値となっています。中学受験をする子どもの割合は、年々増えてきているのです。
 
僕の母校でも、「中高一貫化」の動きが進んでいます。一部のクラスだけではありますが、今年から中等部が設立され、中学生が入学し始めているようです。
 
実は、僕はこの中学受験を重要視する動きを、少し懐疑的に思っています。
 
というのも、義務教育である「中学生」の学びと、義務教育ではなく生徒が自発的に学習する「高校生」の学びをくっつけることは難しく、問題が生じてしまうのではないかと考えているからです。
 
そんな僕に対して、実際に中学受験を経験し、中高一貫の学校から東大へと現役合格した松岡くんが、中学受験の内容やその魅力を語ってくれました。今回はそれを3つのポイントに絞ってお伝えします!
 
松岡くんは、すでにこのドラゴン桜noteで中学受験についての記事を執筆しているので、興味のある方はぜひこちらもご覧ください! 

それでは参りましょう! 


①中学受験って、いくつ受けられるの? 

さて、まずは初歩的なことになりますが、「中学受験は何校受けることができるのか」という疑問から解説していきます。
 
松岡くんは中学受験の結果、奈良県にある西大和学園中学校に進学しましたが、そのほかにも合計4校、つまり進学した学校も含めて5校の中学校を受験していたようです。
 
中学受験は「何校までしか受験できない」というような制限はないのですが、学校によって日程が重なっていることもあるため、どの学校を受けるかは事前に受験日程を見ながら調整する必要があります。
 
当日の出来によって合否が左右されるため、滑り止めの学校も含めて受験生は少なくとも3校、多い人は7〜8校もの学校を受験することもあるようです。
 
塾長の僕はこの時点で「12歳でこれをやるのはめちゃくちゃ大変だな…」と思ってしまいました。ですが、大学入試でも同じような準備が必要となるので、その予行演習としてはとても有用だとも感じました。
 
ちなみに、偏差値の高い名門と呼ばれる中学校では、全国各地から受験生が出願することが毎年あります。実際に松岡くんも、北海道にある中学校へ出願していたようです。
 
その場合、「受験するときにその場所まで行かなければならないの…?」と思う人もいるかもしれませんが、安心してください。
 
多くの中学校では、「サテライト入試」というシステムを導入しており、日本各地の主要な都市を受験会場としているようです。
 
そのため、関東圏の人は東京周辺で、関西圏の人は大阪周辺で、という形で、比較的近い場所で受験ができるように体制が整えられています。
 
どの学校も、全国各地から優秀な生徒を集めるための工夫をしているんですね。 


②入試の科目って何がある? 

次は「入試科目」についてです。
皆さんは、中学受験の入試科目は何があるか知っていますか?
 
恥ずかしながら僕は全く知らず、聞いてみて色々と驚きました。予想としては、「まず算数と国語は当然あるだろう、でも英語ってあるのかな…? 理科・社会もあるとして、大学入試の文系・理系みたいにどちらかを選択できるのかな…?」というくらいの解像度で考えていました。
 
松岡くんによると、もちろん学校にもよりますが、中学受験では基本的に算数と国語の2科は確実に存在し、そこからどのように科目を追加するかは自分の特性に合わせて決められるようです。
 
学校側が必要な科目を定めている場合もあるので、科目選択の自由度の高い学校を併願する場合は、そのような科目指定がある学校に合わせて受けるのが基本の戦略とされています。
 
つまり、実際に大学受験でやるような「自分の得意・苦手や得点率を見て受験科目を決める」という試行錯誤を、小学生のうちから行うことになるのです。
 
これは勉強の力はもちろんのこと、きちんと情報を見て自分がやるべきことを確認するスキルも育まれる、貴重な機会となるでしょう。
 
そしてここが一番びっくりしたことなのですが、ある学校の入試では3科目しかないのに、試験が2日間にわたって行われるのです。
 
「3科目を2日間でどのように行うのか?」と思う人も多いでしょう。実は3科目のうちの国語と算数は、それぞれ①・②と2つに分かれているのです。
 
例えば国語①であれば、漢字や形容詞、慣用句など基本的な知識を問う問題が多く、国語②では長文問題のような読解力を問う問題が多く扱われています。
 
算数①なら基本的な計算や解法を使う問題が、算数②なら応用問題が中心という分け方です。
 
テストによって問題の傾向があるため、過去問などを解いてその傾向をつかむことが重要になるのです。
 
僕が受けた公立高校の受験は1日で5教科がすべて終わっていたので、3科目で2日間試験を受けるなんて、まるで大学受験のような感じがして驚きました。 


③「専願」と「併願」とは? 

最後は、中学受験のキーワードとしてよく出てくる「専願」と「併願」についてです。
 
専願は文字通り「その学校だけを受験すること」、併願は「いくつかの学校を受験すること」になるのですが、実はこの2つの方式の間で合格ラインが変わってくるのです。
 
例えば、専願で学校Aを受験した場合、仮に別の学校Bに合格していたとしても、Aの合格を辞退してBに進学することはできません。その代わりに、少しだけ合格に必要な点数が下がる仕組みになっているのです。
 
このようなシステムができている原因は、学校サイドに立ってみるとよく分かります。先に述べた通り、中学受験では複数校受験することが多いため、合格したとしてもその学校に通うとは限りません。
 
すると、学校側はどのくらい合格者を出せば良いのか、どのくらい合格者が実際に入学してくれるかを計算するのが難しくなってしまうのです。
 
そのため、確実に入学者を保証できる専願のシステムは、少し合格点を落としたとしても十分必要であることが分かります。
 
また、専願入試は日程が通常より早く行われ、仮にそこで不合格になっても併願でまた受験することも可能です。中学校側だけでなく、受験する側としても選択肢が増えるので、双方にメリットのある仕組みと言えるでしょう。 

・おわりに 

さて、ここまで「中学受験徹底解説」ということで、実際に松岡くんに受験を振り返ってもらいながら紹介していきました。
 
塾長である僕自身は全く中学受験について知らなかったのですが、その実態や魅力を語ってもらったことで僕の中でも解像度が上がり、中学受験の良さも見えてきました。
 
ぜひ中学受験をしようと考えている生徒さんやその親御さんは、この記事を参考にしてみてください!
 
今回の中学受験についての話は、僕が塾長を務めるYouTubeチャンネル「ドラゴン桜塾」で、塾長の僕と松岡くんの2人でより詳しく説明していますので、ぜひこちらもご覧ください! 

今回の記事は、ここまでとなります。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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