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気分はもう春爛漫、花散歩

3月も半ばを過ぎると、ぐっと華やぐ季節になったのを感じる。陽気に導かれるように、昼休みに皇居東御苑を散策。その中でも凛としていてひときわ目を惹いたのが、こちらのコヒガンザクラ。

桜満開、コヒガンザクラ

コヒガンザクラ(小彼岸桜)は、マメザクラ(豆桜)とエドヒガンザクラ(江戸彼岸桜)を交配した雑種とのことで、「豆」と名のつくマメザクラの形質を引き継いで、樹高が高くならず樹形も小ぶり。春の彼岸の頃に小さな淡紅色の花(直径2~2.5cm)を咲かせることから、この名で呼ばれるようになった模様。

ひときわ目立っていたので、樹形全体を撮ってみた。振り返る人多し

なお、コヒガンザクラの原種であるマメザクラについて少し調べてみると、多くの園芸品種の基になっているそうだ。個体ごとの変異が大きいことが特徴で、標高の高い場所など厳しい生育環境にも適用できる特質の獲得に繋がっている。原種もフジザクラやハコネザクラなど地域によって呼び名が異なるが、様々な交配種を生み出す原動力にもなっている。変化の激しい時代、先行きが不透明な厳しい時代を生き抜くには、変化出来るスピードと多様性が重要とされるが、その理由が、この桜を見ていると腹落ちしてくる。

場所は、「桜の島」と名付けられた場所だが、案内板にはコヒガンサクラの名は載っていない

人知れず、案内もされず、力強く生きる、小さな存在に惹かれるのは、単に私の性格なだけかもしれない。それでも、本格的に春を迎えるにあたり、紹介したくて仕方がなくなるのである。


サムネイルの写真は、小彼岸桜ではなく、開花途中の桃の花。その名もヤカン(薬缶)。こちらについては、別途、記事にしてみたいと思ったら、3年前に書いていた。最近、物忘れが…


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