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映画『死霊のはらわた ライジング』(2023)視聴メモ

映画『死霊のはらわた ライジング』(2023)を見た。
出入りを封じられたアパートで悪霊に憑かれた離婚マザーが子供3人と妊娠中の妹に襲いかかって物理的に家庭崩壊。外部の支えなく母たらしめられる女性たちの不安と発起を抽象した残酷寓話の趣だった。
そういう趣向も、怖がらせ方も、まあ言ってみれば至極マジメなので原典にあった可笑しみと紙一重のサム・ライミ因子が薄いのは好みが分かれそうだけども。俺はこういうのも好きだよ。
冒頭、憑依者が水面からぬーっと浮上して背景にタイトル出すとこがすごいかっこよかったな。

途中まではどっちかというと『デモンズ』的な質感だけど、終盤に超大量の血糊でギアを上げ、悪霊ならぬスプラッタホラー映画の精神そのものが憑依したかのごとき主人公の凄みはまぎれもなく「死霊のはらわた」シリーズ正式新作の面目躍如。
最悪の形で「家族が一丸となる」クライマックスは必見である。いや一丸となるって、そういう意味じゃねえよ!

ちなみに子供たちの1人、魔術書を見つけて悪霊を呼んでしまう弟くんを演じてるのはネトフリ実写版『ONE PIECE』のコビー役の役者さん。というかこっちが先か。

……ところでこれ、惜しいことに日本では劇場未公開なんだよね。
『死霊のはらわた』シリーズのクラスでもビデオスルーになるってのは日本で洋画を見たり売ったりするのが大変になってる時勢のあらわれなんでしょうかなあ。
というわけで、せめて劇場で見た気分を疑似的にでも味わいたいと思い、VRで映画館の背景のもと鑑賞しましたよ。持っててよかったQuestシリーズ(最近Quest2から最新機種のQuest3へ乗り換えました)。

U-NEXTの有料レンタル配信をPCで再生した映像をMeta Quest3にてバーチャルデスクトップへ飛ばし、環境を映画館にして視聴


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